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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ルカクはハットトリック、リヴァプール劇的勝利、スパーズ痛恨…EL明暗!それぞれの戦い

ヨーロッパリーグ、再開。ラウンド32、プレミアリーグ勢最初の試合は、敵地でスイスのヤング・ボーイズと戦うエヴァートンです。プレミアリーグと欧州合わせて、週10試合からの観戦となると、こういう機会でもなければ久保裕也のプレイまでは追いかけられません。10分に先制したのは、ホームのヤングボーイズ。速攻から、ペナルティエリアの外にいたFWオアロにボールが渡ると、右足で巻いた見事なコントロールショットがGKハワードの左手の先を抜けていきます。

エヴァートンの反撃は、とにかく左、左、左。24分、左からのクロスをルカクがヘッドでニアに叩き込んで同点。28分には、戻りオフサイドを取られなかった幸運のネイスミスがロス・バークリーとのコンビで左サイドを抜けて、グラウンダーをねじ込んだのはファーサイドのコールマン。38分のゴールは、左にまわってきたガレス・バリーに、オヴィエドがおしゃれなヒールパスを通したのが決め手でした。DFに当たったクロスに反応したのはロメウ・ルカク。エースのこの日2点めは、無人のゴールに押し込むだけのイージーなシュートでした。

前半だけで1-3。マンチェスター・ユナイテッドにはないコンビネーションで、スピーディーにサイドを攻略できる彼らがプレミアリーグ12位というのは、どうしても腑に落ちません。

58分、縦1本で独走したルカクのハットトリックで勝負あり。エヴァートンは、パスミスをさらったオアロのドリブルに後ろから手をかけたストーンズが一発退場となるものの、オアロのPKはバーを超え、3点差をキープ。66分にフリーのボレー、84分にもスルーパスからGKと1対1を許すなど、ヤングボーイズは最も危険なルカクを最後まで捕まえられませんでした。アウェイでの3点差は、セーフティリード。エヴァートンは、来週のセカンドレグのメンバーは落として、直後のプレミアリーグで対戦するアーセナル対策に完全シフトでしょう。久保裕也は何もできず、欧州での戦いを事実上終えてしまいました。

アンフィールドにベシクタシュを迎えたリヴァプールは、8月に行われたチャンピオンズリーグのプレーオフでアーセナルを苦しめた堅い守備をどう崩すかが、最大のテーマです。開始直後の猛攻に耐えたベジクタシュが落ち着くと、しばらくは中盤でのせめぎ合い。同時刻開催のホワイト・ハート・レーンでは、CKからソルダードがきれいなボレーを右隅に決め、いきなり先制したようです。

レッズはなかなかチャンスが創れず、23分にラインをケアしながら抜け出したアルベルト・モレノは、無情のオフサイド判定。31分のCKでカフラクにきわどいヘッドを喰らい、34分にはカウンターからデンバ・バがフリーでシュート。ミニョレが左手を伸ばして触り、失点をまぬがれたものの、狙い通りにゲームを進めているのはアウェイチームです。42分、アルベルト・モレノが放った35メートルはあろうかというロングシュートはGKに弾かれ、終了間際のヘンダーソンの絶妙なFKはわずかにポストの外。前半は0-0。ロンドンではトッテナムがFKのこぼれ球をホセ・バサンタに押し込まれ、フィオレンティーナに追いつかれています。

48分、GKのファンブルという絶好のチャンスに、詰めたララナはシュートを浮かしてしまいます。縦を急ぎ過ぎ、DFの裏が空くようになったレッズ。先に点を奪えないと、やられるかもしれません。62分、来ました、マリオ・バロテッリ。同時にデヤン・ロブレンを投入してエムレ・ジャンを中盤に上げたロジャース監督、ここから勝負です。64分、バロテッリの危険なFKはキーパー正面。スタリッジのFKも壁に当たってGKマルティンがキャッチ。残り13分、指揮官は最後の切り札、スターリングの突破に活路を見出そうとします。

84分、やってくれたのは、この日いちばん普段着のプレイができていた19歳でした。右サイドで再三、DFを抜き去っていたジョーダン・アイブが、ひとりかわしてペナルティエリアに侵入すると、後ろからのチャージに転倒、PK!話し合いか口論か、決まるまで時間がかかったキッカーは、ボールを離さなかったバロテッリです。フェイントをかけて蹴ったシュートはGKの逆を突き、ホームチームがようやく先制です。

あわてて攻めに転じたベシクタシュには、残り時間は少な過ぎました。リヴァプール、きわどく先勝!最少得点差ではありながら、無失点で終えたのは大きいですね。セカンドレグで先にゴールを奪えば、トルコのクラブは3点が必要になります。

同時並行だったので、ハイライトしかチェックできておりませんが、トッテナムは痛恨のドロー。前半終了間際のシャドリのボレーが決まっていれば…とつい、「たら・れば」してしまいます。0-0と1-0の違い以上に大きい、1-1と2-1の差。トッテナムは、アウェイで勝つか、ゴールを奪っての引き分けが最低条件。セリエAで、2強の次に失点が少ないフィオレンティーナにゴール前を固められれば、崩すのは至難の業です。頼みの綱はハリー・ケインの個人力、あるいはエリクセンの魔法でしょうか。プレミアリーグ勢にとって、ヨーロッパリーグの初戦は明暗の分かれる結果となりました。(ジョーダン・アイブ 写真著作者/Bernard Chan)

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“ルカクはハットトリック、リヴァプール劇的勝利、スパーズ痛恨…EL明暗!それぞれの戦い” への3件のフィードバック

  1. ぐら より:

    ELは混沌としていて個人的には大好きです
    今年は優勝すれば来季のCL出場もついてくるのでこれからの盛り上がりに期待です

  2. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    ベジクタシュのDFが堅くドローも覚悟しておりましたが、アイブがやってくれましたね。PKはどうなるかなと思いましたが、バロテッリは貫禄ありますね。
    クリームシートでホーム勝利。日程は厳しいですが、前進あるのみです。

  3. カイト より:

    アイブは去年のスターリングのような成長を見せてくれていてファンとしては嬉しいです。
    PKキッカーは試合前に決めていなかったとしたらこれからは先に決めておいた方が良いでしょうね。来季からはジェラードが居なくなるのでPKだけでなくFKCKも事前に話し合っておいて欲しいです。
    バロテッリはクラブ代表含め2本しかPK失敗がないぐらい上手いので個人的にはバロテッリがPKキッカーで良い気はしました。

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