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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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素晴らしきGKの競演!ワンチャンスを活かしたユヴェントスが、マン・シティを完封

スターリングとデルフがベンチで、アグエロ、ヘスス・ナバス、デブライネがスタメン。ヤヤ・トゥレはトップ下で、「ナンド&ジーニョ」がセントラルMFに入っています。チャンピオンズリーググループステージ5節のユヴェントスVSマンチェスター・シティは、1位通過を巡る対決です。マンチェスター・シティは勝てば1位が決定し、ユ―ヴェが負けてセビージャがボルシアMGに勝てば、最終節に直接対決。ユーヴェはスペインに赴いて、残りひとつの椅子を争うことになります。どちらも負けられない一戦。マン・シティは、先週末のプレミアリーグでリヴァプールに大敗したショックを忘れて、本来のサッカーを取り戻したいところです。

静かに立ち上がったゲームは、16分にマンチェスター・シティが迎えた決定機が最初のターニングポイントでした。左のデブライネがピンポイントで合わせる素晴らしいクロスを入れると、ヤヤ・トゥレとキエリーニが競り合って転倒。こぼれたボールはフリーで走り込んだフェルナンジーニョへ。先制…とスタジアムが息を呑んだ瞬間、倒れている2人を気にしたフェルナンジーニョは、浮かしたシュートを右に外してしまいます。直後、カウンターからフェルナンジーニョがドリブルで攻め上がると、右を走ったヤヤ・トゥレがパスを受けきれずに守備陣がクリア。ここからユヴェントスの先制ゴールが決まります。ポグバが中央でデブライネを振り切り、左のアレックス・サンドロに展開すると、クロスが上がった瞬間、マンジュキッチをマークしていたオタメンディがシャツを引っ張られたと手を上げて転倒。しかしこのアピールは届かず、フリーのマンジュキッチがイージーなボレーを流し込みます

29分、縦に入った浮き球をリヒトシュタイナーがヘッドで落とすと、マンジュキッチが強烈なボレー。右隅を襲った難しいボールをジョー・ハートが素晴らしいセーブで外に出し、1-0のスコアは動きません。39分にクリシーのクロスをワントラップして狙ったヤヤ・トゥレの左足ボレーは、うまく芯を捉えられず右に切れていきます。ユーヴェ守備陣は、MFとDFが全員引いてスペースを消す守備を徹底しており、マン・シティが狭いスペースを使って前線やサイドに通そうとすると、ことごとくつかまります。41分、リヒトシュタイナーの右からの単独突破は、ジョー・ハートが身を挺してブロック。44分、マルキージオの不用意なバックパスをゴール前にいたアグエロにさらわれてしまい、プレミアリーグ得点王VSセリエA屈指の守護神という1対1となりますが、これはコースを確実に消したブッフォンの勝ち。前半は1-0。ユーヴェ優勢ではありながら、どちらが勝つか、まだまだわからないゲームです。

後半、先にチャンスをつかんだのはマン・シティ。デブライネのCKをフェルナンドがヘッドで競り勝ち、ブッフォンが弾いたボールがポストに当たったところをヤヤ・トゥレが詰めるも、一歩及びません。ここからしばらくは、完全なるユヴェントスペース。ポグバとアレックス・サンドロがキレており、マン・シティはゴール前での対応を強いられます。53分にマンジュキッチがモラタに代わると、その2分後にさっそくモラタが決定機。マルキージオの縦パス1本で完全にフリーになったスペイン人ストライカーのループシュートは枠を外れますが、逆サイドから詰めたストゥラーロが足を伸ばしてプッシュ。これはポストに当てるのが精一杯で、マン・シティは命拾いします。

フェルナンジーニョをデルフに代えたペジェグリーニ監督は、68分に完調ではないアグエロをスターリング。両チームに速攻に長けたアタッカーが揃うと、次なるターニングポイントはその2人とGKの駆け引きです。先攻は、78分にストゥラーロの縦パスを受け、オタメンディとうまく入れ替わったモラタ。右から持ち込み、中に切り返してデミチェリスとフェルナンドまでかわしたストライカーは、ジョー・ハートの足にブロックされてフィニッシュを決められません。その2分後、デブライネのグラウンダーに反応し、中でノーマークとなったスターリングは、ブッフォンの動きの逆を突こうとして追いついたDFにぶつけてしまい、こちらも同点ゴールを奪えませんでした。

