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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

CL同組対決は双方1位2チーム、2位2チーム…がっぷり4つのプレミアリーグVSブンデスリーガ!

チェルシーがシャルケに、シャルケがバーゼルに、バーゼルがチェルシーにダブル(=ホーム・アウェイとも勝利)と、極端なジャンケン関係になったチャンピオンズリーグのグループE。最終的には、「アウトサイダーのステアウア・ブクレシュティに星を落とさなかったチームが勝つ」構図となり、2連勝のチェルシー、1分けのシャルケ04、2分けのバーゼルという並びで着地しました。プレミアリーグ勢では、アーセナルとチェルシーが苦戦を強いられましたが、これで4チームすべて勝ち抜けです。

おもしろいのは、4チームがグループリーグ突破を果たしたブンデスリーガとプレミアリーグは、すべてのグループで同居し、仲よく1位2チーム、2位2チームという形で着地したことです。ただし、その内容は大きく異なり、バイエルン・ミュンヘンとドルトムントは1位通過したものの、それぞれ同じグループのプレミアリーグ勢であるマンチェスター・シティとアーセナルとは1勝1敗の互角。すべてアウェイチームが勝つという珍しい記録を残す激闘でした。一方、イングランドではマンチェスター・ユナイテッドとチェルシーが1位通過でしたが、それぞれレヴァークーゼンとシャルケ04に2連勝。このところ、エヴァートンとニューカッスルからホームで1点も獲れなかったマンチェスター・ユナイテッドは、レヴァークーゼンから2試合通算で9点を挙げ、チェルシーはホーム・アウェイとも3-0とシャルケを寄せつけず。昨季チャンピオンズリーグのファイナルで戦った2強が突出しているブンデスリーガと、実力伯仲で7チームが食うか食われるかの勝負をしている層の厚いプレミアリーグ、という構図が明確になっています。

往年の西ドイツ代表のエースだったバイエルン・ミュンヘンのカール=ハインツ・ルムメニゲCEOが、マンチェスター・シティに敗れた後、「ひょっとするとブンデスリーガではなく、以前と同様にプレミアリーグが世界一であり続けているのかもしれない」と語っていたのが象徴的でした。ここ2シーズン、チャンピオンズリーグで欧州各国に対して絶対的な優位を示し続けてきたバイエルン・ミュンヘンに土をつけたのは、マンチェスター・シティとアーセナルのみ。しかもそれぞれアウェイでの勝利で、あと1ゴールでバイエルンを絶望の深みに突き落とすところまで追いつめています。「ドイツは強い」と誇らしげに主張することの多いルムメニゲCEOが、感情を込めてプレミアリーグの強さを語るあたりに、数10分に渡り地獄に背中が触れていたであろう彼らの緊張感が伝わってきます。

さて、最後にチェルシーのグループリーグ最終戦についても触れたいと思います。ステアウア・ブクレシュティに1-0で勝ったゲームは、彼らにとってスコア以上に収穫の多い一戦だったと思います。いちばん大きいのは、デンバ・バ、ウィリアン、ダヴィド・ルイス、アシュリー・コールといった、スタメンから外れていた選手たちがいいプレイを見せたこと。特にウィリアンはよかったですね。10分の先制点は、彼の正確なCKがニアの選手の頭にピタリと合い、コースが変わってファーポスト際に落ちたボールをデンバ・バが押し込んだものでした。最近、「FWの得点が少なすぎる」と批判を浴びていたことを考えれば、決勝点がFWの一発だったのは、それだけでも明るいニュースだと思います。

デンバ・バにとって悔やまれるのは、ウィリアンが右サイドから入れた強いグラウンダーに対し、いいタイミングで中央に入って先に触ったのに、これを外してしまったことでしょう。セットプレイだけではなくコンビネーションからの得点で、1点ではなく2点でゲームを終えていれば、長い間ベンチが定位置だった自らのポジションを変える一歩になったかもしれません。

最近、プレミアリーグで崩れていたディフェンスについては、簡単なスルーパスで中央を割られるという危ないシーンがあり、綻びを修正できたとはいえないものの、クリーンシートで終えたという結果はメンタルにはいい影響を与えたでしょう。ダヴィド・ルイスについては、攻撃への貢献を加味して「まずまず」の評価。アシュリー・コールは、やはり左SBをやらせたらアスピリクエタより総合力で勝るとあらためて感じました。

欲をいえば、追加点さえ入っていれば、ラミレスを完全休養にして、もっと長い時間デブライネをプレイさせられましたね。まあ、いいでしょう。モウリーニョ監督は、この日のゲームにはグループ1位通過以上のものを何も求めていなかったでしょうから。当面、大事なのは次々戦、23日のプレミアリーグ。ここで首位アーセナルを止めること、ですね。(カール=ハインツ・ルムメニゲ 写真著作者/Michael Lucan)

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“CL同組対決は双方1位2チーム、2位2チーム…がっぷり4つのプレミアリーグVSブンデスリーガ!” への2件のフィードバック

  1. チェルシー より:

    更新お疲れさまです

    まさに書かれてる通りですね
    内容は悪くはありませんでしたが、ここ数試合の守備の緩さと前半押してる時間に2点差以上つけて試合を決めきる事ができないっていう課題は残ったままです

    これから年末にアーセナル、リヴァプールとの試合ではさすがに気持ちも入るので守備はマシになるでしょうけど問題は攻撃ですね

    アーセナルはシティとのゲームもありますしここで連勝すれば首位に出る可能性もあるので、クリスタルパレスとの試合で内容、結果の伴う勝利で勢いにのってもらいたいです

  2. makoto より:

    チェルシーさん>
    ここぞというゲームでは力を出せるチームなので、上位対決は楽しみです。今のアーセナルは守備がいいので、まずはこれを崩せるかですね。

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