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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ウェストハムは2季連続EL予選敗退…CL組み合わせは、3チームOK&マン・シティ微妙!

パイェも、キャロルも、フェグリもいません。負傷者だらけのウェストハムは、プレミアリーグとヨーロッパリーグを両立させられるのでしょうか。ヨーロッパリーグ予選プレーオフ、オリンピックスタジアムで戦うアストラ戦は、ビリッチ監督の苦しさが伝わってくるようなスタメンです。GKバートンはターンオーバー。ウィンストン・リード、オグボンナ、バイラル、バークの最終ラインはまずまず。クヤテ、ノルトヴェイト、マイケル・アントニオ、オビアング、ギョクハン・トレの中盤には、攻撃に変化をもたらず司令塔タイプがおらず、パイェとフェグリの不在が残念です。最前線に入った新戦力のホナタン・カジェリが結果を出せれば、レンタルでロイク・レミーを連れてきたとしても、チェルシーと同様にこちらでもベンチに座る時間が長くなるかもしれません。アウェイで戦ったファーストレグは1-1。スコアレスドローでも本大会出場が決まるハマーズは慎重にゲームに入りましたが、5分を過ぎると縦にパスが通り始め、アタッカーがゴール前に飛び出すシーンが見られるようになります。

9分にスルーパスでオフサイド気味に抜け出したホナタン・カジェリは、GKの前で判断が遅れて1対1の絶好機を阻まれてしまいます。15分にはウェストハムに2度めの決定機。左からのパスをペナルティエリアの外で受けたオビアングが、狙い澄ました強烈なミドルを右隅へ。これはいったと思ったのですが、GKルングが素晴らしい反応でポストの外に弾き出し、CKに逃れます。ギョクハン・トレのCKが怖いことは、プレミアリーグのライバルクラブは覚えておいたほうがいいでしょう。混戦となり、こぼれたボールをウィンストン・リードがプッシュしようとすると、ルングが先に触ってボックスの外に掻き出します。

時間が経つにつれて、ウェストハムの攻撃は単調になり、サイドからの不正確なクロスと中盤でのボールロストが目立ちます。すると44分、ここまでノーチャンスだったアストラが、速攻一発で先制です。右から上がったフロリン・ロヴィンのラストパスで、テイシェイラがフリーになってしまいました。ウィンストン・リードが足元に入る前に左足でバートンの足元を抜いたティシェイラの冷静な一撃が決まり、0-1。押していたハマーズにとっては、まさかのビハインドです。90分で勝ち抜くには、次の45分で2点が必要となりました。

後半頭からノルトヴェイトが下がり、当然のエネル・バレンシア投入です。50分、CKを叩いたオグボンナのヘッドはルングがダイビングキャッチ。54分には右にいたギョクハン・トレの速いクロスをカジェリが頭で合わせますが、右隅に飛んだ素晴らしい一撃もまた、ルングが左に体を伸ばして掻き出すビッグセーブを見せ、ハマーズは同点に追いつけません。CKに飛び込んだマイケル・アントニオはボールを枠に収められず。60分に中央から突破したクヤテのミドルもポストの脇に外れます。

残り30分、ビリッチ監督はカジェリをアシュリー・フレッチャー。ドリブルで積極的に仕掛けるアシュリー・フレッチャーは、74分にグボンナのミドルをトラップしてルングと1対1になるも、正直すぎるシュートをGKにぶつけてしまい、決定機を活かせません。エネル・バレンシアの直接FKはルングが右に飛んでセーブ。最後はコリンズを前に置いて放り込みに徹したビリッチ監督は、プレイが雑になってしまったチームを立て直せませんでした。0-1、ホームでゴールを奪えなかったウェストハムは、2シーズン連続でEL予選敗退となりました。神セーブ連発だったルングをほめるべきではあるものの、無謀なドリブルが多かった攻撃と、締めなければならない時間帯にマークを外してしまった守備は、カウンターで敗れるチームの典型でした。今季は期待していたのですが、さほど攻撃に迫力がなかったアストラを完封できなかったのが残念です。

さて、最後に、チャンピオンズリーグのグループステージ組み合わせが発表されましたので、お知らせします。プレミアリーグ勢は、レスター、アーセナル、トッテナム、マンチェスター・シティの4チームですが、全体的にはまずまずではないでしょうか。パリと同居するアーセナルは、バーゼルとルドゴレツなら文句はいえません。ポッドAがCSKAモスクワという最高のグループに入ったトッテナムは、突出したチームがないのはいいのですが、レヴァークーゼンとモナコは侮れません。ポルト、ブルッヘ、コペンハーゲンと一緒になったレスターは、これ以上ない大チャンス。昨季プレミアリーグで見せた堅守とカウンターが蘇れば、決勝トーナメント進出は充分めざせます。

微妙なのがマンチェスター・シティ。ペップ監督は、スペイン勢、ドイツ勢が両方いる組には入りたくなかったでしょう。ボルシアMGとセルチックには負けないと思われますが、プレミアリーグのクラブのなかでは、最も厳しいグループであるのは間違いありません。ここはぜひ、バルサとの古巣対決で勝利して、トップ通過していただければと思います。チャンピオンズリーグ2016-17シーズンのグループステージは、9月13日に開幕です。

