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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

浦和レッズに勝ちきって対Jリーグクラブ2戦2勝。意志の感じられるアーセナルのチームづくり

マンチェスター・ユナイテッドがJリーグクラブに苦戦するなか、アーセナルのほうがより有意義にツアーのゲームを活用しているという印象があります。1勝もできずに日本を去ることになったプレミアリーグ王者に対して、ガナーズは2戦2勝。ゲームの内容を観ても、主軸が日本代表に取られると若手のチームになるセレッソ大阪より、原口や槙野、森脇が不在でも要所をベテランと中堅で締められる浦和レッズのほうがクオリティが高いにも関わらず、結果、きちんと勝ちきっています。

若手に機会を与えつつ自分たちのサッカーを創り上げ、それでも結果は出し、気分よくチーム強化を続けるというサイクルができているようにみえるアーセナル。いや、うらやましいのひとこと。昨日の浦和レッズ戦のスタメンは、こちらです。

GK:ファビアンスキ
DF:サニャ、メルテザッカー、コシールニー、ミケル
MF:アルテタ、ウィルシャー、ナブリ、チェンバレン、ウォルコット
FW:ジルー

ナブリとミケル以外は、ほぼプレミアリーグ本番仕様ですね。ゲームの内容も、大阪に比べてより見ごたえのあるものでした。プレシーズンだからか、シーズン中には見られないようなパスミスやトラップミスがあったりはするのですが、アーセナルには攻撃の組み立てやコンビネーションを試そうとする意志が感じられます。ジルーやウォルコットにはいい意味でゆとりがあり、特にウォルコットは、サポーターのみなさんからすれば「ちゃんと決めてほしい」のかもしれませんが、ジルーに縦パスがおさまったときの走り込みなど、随所に「らしい」プレーがありました。

守りについてはまだ粗さが目立ち、もう一段、精緻にしなくてはならない面もありますが、しかしコシールニーのヨミのよさ、カバーリングは絶品ですね。同じくポジション取りと先ヨミに長けたレッズの山田暢久が交代で入ってからは、両チームの大人の試合運びぶりに安心感すら覚えながら、次の1点を待ちわびるという非常に楽しい時間が続きます。いい試合だっただけに、決勝点がレッズのGKとDFの連係ミスだったのは残念でしたが、アーセナルの勝利という結果は妥当だと思います。ポドルスキ、ロシツキはさすがのクオリティ、私が注目しているゼラレムはこの日は目立ったところなし、宮市は悪くはなかったものの戻すパスが多く積極性に難あり、といったところでしょうか。

あくまでもプレシーズンなので、長いプレミアリーグを考えれば、今よすぎるのも問題ですが、「暑いので選手はハーフタイムで代える」といっておきながら、劣勢とみるや勝つために主力を引っ張った(ようにみえる)モイーズ監督より、勝負よりもチームづくり、と狙い定め、チームを動かしているヴェンゲル監督のほうに計画性を感じます。アーセナル、来季の好スタートは期待できそうです。

それにしても浦和レッズのサポーターは不気味なくらい静かでしたね。ときどき響くサポーターの声の大半はアーセナルのチャント。作戦なのか、プレミアリーグのクラブのプレイを集中して観ていたからなのか、プレシーズンマッチだからなのか。理由はわかりませんが、レッズサポーターの熱狂的な応援もエンターテインメントのうちなので、ぜひがんがんいっていただきたいと思いつつ、静寂もまた不気味で、これはこれでいい作戦なのかもしれない、と感じた次第です。

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“浦和レッズに勝ちきって対Jリーグクラブ2戦2勝。意志の感じられるアーセナルのチームづくり” への2件のフィードバック

  1. omega replica より:

    あくまでもプレシーズンなので、長いプレミアリーグを考えれば、今よすぎるのも問題ですが、「暑いので選手はハーフタイムで代える」といっておきながら、劣勢とみるや勝つために主力を引っ張った(ようにみえる)モイーズ監督より、勝負よりもチームづくり、と狙い定め、チームを動かしているヴェンゲル監督のほうに計画性を感じます。アーセナル、来季の好スタートは期待できそうです。

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