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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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エヴァートン納得のドロー、トッテナム痛恨のドロー!ヨーロッパリーグ第2節ダイジェスト

緒戦のヴォルフスブルク戦を4-1と快勝し、クラスノダールが待つ難関のロシア遠征に挑んだエヴァートンと、パルチザンとのアウェイ戦でいいところなく引き分けたトッテナム。「ヨーロッパリーグは素晴らしい大会。われわれにとって大きなチャレンジ」と語ったロベルト・マルティネス監督が本気で勝ちにいっているのに対して、毎回プレミアリーグからメンバーを10人入れ替えるという大胆な戦略で戦うポチェッティーノ監督は、あくまでもプレミアリーグ最優先です。ヨーロッパリーグ・グループステージ第2節のプレミアリーグ勢は、両者とも苦しみましたが、同じ1-1ドローは「エヴァートン納得、トッテナム痛恨」という結果でしょう。

アウェイのエヴァートンは、中央で細かくショートパスをつなぎ、そこから裏やサイドに展開してくるクラスノダールの中盤をつかまえきれず、一方的に押されました。プレミアリーグでも不安定な守備陣は、90分にわたってFWアリと10番のアフメドフを自由にしてしまい、とりわけ前半は完全なホームチームのペース。アリ、アフメドフ、イェジェイチェク、イズマイロフに何度もミドルシュートを打たれ、GKティム・ハワードが大忙しでしたが、それでもフィニッシュのシーンだけはDFが必死に足元に入り、クラスノダールに強く正確なシュートを打たせません。前半は何とか0-0で折り返せるかと思われた43分、アフメドフのふわっとした浮き球が前線に入ると、DF2人がおとりとなったMFマウリチオ・ペレイラにつられてしまい、アリをフリーにして1-0。後半も、途中出場のワンダーソンに3人がまとめて抜かれ、ハワードの目の前でシュートされるなど、エヴァートンは完全に負け試合です。

窮地に追い込まれていたエヴァートンでしたが、82分に一発のクロスが救います。エトーからのパスを受けてクロスを上げたのは、右サイドにいたレイトン・ベインズ。決めたのは、中央で空いたスペースに入り込んだサミュエル・エトーです。この1点は、触ればOKの絶妙なクロスがすべてでしょう。ベテランの高い技術で数少ないチャンスをものにしたエヴァートンは、難しいロシア遠征で勝ち点1を手に入れました。ライバルのヴォルフスブルクとリールもドローに終わったので、決勝トーナメント進出に一歩近づいたといっていいでしょう。彼らが心配なのは、マンチェスター・ユナイテッドと戦う日曜日のプレミアリーグですね。ミララスとロス・バークリーを欠き、中盤の運動量も少ないエヴァートンは、昨季ダブルを達成した4位争いのライバルに、オールド・トラフォードであっさり負けてしまうかもしれません。

本拠地ホワイト・ハート・レーンに、アーセナルと互角に渡り合ったベジクタシュを迎えたトッテナムは、この試合も先週のプレミアリーグからGKロリスを除く10人をチェンジしたスタメンで臨みました。試合は、トッテナムの守備陣がデンバ・バ&オルジャイにかき回されながらも、好調だったハリー・ケイン、ベン・デイビスらがチャンスを創って対抗します。27分、中央でベンタレブからのパスを受けたハリー・ケインがドリブルで左に持ち込み、強烈なクロスのシュートをサイドネットに叩き込んでトッテナムが先制。32分、右からのクロスにデンバ・バの足がわずかに届かず、その外にいたオルジャイのシュートが左ポストを叩いたのが、ベジクタシュ最初の決定機です。トッテナムのCBコンビ、キリケシュとファシオはオルジャイにいいようにやられ、いつ同点にされてもおかしくない展開が続きます。

後半に入って、55分にゴール正面でフリーになったオルジャイが、同点かと思われた素晴らしいシュートを放ちますが、GKロリスが左手でビッグセーブ。65分にも右からのクロスをオルジャイにバイシクルキックで狙われるなど、トッテナムのDF陣は弱点を修正できません。75分には縦1本からデンバ・バがボレーで狙うも、わずかにバーの上。何度もピンチにさらされながらも、トッテナムはリードしたまま、残り2分まできました。

ここまで何とかしのいできたホームチームの勝利を確信していたサポーターも多かったと思われますが、最後の最後で、トッテナムの手から勝ち点2がこぼれ落ちます。痛いミスで同点ゴールを献上してしまったのはキリケシュ。クリアミスを途中出場のムスタファ・ペクテメクにさらわれ、あわてて追いかけようとしたとき、一瞬、ボールに手が触れてしまいました。ムスタファ・ペクテメクが大声でハンドを主張すると、ジャッジはPK。デンバ・バがこれを決め、トッテナムはホームで手痛いドロー決着です。

いやー、勝ちたかったですね、トッテナム。プレミアリーグにフレッシュな選手で臨みたいというのはわかるのですが、中盤ほど走る距離が多くないCBは、ベストメンバー固定でいったほうがいいのではないでしょうか。次節のプレミアリーグは、この日出てなかったエリクセン、ラメラ、シャドリらで戦うのでしょうが、相手は現在2位につけている難敵サウサンプトンです。ポチェッティーノ監督の極端なターンオーバーは、ELとプレミアリーグ両取りを実現できるのか。エヴァートンともども「EL後のゲーム」をどう戦うのか注目です。

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“エヴァートン納得のドロー、トッテナム痛恨のドロー!ヨーロッパリーグ第2節ダイジェスト” への2件のフィードバック

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