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デ・ヘアのビッグセーブとルーニーの一発で、マンチェスター・ユナイテッドが何とか勝利!

プレミアリーグ2試合とキャピタルワンカップをすべてスコアレスドロー。マンチェスター・ユナイテッドは、チャンピオンズリーググループステージ第4節、CSKAモスクワとの大事な一戦でゴールの奪い方を思い出せるでしょうか。ファン・ハール監督は、より攻撃的な布陣に変えてきたようです。GKデ・ヘア、最終ラインはアシュリー・ヤング、スモーリング、ブリント、ロホ。セントラルMFにキャリックとシュヴァインシュタイガーを据えて、右にマタ、左にリンガード。ルーニーとマルシアルは2トップのようです。トッテナムの躍進で、プレミアリーグ4位キープも危なくなってきたファン・ハール監督に、さまざまな組み合わせをテストしている余裕はありません。オールド・トラフォードで行われる必勝のゲームは、両者慎重な立ち上がりです。

3分、ブリントが左に展開し、リンガードがつないでロホがクロス。早い時間にルーニーのシュートが見られました。9分にはルーニーから中に入ってきたリンガードへオフサイドぎりぎりのスルーパス。GKアキンフェイフが一瞬早くブロックしたものの、マンチェスター・ユナイテッドの攻撃は悪くありません。15分、後方のブリントがゴール正面に走り込んだマタに一発で通したロングパスは見事でした。スライディングボレーは勢いがなくGKにキャッチされますが、ここまでにシュートは5本あります。17分にはルーニーとマルシアルのコンビで左サイドを崩し、ラストパスが合えばという惜しい攻撃。カウンターに対する戻りも早く、アウェイチームのチャンスはサイドでつぶせています。

29分、シュヴァインシュタイガーのドリブル突破で得たFKは、ルーニーのシュートが右にアウト。マンチェスター・ユナイテッドのサイド攻撃は、セントラルMFやブリントが加わると厚くなります。常に2~3人を引き連れているマルシアルをおとりに使って、マタやリンガードが中に入れればチャンスは増えるでしょう。32分、マタとアシュリー・ヤングで右サイドを崩し、最後はヤングがグラウンダーのクロス。ファーサイドにいたリンガードはフリーでしたが、切り返したシュートが浮いてしまい、まだスコアは動きません。36分、アシュリー・ヤングのクロスに、左で1枚余っていたロホが強烈なボレー。これは惜しくも左に逸れますが、ここまでの赤いユニフォームは、貧攻だったプレミアリーグのクリスタル・パレス戦とは別なチームです。最後は攻めあぐむシーンが目立ち、前半終了の笛にオールド・トラフォードにはブーイングが鳴り響きましたが、デ・ヘアがシュートを喰らうシーンが一度もなく、ロホとリンガードだけでシュートが3本あった前半は、今までの0-0とは違います。

何のために、左利きを右に、右利きを左に配しているのか。後半は、その答えを見せてほしいところです。開始早々、リンガードが2人を置き去りにしてグラウンダー。ここからのCKをルーニーがロホの頭に合わせるも、ポストの右に外れます。50分、ロホのロングクロスを狙ったマルシアルのヘッドはGKの正面。マンチェスター・ユナイテッドは中の競り合いでも勝てており、積極的に入れていけば勝機はあるでしょう。53分に敵陣でボールを奪ったのに、スピードを上げなかったのはなぜでしょう。ホームチームの攻撃は機械的で、常に同じペースです。

マンチェスター・ユナイテッドは、「プレミアリーグで点が獲れないチーム」に戻ってしまいました。マルシアルをフェライニに代えた66分のブーイングは、下げるのはキャプテンのほうじゃないかという抗議でしょう。70分、リンガードの縦パスから左に抜けたマタが折り返すと、受けたルーニーはもたつき、ゴール前2メートルでチャンスは潰えます。ファン・ハール監督の2枚めは74分、マタをデパイ。直後、デパイのクロスのこぼれ球を狙ったキャリックの一撃は、この試合で初めてのミドルシュートではないでしょうか。78分には途中出場のドゥンビアに抜け出され、デ・ヘアと1対1になる大ピンチを迎えますが、1発めはデ・ヘアの左手、無人のゴールに飛んだ2発めはスモーリングのスライディングが間に合います。すると79分、ピンチの後にチャンスありとはよくいったもので、やっときました、先制ゴール!ロホが敵陣で奪い返したボールをキャリックが右に大きく出すと、走り込んだリンガードのダイレクトの折り返しは完璧!中に入ったどフリーのルーニーは、頭を突き出して叩き込むだけです。ようやく1点。残り時間は10分です。

守備陣は、最後まで冷静でした。見るからに実力差のある相手に対して、リードしてからは決定機を与えず逃げ切りました。1-0、辛勝。ひとつ勝つのがこんなに大変なことなのかと、ため息が出てきます。前半は見どころがあったものの、後半が悪く、同じような攻撃を同じような時間の流れで繰り返していただけ。フェライニのヘッドを使うシーンはほとんどなく、狙いが感じられませんでした。

PSVがヴォルフスブルクに勝ったため、混戦は変わりませんが、何とかグループBの首位に立ちました。次戦、オールド・トラフォードでPSVに勝てばグループステージ突破が決まります。今日の最大の収穫は勝ち点3ですが、沈黙していたルーニーが今ひとつの出来ながらも結果を出してくれたことと、リンガードが素晴らしいプレイを見せてくれたことは今後につながるでしょう。相変わらず、デ・ヘアのビッグセーブあってのクリーンシートではありましたが…いつも、ありがとうございます、ホントに。(ジェシー・リンガード 写真著作者/Дмитрий Голубович)

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“デ・ヘアのビッグセーブとルーニーの一発で、マンチェスター・ユナイテッドが何とか勝利!” への5件のフィードバック

  1. プレミアリーグ大好き! より:

    プレミア好きとしては勝ってくれて良かった、内容は別としてね。
    一つ頂けないのは見苦しいダイバーが1人いたこと。
    恥ずかしいからやめてくれ。

  2. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    まずは勝利おめでとうございます。
    デ・ヘアは毎度の事ながら、ピンチの時も動じずビッグセーブを平然とするところは流石です。

  3. A・スミス より:

    ルーニーへの期待度が高いのかもしれませんけど今日は良かったと思いますよ

  4. シティさぽ より:

    スーモーリングは調子が良いとかではなく成長ですね
    デヘアもいつも通りのセーブで守備はかなり安定していました
    一方的攻撃がはいまひとつ
    キャリックかシュバインシュタイガーがパスを散らす以外ももう少しできると良いと思います

  5. makoto より:

    プレミアリーグ大好き!さん>
    2人だったかもしれません。

    Mackiさん>
    助かりました。落ち着いてましたね。危ないところでした。

    A・スミスさん>
    最初と最後は積極的に狙ってましたが、もっと打てると思います。何せ、1-0の大苦戦で、マルシアルに2~3人ついてる試合でしたので、あまり評価を高くできず…。

    シティさぽさん>
    スモーリング、素晴らしいです。2センターのひとりが攻め上がる形が増えないと、中が薄くて厳しいです。

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