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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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若手の奮闘と主力の空回り…マン・シティに完敗したアーセナルの早期改善ポイントをチェック!

ウナイ・エメリ監督のプレミアリーグデビューは、苦い結果に終わりました。アーセナル0-2マンチェスター・シティ。デブライネとダヴィド・シルヴァを欠いたスタメンで戦ったプレミアリーグ王者は、いいときの彼らではありませんでしたが、前線からの厳しいプレスとボックス脇をスピーディーに崩すサイドアタックは健在。思うようにビルドアップできなかったガナーズは、スターリング、バンジャマン・メンディ、マフレズ、カイル・ウォーカーにサイドを制圧され、シュート態勢に入った選手へのチェックが甘くなって失点を喫しました。

「BBC」で、新生ガナーズの戦い方を分析したのはマーティン・キーオンさんです。「グアルディオラは3年め、エメリは今始めたばかり」と、発展途上のアーセナルを気遣ったOBは、いくつかの重点課題をピックアップしています。「チェフは足でボールを扱う機会が多く、オーバーワークに陥っていた」「19歳の新戦力グエンドゥジは、ミスはありながらも勇敢に戦ったが、周囲のベテランはそうではなかった」「エジルとムヒタリアンはペースを創れず、守備も充分ではないのでペップのチームなら選ばれない」。オーバメヤンとラカゼットがボールをもらえなかったと語り、メートランド=ナイルズのスピードを称賛していた評論家は、エメリ監督のやりたいことに選手が適応するまでは、サポーターは我慢する必要があるとしています。

プレミアリーグは始まったばかり。初戦の結果だけで断罪せずに今後の改善に期待すべきことと、早期に手を打ったほうがいいことがそれぞれありそうです。GKと左SBは、次のチェルシー戦から新たな選手を起用すべきではないでしょうか。ペトル・チェフは、彼らしいビッグセーブがいくつかあったものの、前にこぼしてしまうプレイとキックミスが多く、ベルント・レノにスイッチしたほうがいいと思います。メートランド=ナイルズについては、キーオン氏と同じくスピードと足元の確かさを評価しているのですが、負傷が癒えなければ、エメリ監督が示唆していたウェルベックのSBコンバートがおもしろそうです。リヒトシュタイナーは守備は安心できるものの、クロスが単調。ゴールがほしいときには、もの足りない感があります。チェルシー戦は、モンレアルが間に合えば起用するのが無難ですが、先々のことを考えれば攻撃的なオプションは揃えておきたいところです。

中盤で走りまわったグエンドゥジは、今後も楽しみな存在。途中出場でプレミアリーグデビューを果たしたルーカス・トレイラも、エンジンがかかれば中央に安定をもたらしてくれるはずです。ラムジーは、トップ下に置くよりも2センターの右か、インサイドMFに置いたほうが持ち味の上下動が活きるでしょう。問題は、「エジル、ミキ、オーバメヤン、ラカゼットの同時起用の可能性」です。4-2-3-1で、2列めにオーバメヤン、エジル、ミキという布陣が最もイメージしやすいのですが、裏に抜けるのがうまいオーバメヤンは、真ん中にいてほしいストライカーです。マン・シティ戦では、エジルとオーバメヤンが合わないシーンが目立ちました。早い時期に、2人のゴールゲッターにどういう形でボールを渡すかを意思統一しておきたいものです。サラーなら裏、マネには足元とパスを使い分け、出すタイミングも完璧だったハマーズ戦のフィルミーノを見ると、ガナーズの連携には大いに改善の余地があると痛感します。

私が考えるベストの布陣は、GKレノ、DFベジェリン、マヴロパノス、パパスタソプーロス、メートランド=ナイルズ、MFルーカス・トレイラ、ラムジー、ジャカ、FWエジル、オーバメヤン、ミキの4-3-3。後半に入ってゴールがほしい展開になれば、ジャカやラムジーを外してエジルを中盤に下げ、ラカゼット、ミキ、オーバメヤンを並べる形か、あるいは2トップもおもしろいと思います。プレミアリーグ開幕戦ではシュートを打たれる際に詰めないシーンがあったパパスタソプーロスと、守備が粗かったジャカは、次からの巻き返しに期待しましょう。チェルシー戦は何とか勝ち点1をキープし、中堅・下位クラブとの対戦が続く9月~10月で波に乗れればいいのではないでしょうか。長期政権が終わった直後のチームは、完成するまでに時間が必要です。しばらくは、いいとこ探しをしながら明るく見守ってまいりましょう。

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“若手の奮闘と主力の空回り…マン・シティに完敗したアーセナルの早期改善ポイントをチェック!” への6件のフィードバック

  1. ゆゆ より:

    更新ありがとうございます。
    レノ、トレイラは次回スタートから見たいです。勝ち点1ほしいなぁ、、
    課題山積ですが、おっしゃる通りいいところを探しながら辛抱強く見守るしかないでしょう。エメリも批判覚悟でやりたいことをやり抜いてほしいです。

  2. 新参 より:

    ジャカはロストを減らさなければ、魅力的な縦パスも意味をなさないとおもうので、エメリの下で改善に期待したいです。

    序盤戦はいろいろな可能性を模索しながら勝ち点を拾い、中・終盤戦でチームの戦い方を確立し、追い上げる展開に期待してます。個人的には、ムヒタリアンのインサイドハーフ、ラカゼットの左ウイングとかも試して欲しいですね。

  3. プレミアリーグ大好き! より:

    ガナーズ、我慢だけは慣れているはず。明日に希望さえあれば。次は、いよいよトレイラの出番かと。ところで、DFのおすすめがマヴロパノス。

    ムスタフィやっぱり合わないのでしょうか。ドイツ代表DFだった最初に比べて尻すぼみ。エメリで変わると期待された一人ですから、気になります。( ..)φメモメモ

  4. エミリー より:

    新しいチームの実力を計るには、シティは強烈過ぎましたね(笑)
    ラカとオーバの2トップ、中盤の底にエジルとトレイラを並べるのがいいのでは?と考えてます。
    組み立てをきちんと出来るようにしたいですね。

  5. shiiin より:

    個人的にオーバとラカゼットはスタメンから二人とも使って欲しいと思ってるので、2トップを試して欲しいです。
    あとエジルはサイドでは活きないと思ってるので、2トップの下にエジルトップ下、その下に3センター(ラムジー、トレイラ、ジャカ、グェンドゥジ、エルネニーのうちの調子をみて3人)の4-3-1-2はどうでしょうかね?

    そうなるとSBのベジェリンとモンレアルがポイントになってきますが。

  6. ヤンガナ大好き! より:

    ヤンガナ、メイトランド=ナイルズの負傷は痛かったですが、ウェルベックのSBコンバートは面白いですね!トッテナム時代のベイルがSBからフォアードにコンバートしたのと逆バージョンですね。今年はコンバートや戦術も含め色々試して、エメリ色を出して行って欲しいです。去年からチェフの衰えはかなり顕著なのでいつからレノを試すのか見守りたいです。

    個人的にはナイルズ負傷がなければシティー開幕戦の後半からピッチに 立ったであろうイゥオビとトレイラの躍動にも期待したいですね。

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