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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

最初のPKを決めたリヴァプールが守り切ってEL16強進出。ミニョレ、グッジョブ!

ヨーロッパリーグ決勝トーナメント・ラウンド32のセカンドレグ。プレミアリーグ勢で最初に登場するのは、アウグスブルクとの初戦を0-0で乗り切ったリヴァプールです。トップにはスタリッジ、2列めにコウチーニョ、フィルミーノ、ミルナー。セントラルにはヘンダーソンとエムレ・ジャンが入り、アルベルト・モレノ、ナサニエル・クラインのSBに、サコとCBコンビを組むのはルーカスです。「You’ll Never Walk Alone」の大合唱が響く超満員のアンフィールド。開始45秒、カイウビーに左から突破を許し、強烈なミドルを喰らったリヴァプールは、4分にいきなり先制します。ミルナーのショートコーナーをヘンダーソンが中に入れると、コールがハンド。PKはミルナーが落ち着いて右に蹴り込み、幸先いいスタートです。同点に追いつかれれば、アウェイゴールルールで敗退となるレッズは、これを守ろうとせず次の1点がほしいところ。7分、アウグスブルクはアルティントップのシュートがゴール前にこぼれるも、ミルナーが戻ってCKに逃れます。

10分を過ぎると、シンプルにつないで攻めるアウグスブルクのペース。リヴァプールは、ビルドアップにスムーズさを欠き前線にボールを運べません。16分、相手のクリアをインターセプトしたヘンダーソンの浮き球パスを、右から上がったフィルミーノがダイレクトミドル。ボールは左に切れていきますが、積極的にゴールを窺う姿勢は今のチームには大事なエッセンスです。20分、エムレ・ジャンが右に展開したボールをフィルミーノが中に浮かすと、ヘッドで合わせにいったスタリッジはオフサイド。その1分後には、コウチーニョが左に流れたスタリッジに預け、DFの間を縫ってペナルティエリアに侵入したところで完璧な折り返しをもらいます。一瞬フリーになって放ったトーキックのシュートはスイス代表GKヒッツに阻まれるものの、ここにきてリヴァプールらしい速い攻めが増えてきています。

25分、スタフィリデスの強烈な左足ミドルはGKミニョレがしっかりセーブ。右サイドを完全に制圧しているリヴァプールに足りないのは、ラストパスの精度です。27分、今度は左のアルベルト・モレノが縦に突破し、ニアのフィルミーノのボレーはGKが上に弾き出します。36分、ルーカスがスタジアムを凍らせるようなバックパスミスを犯し、カイウビーがミニョレを抜き去りますが、確度が厳しかったシュートはポストに届かずラインを割ります。35分には、エムレ・ジャンのスルーパスからコウチーニョがペナルティエリア左でフリーになり、2本のグラウンダーを入れるもスタリッジのシュートはポストを直撃。前半は1-0のまま終わりますが、週末にプレミアリーグもFAカップもなく、1週間の猶予があったレッズは動きのよさが目立ちます。ほしいのは、2点め。後半、立ち上がりから攻めているのはやはりレッズです。

49分、リヴァプールに絶好機。フェルハーフのトラップミスをさらったコウチーニョが中のスタリッジに渡すと、ひとりかわしたスタリッジが右隅を狙うもポストぎりぎりで外れます。52分にコウチーニョのパスを右で受けたスタリッジは、カーブをかけたコントロールショットを枠におさめられません。相手のクリアをことごとく拾い、圧倒的に攻めているこの時間帯に追加点がほしいところでしたが、とにかくシュートが枠にいかないリヴァプール。62分にコウチーニョが左から打ったグラウンダーの一撃もポストの外です。クロップ監督は、66分にスタリッジを諦め、プレミアリーグ2ゴールのオリギを投入。敗退の危機を迎えない限り、プレミアリーグ6ゴールのベンテケに出番はなさそうです。