■チャンピオンズリーグ2016-17 グループステージ組み合わせ

【グループA】
パリ・サンジェルマン(フランス)、アーセナル(イングランド)、バーゼル(スイス)、ドゴレツ(ブルガリア)
【グループB】
ベンフィカ(ポルトガル)、ナポリ(イタリア)、ディナモ・キエフ(ウクライナ)、ベシクタシュ(トルコ)
【グループC】
バルセロナ(スペイン)、マンチェスター・シティ(イングランド)、ボルシアMG(ドイツ)セルティック(スコットランド)
【グループD】
バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)、アトレティコ・マドリード(スペイン)、PSV(オランダ)、ロストフ(ロシア)
【グループE】
CSKAモスクワ(ロシア)、レヴァークーゼン(ドイツ)、トッテナム(イングランド)、ASモナコ(フランス)
【グループF】
レアル・マドリード(スペイン)、ドルトムント(ドイツ)、スポルティング・リスボン(ポルトガル)、レギア・ワルシャワ(ポーランド)
【グループG】
レスター(イングランド)、ポルト(ポルトガル)、クラブ・ブルッヘ(ベルギー)、コペンハーゲン(デンマーク)
【グループH】
ユヴェントス(イタリア)、セビージャ(スペイン)、オリンピック・リヨン(フランス)、ディナモ・ザグレブ(クロアチア)

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“ウェストハムは2季連続EL予選敗退…CL組み合わせは、3チームOK&マン・シティ微妙!” への8件のフィードバック

  1. おはむ より:

    まさか負けるとは、フラストレーションの溜まる試合でした。
    後半始まってすぐ、ウェストハム側が焦りだしたので、負けたなとは感じたのですが、まさか当たるとは…さらに相手のいやらしいプレーがまた焦りに焦りを加えて、うまくやられましたね。ビリッチの戦術にも底が見えた試合でした。今日、メディカルを終えたザザが試合観戦に来てたのですが、この試合を見て、やっぱやーめたってならいことを願うばかりです。

    一方,CL レスターの16いけそうですね、楽しみです。

  2. リバサポ より:

    トッテナムは1位通過も4位にもなりそうな組ですね。ここ一番厳しそうです。メンバー落とせる試合がない。

  3. プレミアリーグ大好き! より:

    シティは前半の3試合を上手く乗り切れば後半の3試合の頃には戦術がチームにかなり浸透してきているのではないでしょうか
    個人的にはプレミアファンとしては馴染みのあるロジャース率いるセルティックに、いつだったか超絶引きこもりで1-0を達成したのとは違う形でバルサに一泡吹かせて欲しいですね

  4. nyonsuke より:

    更新お疲れ様です。

    個人的にはレスターと16強常連強豪チームとの一戦がみたいのでぜひとも予選は勝ち抜けてほしいし、可能性のある組でよかったです。
    近年イングランドのチームはパッとしないので、ペップの手腕に期待、アーセナルはベスト16の壁を越えれるか、スパーズ、レスターはどこまで行けるのか楽しみですね。
    あとはロジャース率いるセルティックにも注目しています。

  5. おりば より:

    まさか負けるとは…。
    昨シーズン、対ドルトムント戦など劇的な決勝進出を果たし、残念ながら優勝は逃したもののプレミア勢のヨーロッパでのポイントを稼がせていただいた「お笑いクラブ」リバプールにとって、ハマーズのプレーオフ敗退は多くのハマーズファンの気持ちを考えると無念です。ただ一部の絶口調な毒舌ファン(咎められ謝罪なきまま正統派コメントキャラに変更なさった方、ご自身のキャラ設定にベンゲルさん的なポリシーも無かったのでしょうね)の方にも本戦のドキドキ感を味わって欲しかったですね…。2シーズン連続での予選敗退…お笑いにもならない今の気持ち、お察しします。

    完全スルーしてください。2度とコメントしません。すいませんでした。
    これからもプレミアファンにとって最高のこのブログを楽しませていただきます。いつもありがとうございます。

  6. K より:

    去年もウェストハムとサウサンプトンがいなければ6チームで108=18ポイントが14.25へ3.75ポイントの大損。ELは確実にポイントがある程度取れる大会なので本戦に残るかは国として大きいんですけど。

    ダントツの100を超えるリーグポイントを持ったリーガで4位のビジャレアルが負けた事で4大リーグの利害が一致し、4位まで枠が拡張しそうですね。決まれば少ない参加チームの中、強いユベントスがポイントを稼いでたセリエのポイントの行方が楽しみです。

  7. スパーズ推し より:

    ポッド分けは、CLだけについて見ればスパーズ的には当たりくじだと思います
    確かにレバークーゼンもモナコも侮れない相手であるのは確かですが
    このグループで突破出来ないようなら、恐らく今のスパーズてはどこのグループに入っても突破出来ないでしょう

    ただ、明確な戦力差があるチームが無いので
    リーグ戦にツケが回って来そうで不安ですね……

  8. makoto より:

    おはむさん>
    最後まで「勝てる」「1点でいい」「やりようはある」と信じてみていました。残念です。

    リバサポさん>
    「いけそう」と裏腹の厳しさですね。どこかをよってたかってアウトサイダーにできるといいのですが。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    マン・シティには昨季と同じところまではまっすぐいってほしいです。セルチック、やってくれますかね。

    nyonsukeさん>
    マン・シティには優勝を狙っていただき、アーセナルは今季こそ、ですね。レスターはこれ以上ない最高のグループです。

    おりばさん>
    ホントに、まさか負けるとは…でした。「何でもいいから1点入れれば、その後は押し切れる」と最後まで応援していたのですが…。昨季のELにおけるリヴァプールや、プレミアリーグでハマーズ自身が見せた本気度が感じられなかったですね。いや、残念です。

    Kさん>
    主要4カ国のなかで、ひとりだけ座れない椅子取りゲームの緊張感は好きだったのですが、4位でも4チーム出られる新ルールのほうが安心なのは間違いないです。ほっとして、イタリアに抜かれたりしますかね?(苦笑)

    スパーズ推しさん>
    プレミアリーグとCLの両立には苦労しそうですね。うまくやってくれるはずと信じてはおりますが。

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