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納得のマンチェスター・シティ、最悪リヴァプール…CL&ELの準決勝組み合わせ決定!

チャンピオンズリーグは満足、ヨーロッパリーグは厳しい組み合わせとなりました。プレミアリーグ勢が2クラブ残った欧州のセミファイナルのお話です。パリ・サンジェルマンのイブラヒモヴィッチやカバーニを完封し、デブライネの美しい一撃で競り勝ったマンチェスター・シティは、レアル・マドリードと対戦。ドルトムントに残り25分まで1-3と引き離されながら、コウチーニョと2人のCBが3発決める大逆転を果たしたリヴァプールは、ビジャレアルと戦うことになりました。

チャンピオンズリーグについては、ここまで来れば弱いクラブと当たる幸運は望めません。そんななかでも「ホーム&アウェイで戦いたくないのはどこか」と考えれば、相手の戦力やそのときのミッションによってフォーメーションを自在に変えてくるグアルディオラ監督と、とにかく守備が堅いシメオネ監督は避けたいもの。いちばん隙があるチームとセミファイナルの2戦を戦い、何が起こるかわからないサン・シーロでの一発勝負で名将と激突するという組み合わせのほうが、優勝の可能性は高いでしょう。ジダン監督のレアル・マドリードにはクリスティアーノ・ロナウド、ベンゼマ、ガレス・ベイルの「BBC」がおり、やっかいなクラブであるのは間違いありませんが、カンプ・ノウでバルセロナを破った4日後にヴォルフスブルクに2-0で完封負けを喫しており、マンチェスター・シティにも勝ち目は充分あるのではないかと思います。

今季のレアル・マドリードの特徴のひとつは、「ホームでバカ勝ち、アウェイでは苦戦」。総得点93はリーガ・エスパニョーラでぶっちぎりのトップで、6ゴール以上の勝利が4回あり、12月のラージョ戦は10-2、BBCで8ゴールという信じられない大勝を記録。一方で、アウェイゲームでは年が明けてからもバレンシア、マラガ、ベティスといった中堅クラブに引き分けており、バルセロナの4月の停滞がなければ優勝争いから完全に脱落していた状況でした。初戦をシティ・オブ・マンチェスターで戦うペジェグリーニ監督のチームは、ヴォルフスブルクと同様、よそ行きモードになっている相手に2点差以上をつけて勝利し、サンティアゴ・ベルナベウでアドバンテージを守りきる形に持ち込みたいところです。デブライネが輝きを放ち、アグエロ、ヤヤ・トゥレ、ダヴィド・シルヴァ、ヘスス・ナバスと攻撃の選手が揃ったマン・シティには、初戦の爆発に期待しています。

【チャンピオンズリーグ準決勝組み合わせ】
マンチェスター・シティ VS レアル・マドリード
アトレティコ・マドリード VS バイエルン・ミュンヘン

【ヨーロッパリーグ準決勝組み合わせ】
シャフタール・ドネツク VS セビージャ
ビジャレアル VS リヴァプール

ヨーロッパリーグのリヴァプールにとっては、スペインで4位に食い込んでいるビジャレアルはいちばん格上のチーム。バルセロナやレアル・マドリードよりも少ない26失点の堅守はやっかいで、ヨーロッパリーグでもナポリ、レヴァークーゼンと曲者を連破し、スパルタ・プラハを問題にせず勝ち上がっています。クロップ監督としては、最も引きたかったドローはテイシェイラがいなくなったシャフタル・ドネツク、スペイン勢なら調子を崩しているセビージャのほうがよかったのではないでしょうか。ヨーロッパリーグ3連覇を狙うスペシャリストは、リーガで3連敗中。ガリー・ネビル監督が解任となり、アジェステランコーチがそのまま面倒をみているバレンシアに負けたのはショックだったはずです。秋にはチャンピオンズリーグで戦っていたセビージャには、プレミアリーグ勢のマンチェスター・シティがダブルを喰らわせており、今のレッズの攻撃力なら、同じ結果を出せる可能性は充分だったと思います。

ビジャレアルとの2試合は、初戦のエスタディオ・エル・マドリガルでアウェイゴールを決められるかどうかがポイント。敵地で1-1と健闘したドルトムント戦と同様、優位に立ってアンフィールドに帰ってこられれば、プレミアリーグ勢では3年ぶりとなるファイナル進出がみえてきます。オリギ、フィルミーノ、コウチーニョ、ララナ、ミルナーが織りなす速い攻撃と、アンフィールドのサポーターの後押しによって難関を突破してくれることを期待したいと思います。

