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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

コシールニーがいないとき、彼らは守り切れるのか?アーセナルのCB獲得待望論

のっけから宣伝で恐縮ですが、昨日発売されたフットボリスタ増刊「footballistaZine Arsenal」(簡単にいえば、まるごとアーセナル本です)に3本ほど、記事を書かせていただきました。アレクシス・サンチェスがこの3年間のプレミアリーグ、CL、国内カップで決めた72発の映像をすべてチェックし、アーセン・ヴェンゲル監督の20数年前のコメントを当時の現地記事まで辿って翻訳したりと相変わらずの肉体労働担当ではございますが、企画段階で「アレクシス・サンチェスの72発を全部紹介したら、垂涎の保存版としてグーナーはみんな買うんじゃないですかぁ」などと軽々に発言した者としては、ブーメランはキャッチするしかありません。本ブログにアーセナルの現地観戦レポートをときどき寄稿している「特派員」も、「アーセナル女子会」「ジャパニーズグーナーなら誰もが知ってる某ブログの神記事紹介」「2017選手名鑑」「エミレーツ観戦、丁寧すぎる完全ガイド」「アーセナル再興(最高)論」と獅子奮迅の大活躍です。

いちばん読んでいただきたいのは、プレミアリーグ2017-18の全日程を押さえながら書いた「17-18シーズン 14年ぶりの戴冠をシミュレーション!!」なのですが、マンチェスター・ユナイテッドを応援する同志たちに魂を売ったと非難されてしまうかもしれません。わがクラブについては、8月12日に発売されるフットボリスタ本誌のほうで、モウリーニョ監督のチームづくりというテーマで書かせていただきましたので、ご容赦いただければと思います。

さて、そのアーセナルです。トランスファーマーケットの序盤にラカゼット、コラシナツを獲ったヴェンゲル監督は、一転して静寂を守り続けています。彼らよりもさらに静かなトッテナムのポチェッティーノ監督が、「ガーディアン」にて「新たな選手を連れてきて、スタープレーヤーやキーマンにプレッシャーをかけなければならない。争いがなければモチベーションは下がる」と発言しておりましたが、この懸念はヴェンゲル監督のチームにもあてはまるのではないでしょうか。

「スカイスポーツ」が、「Arsenal 2017/18 season preview: Are the Gunners title contenders?(ガナーズはタイトル争いをするチームなのか?)」と題された記事で、チャーリー・ニコラス氏にプレミアリーグ2017-18シーズンの展望を語ってもらっています。共感するのは、「ヴェンゲル監督は守備の課題に取り組んでいない」「クラブは、取り払うべき死んだ木に囲まれている。アントニオ・コンテがチェルシーでやったことでもあるが、何もしない多くの選手がベンチに座っているのはアーセナルにとって怖いことだ」という2つの言葉です。慢性的な負傷を抱えているコシールニーが不在の際に、ガナーズは守り切れるのか。余剰戦力を整理して新しい戦力を投入しなければ、クラブはリフレッシュできず、アレクシス・サンチェスら中心選手がストレスを溜めるのではないか。コシールニーの離脱をきっかけに大量失点し、バイエルンに2試合連続で5-1の惨敗を喫したチームの最終ラインが、そのままの顔ぶれでいいとは思えません。

モナコのトマ・レマル獲得は暗礁に乗り上げ、ニースのコートジボアール代表MFジャン・ミカエル・セリやスポルティングCPのウィリアム・カルバーリョなどの名前は聞こえてくるものの、交渉の進捗を報じるニュースが続きません。ウディネーゼの21歳MFヤンクトができることは、アーロン・ラムジーが充分やってくれるでしょう。守備力が高いセントラルMFを獲得すること自体はいいのですが、プレミアリーグのTOP6で最多だった44失点を減らすためには、コシールニーの後を継げるレベルのCBが必要ではないでしょうか。

チャーリー・ニコラス氏は、「今のままなら最高でも4位だろう」と結んでいます。私は、今のままでも優勝争いに絡めるとみているものの、後方に負傷者が出ないという幸運がついてこなければ難しいとも思っており、「ファン・ダイクのような強力なCBを獲れば、プレミアリーグ優勝が見えてくる」という表現がしっくりきます。ヴェンゲル監督は、動くでしょうか。移籍市場締め切りまで1ヵ月弱の時間がありますが、ロケットスタートを決めたいプレミアリーグ2017-18シーズンの開幕までは1週間しかありません。

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“コシールニーがいないとき、彼らは守り切れるのか?アーセナルのCB獲得待望論” への4件のフィードバック

  1. グーナー より:

    いやはや、管理人様の慧眼には恐れ入ります。

    プレシーズンマッチを見ていて思いましたが、たとえ3バックにしてもコシエルニーという圧倒的な個がなければかなり守備はぜい弱であったように感じました。

    ヴェンゲルが守備整備をしない(できない)ことは百も承知で、結局は守備の強度は最終ラインに自分だけでなく周りにも支持できるリーダーがいないとダメなんですよね。

    CLでのバイエルン戦を見て、チアゴシウバが欠場していたW杯のドイツーブラジル戦を思い出してしまいました。今季はあの方なことがないように祈るほかありません。

  2. ガナユ より:

    メルテがいますよ

    —–
    移籍の噂がすべてサイドと中央のMFばかりなのでコラシナツでCB(3バック時)の補強終わらせるつもりなのかと危惧していましたが…やはりみんなそう感じていたのですね。ファンダイクの噂が出る度になぜアーセナルの名前が出ないのか不思議に感じるほど、このチームはコシェルニーとチェフにかかる負担がでかすぎます。

    マノラスなど一時噂があったぐらいで動きのなさに危機感を感じてます

  3. ガナユ より:

    追記 フットボリスタ拝見致しました!あれを遡るパワープレーは想像するとぞっとしますが(笑)
    このブログと某お猿さんのブログがわたしのサッカーツールになってますのでご活躍が見れてよかったです!今後もたのしませて頂きます(笑)

  4. makoto より:

    グーナーさん>
    ありがとうございます。そうなんです。先読みによってスペースを埋めたり、全体のバランスに目を配れるタイプがコシールニーしかいないのが心配です。

    ディアビさん>
    コシールニーが果たしてきた役割を代行できるタイプではないなと思います。

    ガナユさん>
    ですよね。何も聞こえてこないので、これで終わりかと不安になってました。フットボリスタ、ありがとうございます。相当時間がかかりましたが、何とか仕上げられてほっとしてます。

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