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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ジルー浮気騒動、モウリーニョ監督との舌戦…何かと頭が痛い昨今の「ヴェンゲル包囲網」

リヴァプールとのFAカップ5回戦を勝利し、中2日でチャンピオンズリーグのバイエルン・ミュンヘン戦を迎えるアーセナル。この後、さらに中2日でプレミアリーグがあり、好調サンダーランドをさばかないといけません。すべて本拠地エミレーツでの試合とはいえ、ヴェンゲル監督を悩ますタイトなスケジュール。こんなときは、普段にも増してサッカーに集中したいところですが、この大変な状況のなかで、内外から思いもよらぬトラブルが発生!ヴェンゲル監督の眉間のシワは相当深くなっているようです。

ひとつめは、日本のスポーツ新聞までが大々的に報道している「ジルー浮気騒動」。浮気そのものについては、それ専門のメディアにおまかせするとして、問題は「ジルーがクリスタル・パレス戦の前泊でチームがおさえていたホテルに女性を招いてしまったこと」です。こうなると、チームは見過ごすわけにはいきません。

過去、プレミアリーグ関連ではデヴィッド・ベッカムやルーニー、バロテッリらがこういった騒動に巻き込まれていますが、いくつかのケースは女性側の売名行為であったり、イギリスのタブロイド紙に写真が売り込まれるなど、「金銭目的で罠にはめられた」状況だったわけです。サッカー選手が全面的に被害者であるとはいいませんが、知名度が高いゆえに狙われやすいのは間違いないところ。今回の事実関係はわかりませんが、タブロイド紙が写真をすっぱ抜いた経緯をみると、先人たち同様にジルーも利用された可能性が高いです。

それにしても軽率でしたね。発覚当初は否定していたジルーですが、写真がオープンになると一転、謝罪モード。これがまたタイミングの悪いことに、彼が詫びを入れたのはFAカップのリヴァプール戦の数時間前です。「ヤヤ・サノゴ先発」というサプライズは、どうやら思い切った起用ではなく、やむをえない起用だったのですね。目下の問題は、「バイエルン・ミュンヘン戦のスタメンをどうするか」です。このまま出すとなると、チーム全体に対して示しがつかないので、おそらくヴェンゲル監督は涙をのんでエースを外すでしょう。私の予想は「CFポドルスキ」ですが、果たしてどうなることやら…。

そしてもうひとつは、モウリーニョ監督とのバトルです。こちらは例の「チェルシーはプレミアリーグの優勝候補ではない」というモウリーニョ発言に端を発しています。マンチェスター・シティのペジェグリーニ監督は「チェルシーも強いだろう」、リヴァプールのロジャース監督は「彼らが仔馬ならわれわれはチワワ」とそれぞれいなしたのですが、ヴェンゲル監督は「彼は失敗を怖れて、レースに参加していないといっている。もちろん私はレースに参加している」とまっすぐコメントしたと伝えられた(ご本人は否定、真偽不明)のでさあ、大変。これがモウリーニョ監督に火をつけてしまったようで、

「私が失敗を怖れているというなら、それは失敗をした経験が少ないからだろう。ヴェンゲル監督こそ、失敗のスペシャリストだ。彼は8年も無冠を続けているが、私がそうなったらクラブを退団して戻ってこない」

と強烈なカウンターを放ってきました。ヴェンゲルさんは、「ばかげた無礼な発言」「モウリーニョには困惑」「こんな話に関心はない」「興味があるのはピッチ上のことだけ」と激怒。幕引きに必死です。最初に仕掛けたのがヴェンゲルさんだったのか、ゴシップ大好きなイギリスマスコミに煽られただけなのかはわかりませんが、ここに及んで「忙しいから勘弁して」といいたくなるお気持ちは察します。モウリーニョ氏は戦力も資金も潤沢にあるクラブを渡り歩き、ヴェンゲルさんはクラブの経営状況をふまえて、やりくりしながら長期的に実績を積んできたわけで、それぞれに価値ある仕事でしょう。それをタイトル数の単純比較とは、チェルシーの監督も大人げない…と思いますが、これ以上はやめておきましょう。終わらせたがっているヴェンゲル監督に叱られてしまいます。

というわけで、何かと大変なヴェンゲル監督とアーセナルですが、昨日、追い打ちをかけるように「大変ネタ第3弾」が降りかかってきました。FAカップ準々決勝の相手はエヴァートン!「何だ、そのネタは昨日も書いてたじゃないですか。そのくらい…」と言うなかれ。3月上旬からのアーセナルのスケジュールを見れば、心あるプレミアリーグファンは息を呑んで沈黙するはずです。

3月8日(土) FAカップ準々決勝/エヴァートン(H)
3月11日(火) チャンピオンズリーグ/バイエルン・ミュンヘン(A)
3月16日(日) プレミアリーグ第30節/トッテナム・ホットスパー(A)
3月22日(土) プレミアリーグ第31節/チェルシー(A)
3月29日(土) プレミアリーグ第32節/マンチェスター・シティ(H)
4月5日 (土) プレミアリーグ第33節/エヴァートン(A)

…どうですか!この1ヵ月。すべて強敵で、しかも4戦アウェイですよ!この後、プレミアリーグの対戦相手は少し落ち着きますが、チャンピオンズリーグやFAカップに勝利すれば、さらに国内外の強豪との試合がかぶさってきます。サッカーの神様が「今季もタイトルは諦めてね」といっているかのような試練を見るにつけ、

モウリーニョ監督とのバトルは、ヴェンゲル監督の勝ち!

といってあげたくなります。…あ、そこで勝っても仕方がありませんね。このバトルの決着は、ヴェンゲル監督がおっしゃるとおり、3月22日に「ピッチの上で」つけていただきましょう。

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“ジルー浮気騒動、モウリーニョ監督との舌戦…何かと頭が痛い昨今の「ヴェンゲル包囲網」” への3件のフィードバック

  1. バッジョ より:

    読めば読むほどグーナーとしては気が沈みますね…。
    日程も2月がホームばかりなので3月のアウェイ地獄は仕方ないですし。
    チーム一丸で勝ち続けて欲しいです。
    ここはハラくくって、しっかり応援します!

  2. せお より:

    ジルーはバイエルン戦出さなかったとしても、丁度いいTOになると思います。後はとにかくプレーで取り返して欲しいですね。
    最近攻撃面に閉塞感があったのでリバポ戦のスタメンは面白かったです。サノゴも計算できそうですし、とにかく三月はがんばって欲しいですね!

  3. makoto より:

    バッジョさん せおさん>
    3月にどれだけケガ人が復帰して、チーム全体がフレッシュな状態を作れるかですね。アーセナルは例年、後半戦に強いので、いい結果を出すのではないかと思います。

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