71分、カウンターから裏に抜けたヴェルナーは先に触れば同点でしたが、ミニョレが果敢な飛び出しを見せ、シュートを許しません。72分、アウグスブルクのヴァインツィーノ監督は、危険なストライカー・ボバディジャを投入。直後、オリギが入れたクロスがDFに当たってヒッツが弾くと、これをトラップしたコウチーニョは決定的なシュートを相手にぶつけてしまい、スコアを動かせません。77分、前線に飛び出したフィルミーノがDFと揉み合ったルーズボールに飛び込んだのはヘンダーソン。ヒッツの素晴らしい反応がなければ、ここで勝負は終わっていたでしょう。79分、コウチーニョが下がりティシェイラ。アウェイチームが攻撃の時間を増やし、モアーベクが惜しいシュートを放ちます。リヴァプールはマイボールを大事にして、時計の針を進めなければなりません。

87分、カイウビーがルーカスを縦にかわしたチャンスは、サコがエスヴァインを抑えてしのぎました。2分後、スタフィリデスの直接FKは決まったかと思われましたが、カーブがかかりすぎてゴールの右に逃げていってしまいました。ボバディージャが望みの薄いロングシュートを放ったのは、追加タイム4分。レッズが最初のPKで挙げた1点を守りきり、16強に歩を進めました。

今日は、ミニョレの日でした。ヴェルナーとの1対1、危険なクロスといくつかのピンチに文句なしの対応を披露し、冷静なボールさばきでチームを落ち着かせてくれました。リヴァプールは何とか勝ったものの、後半開始からの15分で追加点を奪えなかったことと、終盤に試合を落ち着かせることができなかったのが課題でしょう。とはいえ、ヘンダーソン、ミルナー、エムレ・ジャンらが最後まで相手を自由にさせず、最終ラインの4人もよく守ったと思います。緊張感の高いゲームで疲れましたが、勝てば心地よい疲労感です。レッズサポーターのみなさん、おめでとうございます!

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“最初のPKを決めたリヴァプールが守り切ってEL16強進出。ミニョレ、グッジョブ!” への4件のフィードバック

  1. Macki より:

    深夜のゲームにもかかわらず更新ご苦労様です。
    まずは突破できて安心しました。
    今日は両GKの日でしたね。
    ミニョレもこのパフォーマンスを継続してくれれば嬉しい限りです。前線の出来は試合を重ねるにつれて、上がっていくと信じてます。
    EL久々のベスト16は気持ちいいですね!プレミア勢も全て突破したので嬉しい限りです。

  2. nyonsuke より:

    更新お疲れ様です。

    とりあえず突破!よかった!という感じです。
    なかなか2点目を決められなかったので、時間が進むにつれて苦しくなってしまいました。
    その中でも今日はミニョレとディフェンスラインが奮闘してくれましたね。
    ルーカスも本職ではないCBでよくがんばってくれました。
    贅沢ですが、COC決勝を考えると少しエネルギーを消耗してしまったと思います。
    アウグスブルグはけっこう泥臭くプレーしてきたので、コウチーニョやミルナーなどはだいぶ削られていました。
    日曜に向けてコンディションが心配です。

  3. らら~な より:

    ド深夜の観戦、お疲れ様です!
    いつも拝見させて頂いています!
    終盤はヒヤヒヤそて息が詰まりましたね!
    とにかく今は勝ち進むのが大事ですからね!とりあえず、ベスト16!
    そして日曜はキャピタルワン決勝!
    タイトル・・・取って欲しいなあ。。。

    僕も最近始めたので、良かったら相互リンクして頂いけたら嬉しいです!

  4. K より:

    ありがとうございます!
    スペインが4でイングランドが3のドイツが2でイタリア、トルコ、ウクライナ、ポルトガル、オーストリア、スイス、ベルギーとミニチャンピオンズに相応しいですね!1回戦はプレミア君、ラストチャンスだよっていうUEFAの意向が見えましたが、2連続で甘い組み合わせはなかったですね。スパーズはドルトムントでこちらはナショナルダービーですか! シーズンダブルの分を利息つけて取り返したいと思います。対戦が待ち遠しい!

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