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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

前半は速攻の見本市、後半はアザール!チェルシー6-0大勝で、CLもプレミアリーグも視界良好!

「マンチェスター・ユナイテッド戦のことは考えていない。マリボルのことだけ考えている。彼らは警戒すべき相手」と語っていたモウリーニョ監督。外野からみれば、スポルティング・リスボン、 シャルケ04と与しやすいクラブが揃うグループEのなかでも、スロベニアのクラブが完全なるアウトサイダーであることは明白ですが、指揮官は油断を警戒しているのでしょう。シャルケ04にスタンフォード・ブリッジで引き分け、チャンピオンズリーグでは2試合で2点しか獲れていないチェルシーに、ここで取りこぼす余裕はありません。ホームで戦うプレミアリーグ首位クラブのスタメンは、ウィリアン、アザール、セスク、マティッチ、オスカルが並ぶ中盤のガチンコぶりが目を引きます。ジエゴ・コスタがリタイア中のトップにはロイク・レミー。左SBにはフェリペ・ルイス。ケーヒルを休ませてズマ。メンバーを落としているポジションはこのくらいでしょう。GKチェフは、落としたなどといってはいけません。

開始早々は、強さよりも慎重さが目立ったチェルシーでしたが、9分にオスカルがミドルを放ったのを合図に攻勢を強めます。11分にはイヴァノヴィッチ、ウィリアンが右サイドをつないで最後はレミーがシュート。すると、直後の12分、先制ゴールはチェルシーらしいシンプルなアタックでした。最前線でロイク・レミーが右に流れながら裏に出ようとすると、センターサークル手前にいたテリーからロングパス。ペナルティエリアの右45度に出たレミーは、中に切り返して左足で見事なシュート。これが決まって、スタンフォード・ブリッジがヒートアップします。先制したのはよかったのですが、このときどうやらロイク・レミーは足のつけ根を痛めたようで、15分にドログバとチェンジ。乗せるとやっかいなマンチェスター・ユナイテッド戦を前に、FW2人が離脱するのは、モウリーニョ監督としては最も避けたかったことでしょう。

マリボルの反撃は、イブライミ、タヴァレスの単発のミドルのみ。23分には、ウィリアンのドリブルを止めようとしたMFメルテルがハンドを犯してしまい、「DROGBA LEGEND」の大きな垂れ幕と大声援に支えられたベテランストライカーが、このPKを思い切り蹴り込んで2-0。相手ボールになった時に中盤の戻りが早く、サイドでの1対1を完全に制しているチェルシーに、マリボルが付け入るスキはありません。30分にはチェルシーが右サイドからカウンター。アザールが持ち込み、外から回り込んだセスクが中にグラウンダーを通すと、最前線に飛んできたのは何とテリー!映像で見ると26番のポジションはオフサイド気味でしたが、アウェイチームのアピールにも副審の旗は上がらず、チェルシーが前半で勝負を決めました。

後半のチェルシーはセーフティに戦うことを優先しており、猛攻を仕掛けたわけではなかったのですが、マリボルの前と外の選手が完全に切れてしまっており、週末のプレミアリーグに向けた攻撃練習のような45分でした。51分に、ドログバとのワンツーでゴール前でフリーになったアザールはシュートをミスしますが、53分、ウィリアンとのコンビで左サイドを完全に崩したフェリペ・ルイスのクロスが右に流れたところをアザールが拾い、中に速いラストパスを入れると、これがDFに当たってオウンゴール。4-0となり、セスクをナタン・アケに代えたチェルシーは、得意のクルージングに入ると思いきや、さらにマリボルをいじめにかかります。

60分のオスカルのカーブをかけたテクニカルなミドルはポストの右すれすれ。74分にはペナルティエリアのすぐ外から放ったウィリアンの強烈な右足シュートがバーを直撃。75分にイヴァノヴィッチが右サイドを抜けると、スレルが後ろから倒してしまい、PKはGKの逆をついたアザールが、難なく左に転がします。5-0で終わるかと思われた90分には、アケが自陣から出した縦へのロングボールにアザールが反応。DF2人を振り回してフリーになり、右から文句なしの一発。マリボル最大のチャンスは63分にもらったPKでしたが、チェフ相手に蹴りにくかったのか、イブライミが右ポストに当ててしまい、結局1点も奪えず。チェルシーが、予想通りの完勝をおさめました。

前半は速攻の見本市、後半はサイド攻撃の練習とアザールのワンマンショー。私にとって、勝負のおもしろさを既に失っていた後半の最大の興味は、ナタン・アケでした。以前より、CBもセントラルMFもできるオランダの19歳に秘かに期待をしているのですが、ケーヒル、テリー、セスク、マティッチが不動のレギュラーで、CBの控え一番手がズマのチェルシーでは、こういったワンサイドのゲームでないと場数は踏めないでしょう。この日のアケは、無難に中盤でつなぎに徹しつつ、最後のロングパスでアシストを記録しましたが、次回は今日以上に、後ろからのセンスのいい攻め上がりでゴールに絡むシーンを見せてほしいと思います。

下位2チームに大差をつけ、チャンピオンズリーグは盤石のチェルシー。さあ、いよいよ次のプレミアリーグはマンチェスター・ユナイテッド戦ですね。最近のチェルシーを見るにつけ、マンチェスター・ユナイテッドが勝つ予感はまったくありませんが、ジエゴ・コスタとロイク・レミーが不在となれば、ドローに持ち込むぐらいのことはできるかもしれません。いや、カウンターに脆いマン・ユナイテッドとすれば、サラーをトップ起用などされると、逆に厳しそうです。うーん、チェルシーのどこに弱点があるのでしょうね。その答えを知っているプレミアリーグ関係者は、もしかすると当事者であるモウリーニョさんのみかもしれません…。

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“前半は速攻の見本市、後半はアザール!チェルシー6-0大勝で、CLもプレミアリーグも視界良好!” への4件のフィードバック

  1. 名無し より:

    シャルケとスポルティングはドローじゃないよ。訂正

  2. makoto より:

    名無しさん>
    すみません、予定稿を修正する前にUPしてしまいました。最後、シャルケが勝ち越しましたね。ご指摘ありがとうございました。訂正させていただきました。

  3. プレミアリーグ大好き! より:

    6点目につながるロングボールを出したのは、ウィリアンじゃなくてアケですよ。

  4. makoto より:

    プレミアリーグ大好き!さん>
    今、確認しましたが、確かにアケですね。遠くから見ると似ているふたりが近くにいたので、混同してしまったようです。ご指摘ありがとうございました。訂正させていただきました。

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