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アーセナルがイグアイン獲得に62億円⁉ 2年前ならいざ知らず…!

イギリスの「メトロ」、イタリアの「カルチョ・メルカート」と、出し先と行き先が両側で報道しているので、決して「火のないところ」ではないのでしょう。2年前、レアル・マドリードからナポリに移籍したアルゼンチン代表のストライカー、ゴンサロ・イグアインをアーセナルが狙っていると伝えられています。現在、ナポリはセリエAで3位のラツィオと8勝ち点差の6位。プレミアリーグではリヴァプールのロジャース監督が、4位マンチェスター・シティとの7差に白旗を揚げており、ナポリのほうが残り試合数が多いとはいえ、彼らのチャンピオンズリーグ出場権獲得も絶望的。ラファエル・ベニテス監督が契約延長を拒否してリヴァプール復帰を望んでいるという報道もあり、カジェホンの移籍話も取りざたされるなど、来季のナポリはチームのレベルを維持するのが難しくなりそうです。

イグアインについては、「プレミアリーグへの挑戦を希望している」「ナポリの街に飽きている」なとといわれており、イタリア紙はアーセナルとリヴァプールを有力候補として挙げています。スアレスがスペインに去り、スタリッジの相棒としてバロテッリやリッキー・リー・ランバートを獲得したものの空振りに終わったリヴァプールと、ジルー不在時のストライカーとしてウェルベックを獲得したものの、ワントップをまかせるには不安があるアーセナル。ウェルベックは、イングランド代表ではユーロ予選で6ゴールを挙げて現在得点王でありながら、クラブに戻るとプレミアリーグ25試合で4ゴール。今季の前半、ジルー不在時に取りこぼしが多く、チェルシーに引き離されたガナーズは、タイプの違う純正ストライカーを獲れればプレミアリーグ優勝に近づけると考えているのかもしれません。

2年前、25歳だったイグアインがナポリに移籍したとき、アーセナルも移籍先候補としてクローズアップされており、当時の私は「アーセナルのサッカーにフィットしそうなイグアインなら、多少無理しても獲りにいったほうがいい」と書きましたが、今回は大いに疑問です。ナポリが獲得したときの移籍金は推定48億円と伝えられていましたが、今回アーセナルが用意していると報じられたのは3450ポンド(約62億円)。本人が出たがっている状況で、かつ市場価値が上がるようなトピックスがあるわけでもないのに、ナポリに儲けさせる理由はないでしょう。

イグアインは、セリエA2シーズンで60試合30ゴール(2015年4月8日現在)。チーム事情や相手関係が違うとはいえ、レアル・マドリード時代の190試合107ゴールから、若干ではあるもののペースは落ちています。2年前のアーセナルには、加入1年めでフィットしきれていなかったジルーとシャマフしかいませんでしたが、今のジルーは絶対的エース。今季はゴールが多いとはいえなかったウェルベックにもまだまだ伸びしろがあり、アレクシス・サンチェスを最前線にまわす形も、さらにいいオプションに仕上げることができるでしょう。あくまでも大黒柱はジルーで、ここに加えるならタイプの違うストライカー、スーパーサブとして機能する点取り屋ではないでしょうか。ペドロの1500万ポンドは、それはいっときましょうと思いますが、イグアインに50億を超える投資は買い物上手とはいえないでしょう。

ガナーズサポーターの大半は、「FWよりもCBやセントラルMFを獲ってくれ」と思っていらっしゃるのではないでしょうか。おそらく今のアーセナルは、全部獲っても問題ないくらいの資金力があり、ポドルスキをはじめ余剰戦力を売却すれば、移籍収支もある程度の赤字で収められるでしょう。うまく機能しそうな選手ならFWでも獲ったらいいとは思うものの、後ろの選手にお金をかけたい今は、やはり「実力>お値段」な取引をしたいところ。プレミアリーグのライバルにイグアインを持っていかれたとしても、我関せずでいいのではないかと思います。

ところで、ベニテス監督のほうはどうなるのでしょう。ロジャース体制と若い選手の獲得で、長期的な強化に取り組み始めたリヴァプールは、時計の針を逆回転させるようなことはしないほうがいいのではないかと思いますが…。ファン・ハール、モウリーニョ、ヴェンゲルまでは続投確実という状況のなかに、あのキャラを放り込んだらギスギス度合いが上がりますね。うーん。

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“アーセナルがイグアイン獲得に62億円⁉ 2年前ならいざ知らず…!” への3件のフィードバック

  1. ゆうま より:

    真の大黒柱となったジルーと競えるCFは必要ですが、戦術オプションとしても使える様
    ジルーとは違ったタイプのFWが良いのではと思います。

    個人的にはリヨンで大ブレイク中のラカゼットが理想的ですが
    今季移籍したトルコで復活を遂げたデンバ・バも来て欲しいですね。
    昨シーズンレンタルでの獲得を取り逃がした選手ですし、CLプレーオフでの
    強烈な印象は忘れることが出来ません。

  2. まけれれ より:

    イングランドのトップクラブのエース格としてはジルーは見劣りする感が強かったですが、最近は頼もしく感じてます。
    ベンゲル監督はジルーをベンチに追いやるような補強はしないような気がします。
    そして、コクランも同様な感じがします、

  3. makoto より:

    ゆうまさん>
    自分で持ち込めるFWか、抜け目ないワンタッチゴーラーがいいのでは?と思いました。ラカゼットはいいですね。

    まけれれさん>
    私は、ジルーはプレミアリーグ屈指のFWだと思ってます。ポストプレーはナンバーワンではないでしょうか。

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