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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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セットプレーから3発!結果はオーライ、内容ビミョーなチェルシーは最終戦勝負!

チャンピオンズリーグを戦うプレミアリーグ勢のなかで、いちばん心配をしていなかったのが、マッカビ・テルアビブとチェルシーの一戦です。プレミアリーグでは絶不調のチェルシーは、欧州でもよくないながらも2勝1分1敗の2位とまずまずのポジションにつけており、勝ち点ゼロの格下クラブと戦う今日の勝利も間違いないでしょう。気になるのは、エスタディオ・ド・ドラゴンで行われるポルトVSディナモ・キエフの結果です。この試合でアウェイのキエフが1点差で勝てば、最終戦のスタンフォード・ブリッジでチェルシーがポルトと引き分けると3者が勝ち点11で並ぶ可能性が高く、「当該チーム同士のゲームにおける総得点の多さ」というきわどい基準でチェルシーがアウトとなります。ここはポルトにがんばっていただき、一緒にグループステージ突破を決めたいものです。

土曜日のプレミアリーグ、ノリッジ戦では左SBケネディ、右に復帰初戦のイヴァノヴィッチという斬新なオーダーで臨んだモウリーニョ監督は、ラーマン・ババとアスピリクエタを両サイドに据えるターンオーバー。中盤より前は、ロフタス=チークやロイク・レミーなどを使って週末のトッテナム戦をラクにするかと思いきや、セスク、マティッチ、ウィリアン、アザール、オスカル、ジエゴ・コスタというガチンコメンバーです。

テルアビブでのゲームで私が注目していたのは、戦略・戦術の詳細よりも「チェルシーがどういう形でゴールを奪うか」です。9月末に行われたプレミアリーグ第7節のニューカッスル戦以来、オウンゴールなしで2ゴールを奪ったことが1度もないチェルシーは、相手を崩してフィニッシュするシーンが増えない限りは、本格的な復活は望めないでしょう。20分、最初のゴールは、今季最大の切り札となっているウィリアンのプレースキックから。CKをヘッドで叩いたケーヒルは、GKが弾いたボールがポストに当たって戻ってきたところにいち早く詰めてプッシュ。番狂わせの可能性をつぶして優位に立ったものの、前半のゴールはこれ1本です。

セスク、オスカルらが積極的にミドルを放ち、アスピリクエタのクロスをジエゴ・コスタがオーバーヘッドで狙うシーンはありましたが、チェルシーの攻撃は個人担保の色が強く、コンビネーションも近しい選手同士のワンツーに限られています。3分にペレスがフリーでヘッドを放ち、5分のカウンターでベン・ハイムがザハヴィにシュートを打たせたホームチームのほうが、相手の守備陣形を崩すシーンは多かったのではないでしょうか。41分にDFのほうのタル・ベン・ハイムがジエゴ・コスタを後ろから蹴ってしまい、一発レッドで相手は10人。チェルシーは、早い時間に2点めがほしいところです。

50分、後半最初のビッグチャンスはテルアビブでした。左サイドにいたアルベルマンが長いフィードをダサに通すと、角度がないながらもベゴヴィッチと1対1。シュートはGKがブロックして難を逃れましたが、ラーマン・ババはこういった形を許してはいけません。チェルシーにエンジンがかかり始めたのは、60分を過ぎてからでした。62分に相手のクリアを拾ったアザールが強烈な右足、その直後に左からのクロスを見てファーサイドに走り込んだアスピリクエタのボレーと、いずれも決定的なシーンでしたがGKライコヴィッチがナイスセーブ。テルアビブも負けじと反撃に移り、64分にザハヴィがひとりで右サイドを走ってクロスに強烈なシュート。ベゴヴィッチが右手を伸ばすビッグセーブで防いだものの、11人対10人とは思えない展開です。

68分、モウリーニョ監督はアザールをペドロにチェンジ。さらに72分にはテリーが足を痛めて下がり、ズマに代わるというアクシデントがありましたが、チェルシーの2点めは試合再開の直後に入りました。今シーズン何度見たことか、ウィリアンの完璧な直接FK!壁を超えて左隅に落ちるボールに、読んでいたはずのライコヴィッチはまったく動けませんでした。テルアビブはこれでおとなしくなってしまい、73分にはラーマン・ババの完璧なクロスをオスカルがヘッドで叩いて、ようやくウィリアンのセットプレー以外でゴールが決まりました。91分のとどめの4点めは、CKからズマのヘッド。0-4と数字はよかったものの、10人の相手を崩して決めたゴールがなく、昨季プレミアリーグ王者は本調子まではまだまだといった試合でした。

残念ながら、ポルトはキエフに負けてしまったようです。それでもまだよかったのは、スコアが0-2だったことで、チェルシーとポルトが最終戦でドローに終わり、キエフが勝つと、落ちるのは得失点差でポルトです。しかしながら、今日の出来ではスタンフォード・ブリッジといえども足をすくわれる可能性は充分。モウリーニョ監督は、攻撃陣を自由裁量にしすぎているのではないでしょうか。裏を狙うパスを常に意識していたのはマティッチぐらいで、多くの選手は「受けてくれる選手にパスを出す」といったプレイに終始していました。10人になってもベタ引きしたわけでもなかった格下の相手には、「パスでフリーにする」シーンがもっとあればと思います。チェルシーの本格化は、もう少し先の話になりそうですが、最後のポルト戦は、モウリーニョさんのチームらしくクリーンシートで終わらせてほしいですね。チャンピオンズリーグのグループステージも、いよいよあとひとつです。

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“セットプレーから3発!結果はオーライ、内容ビミョーなチェルシーは最終戦勝負!” への3件のフィードバック

  1. M より:

    更新お疲れ様です
    ホント内容としては微妙でしたが、久々の連勝が凄く嬉しいです笑 『勝った』という結果の余韻にもう少し浸っていたいくらい久々の連勝でした笑
    これでムードが良くなって、諸々調子づくといいんですけどね〜

  2. レミー より:

    いやー今のチェルシーに必要なのは内容より結果ですね!もちろん内容もついてきてくれたら嬉しいですが、自信をなくしてる感じがあったので、結果が出るようになれば内容も徐々に良くなってくれるんじゃないですかね?

  3. makoto より:

    Mさん レミーさん>
    相手がテルアビブだったことと、チェルシーへの畏敬の念が大きかったことが相まって、厳しい書き方になってしまいましたが、サポーターのみなさんが「今はとにかく結果。連勝ブラボー」というお気持ちは理解します。トッテナム戦で勝てれば、視界が開けてきますね。

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