80分にカバジェロと代わったジョー・ハートはどこを痛めたのでしょうか。83分にも入ったばかりのクアドラードの突破を許し、きわどいボレーをもらったアウェイチームは、リスクを覚悟して前がかりになったわりにはチャンスを創れませんでした。マンチェスター・シティはイタリア王者に2試合連続の1点差でダブルを許し、プレミアリーグのリヴァプール戦から連敗となりました。

フェルナンジーニョのシュートから、オタメンディの転倒までの3分間が、勝負の綾。最大のチャンスを活かせなかったマン・シティに、勝負の女神はついぞ微笑んでくれませんでした。とはいえ、モチベーション、勝つための戦略、個人力と、どこを取ってもユヴェントスがマンチェスター・シティを1枚上回っていたゲームでもありました。すみません。私は、マン・シティについて「チェルシーの次に、勝つ可能性が高い」とアグレッシブな予想をしていたのですが、「私の予想は当たる率が低いので今回も外れる」という予想のみが当たる結果となってしまいました。ひとつだけ、「たら・れば」をさせてください。「スタメンはデブライネを中央、ヤヤはその後ろ、スターリングを左として、リードしたらフェルナンドで後ろを締める」と順番を逆にしていただければ、また違ったのに…といいたくて仕方がありません。既にグループリーグ突破は決定、今日勝てば次戦は完全な消化試合、土曜日のプレミアリーグはホームのセインツ戦で中3日ありと、後先を考えずに本気で勝ちにいける理由は揃っていたのですが…。

いえいえ、「そうすれば勝てた」とまでいうつもりはありません。今日は、強かったユヴェントスをリスペクトすべきでしょう。いや、おもしろい試合でした。その前に観た試合がアレだっただけに、「エキサイティングなサッカーで、いい口直しができました」といいたい気分です。ホントに。

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“素晴らしきGKの競演!ワンチャンスを活かしたユヴェントスが、マン・シティを完封” への3件のフィードバック

  1. シティさぽ より:

    チームとしての差がありましたね
    妥当な結果だと思います
    リバプール戦もチームがバラバラでしたが
    コンパニの不在が原因なんですかね

  2. シティズン より:

    ペジェグリーニからロマンを引いたら堅実な強さが残ると思っていたのに…
    リバプール戦 ユーベ戦でキーマンに対して何も対策を講じないのは何なんでしょうか
    真っ向からやり合っても勝てるという自惚れでしょうか
    訳がわかりません
    今季での解任が確定したのではないかと
    あと怪我人多すぎです
    アーセナルを笑ってられないレベルです
    シルバは10月下旬には復帰予定だったのにメディカルスタッフは一体何を診断したのか
    鬱憤のたまる試合でした

  3. makoto より:

    いない人の話をしても仕方ないですが、リバプール戦もユヴェントス戦も、シルバさえいてくれたらと思わずにはいられない試合内容でした。。。
    前半からナバスは消されてたので、後半開始からスターリングに変えた方が良かったと思っています。

    —–
    シティさぽさん>
    コンパニの不在に加えて、オタメンディがよくなかったですね。デブライネのよさが活かせる戦い方になっておらず、フェルナンジーニョが調子を落とし気味で、ヤヤに強引なプレイが多かったのが気になりました。カソルラ、キャリックのように攻撃面でハブになる動きをする選手がいない状態になっているのが問題なのではないでしょうか。フェルナンドは、攻撃で機能するには無難すぎるプレイが多いですね。

    シティズンさん>
    ユヴェントスは前にやっかいな選手が多いチームで、ポグバからのフィードが肝なので、それらを抑えなければいけなかったですね。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    ダヴィド・シルヴァがいるユーヴェ戦を観たかったですね。スターリングについては同意です。

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