マン・シティとレッズが、両者ともファイナル進出を果たしてくれれば盛り上がります。より期待が高まるのは、「ベストメンバーならカップ戦で負けないリヴァプール」ではないでしょうか。FAカップ4回戦のウェストハム戦はイロリ、スチュワート、テシェイラらの若手起用で負けてしまったものの、キャピタルワンカップ決勝は120分を1-1で終えており、決着はPK戦。あまり語られていませんが、ヨーロッパリーグのリヴァプールはここまで無敗です。いやいや、奇跡のドルトムント戦の直後でもあり、書いているだけでもテンションが上がってしまいます。CLとELのセミファイナルは、いずれも4月末と5月頭に開催されます。シーズンの終わりに、バーゼルとサンシーロで彼らの勇姿を見られることを楽しみにしております。

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“納得のマンチェスター・シティ、最悪リヴァプール…CL&ELの準決勝組み合わせ決定!” への7件のフィードバック

  1. ウォータードリンク より:

    移動距離の長いドネツクの方が嫌なのではないですかね。リーグ戦を捨てるわけにはいかないですし。
    シティは良かったですね!

  2. makoto より:

    ウォータードリンクさん>
    プレミアリーグで実質勝ち点6差を詰めるのは他力本願の厳しい状況で、ELのほうは自力で2勝すればタイトルとCL出場権が手に入る。この状況でどちらが優先かといえば、後者なのではないでしょうか。複数のコンペティティブが動いている時期と違って残り試合は見えており、ここまでくれば移動時間といっても1往復分、3~4時間の誤差でしかないので、戦いやすいほうがよかったという考え方もあると思います。クロップ監督は、どちらにしてもただ戦うのみという姿勢をみせるのだと思われますが。

  3. ジダネス より:

    レアルの選手はヤバイですがシティだって、特にアグエロ、トゥレ辺りは調子がよければそうそう止められないはず!
    思いっきりやって欲しいです!

  4. nyonsuke より:

    更新お疲れ様です。

    ここまでくれば、どのチームであっても勝つのみと考えたいです。
    これまでもマン・ユナイテッド、ドルトムントと避けたい相手と対戦し勝ち抜いてきたのは自信になるのではないでしょうか。
    来季CLのためもありますが、やはりタイトルがほしいですね!
    しかし心配なのは怪我人で、ヘンダーソンに続いてジャンも靭帯損傷の疑いがあるとか…。
    前線は好調ですが、中盤のキープレーヤーが二人も抜けて戦わなければいけないのは問題です。
    アレンは好調ですが、ルーカスの調子と若手のブレイクが必要かもしれません。

    なんにせよCL&ELの決勝でイングランド勢がピッチに立つことを願っています。
    ちょっと意地が悪いかもしれませんが、CLはバイエルン対シティが面白いと思います 笑

  5. makoto より:

    ジダネスさん>
    そろそろアグエロ無双がほしいですね。3年前のレヴァンドフスキのような。

    nyonsukeさん>
    おお、ペップ・ダービーですね!バイエルンが負けたら、翌シーズン、新監督はやりにくいでしょうね…。

  6. K より:

    Marlosのスピードが怖いシャフタールよりはセヴィージャ希望でしたがいやー引きましたよビジャレアル! 2回連続で当たって欲しくない所来ましたね。高さがないビジャレアルの方がセットプレーは怖くないなんて強がれないほどにカンの離脱が痛いです。リーガ組に中盤の上手さではとても勝てないのでカンのフィジカルと守備力は欲しかった…
    しかしここで勝てば久々のタイトルそしてCL権がぐっと近付きますね!スピードスターがCLを取りたいと強豪クラブに抜かれた翌年にヨーロッパタイトルを勝ち獲ったあの年を思い出し、まずはアンフィールドで飲み込んでファイナルへ進みましょう!

  7. makoto より:

    Kさん>
    あちらは「争いなき4位」で、上とも下とも離れているので、ELシフトしてきそうですね。セビージャはELストレートインの5位がチラついているので、EL優先といってもリーグもがんばりそうですが。

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