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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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祝・岡崎慎司初出場!マフレズの一撃とシュマイケルのビッグセーブでレスターはCL3連勝!

プレミアリーグではホームで2勝2分と無敗ながら、アウェイでは失点13と守備が崩壊して4連敗。国内では昨季と別なチームになってしまったように停滞するラニエリ監督のチームは、チャンピオンズリーグでは2試合連続クリーンシートの連勝スタートと好調です。キングパワー・スタジアムにコペンハーゲンを迎える今日のゲームに勝てば、3試合を残して決勝トーナメント進出にリーチをかけられる大事なゲーム。直前のプレミアリーグ8節、3-0で完敗したチェルシー戦でスリマニとマフレズを温存したラニエリ監督は、トップにヴァーディとスリマニを並べ、中盤にはオルブライトン、キング、ドリンクウォーター、マフレズを起用。最終ラインのウェズ・モーガン、フート、フクス、シンプソンとGKシュマイケルは、昨季プレミアリーグを制覇したレギュラーメンバーです。ポルトとクラブ・ブルッヘが入ったグループHで、コペンハーゲンはアウトサイダーかと思いきや、ただいま公式戦23連勝中。5ヵ月の間、勝利しか知らないチームに先制点を奪われるとやっかいです。

開始2分、昨季は簡単にいいクロスを入れさせなかったサイドから攻め込まれ、角度のないところからのサンタンデールのシュートをシュマイケルが足でセーブ。レスターがボールを相手に預けるのはいつものことですが、脆弱になった最終ラインでどこまで耐えられるか、不安が募ります。6分、簡単に楔のパスを入れられ、左サイドからのクロスを競り合ったのはウェズ・モーガンとフート。チャンピオンズリーグゆえ、気合いが入り過ぎているのか、CBのポジショニングは適切とはいえません。圧倒的なコペンハーゲンペース。ドリンクウォーターは一発でヴァーディに通そうとしきりに長いボールを蹴りますが、プレミアリーグで8試合2ゴールと冴えないエースは、CBにカットされるのをただ見送っています。

16分、ようやくフクスの縦へのフィードがヴァーディに通ります。クロスはスリマニには合わなかったものの、逆サイドのマフレズからの折り返しには可能性が感じられました。この2分後にもドリンクウォーターがヴァーディに縦パスを通し、エースの右足シュートはユルゲンセンの足に当たってCK。レスターが、ようやく普段着のプレイができるようになってきました。キングパワーに降りしきる雨は、つなぐチームとカウンターのチームのどちらに利するのでしょうか。昨季プレミアリーグ王者のポゼッションは、いつも通りの4割弱です。

ウェズ・モーガンから前線に上がったオルブライトンにロングボールが出たのは、33分。真上に浮いたクリアをヴァーディがボレーで狙うも、ユルゲンセンが足に当ててGKオルセンがキャッチします。思うようにパスをまわせなくなったコペンハーゲンが一発で前線に入れるようになり、ホームチームの最終ラインは守りやすくなりました。すると40分、先制はレスターです。左に流れたヴァーディにドリンクウォーターからパスが出ると、エースのクロスはファーサイドのスリマニへ。GKが出られない絶妙のポイントにヘッドで落としたボールを、左足アウトでプッシュしたのはマフレズでした。開幕戦でPKを決めて以来、プレミアリーグではノーゴールだったサイドアタッカーは、チャンピオンズリーグでは3点めです。44分、右からのCKでフートに競り勝ったコルネリウスのヘッドは、左ポストすれすれに外れました。前半は1-0。レスターにとっては上々の折り返しです。

49分、右サイドのマフレズからニアに上がってきたアンディ・キングにパスが出ると、速いグラウンダーはわずかにスリマニに合わず。55分のコペンハーゲンの左CKは、ファーサイドに流れたボールをアンカーセンがダイレクトで叩くと、ゴール前のコルネリウスがコースを変えるもシュマイケルが冷静にキャッチします。レスターはスリマニの頭に合わせて2点めを狙いますが、コペンハーゲンのDF陣はマークを外してくれません。63分、シュマイケルの超ロングゴールキックのこぼれ球をマフレズがトラップ。中に回り込んで放った左足シュートは、ヨハンソンが足を伸ばしてブロックしました。67分にフクスとオルブライトンのコンビから速いクロスが中に通ると、走り込んだスリマニがボレーをバーに当て、リバウンドを頭で押し込みますが、判定は無情にもオフサイド。オルブライトンに対応していたアンケルセンより前に出ていないと確認していたのか、スリマニは人差し指を振ってジャッジは違うと主張しますが、当然認められません。

残り20分からはコペンハーゲンが攻め、レスターはカウンター狙い。最初の交代を86分まで引っ張ったラニエリ監督が選んだのは、おお、ヴァーディを岡崎慎司です。30歳を過ぎてのチャンピオンズリーグデビューは、昨季プレミアリーグで奇跡を起こさなければ実現できなかったこと。残り時間はわずかでしたが、本人はうれしかったでしょう。86分、右サイドからアンカーセンが浮かしたクロスがサンタンデールの頭に合いますが、シンプソンのプレッシャーを受けながらの一撃はバーを越えてしまいました。

88分、スリマニに代わってウジョア。勝利に近づいていたレスターは、最後に冷や汗をかかされました。左からドリブルで突破したサンタンデールが、ボックスの脇からグラウンダーを入れると、コルネリウスが左足ボレー。強烈な一撃を素晴らしい反応で右手に当てたシュマイケルのビッグセーブで、コペンハーゲンの連勝は止まりました。3分の追加タイムをやり過ごしたレスターが、得意の1-0で3連勝!3連続クリーンシートとは、プレミアリーグでの不振が嘘のようです。

コペンハーゲンが、パスを丁寧につないでサイドを突く序盤の攻撃を徹底していれば、レスターは苦しかったと思われますが、相手が縦を急ぐようになって、モーガンとフートは楽になりました。とはいえ、決して相手に助けられたばかりではなく、カウンターにいく場面とポゼッションをとって時間を遣う状況を的確に切り分けていた後半の試合運びはよかったと思います。そして、最後のシュマイケルの見事なセービング。彼らの決勝トーナメント進出は、間違いないでしょう。レスターがどこまでいくのか。どう勝ち、どう負けるのか。岡崎慎司とこのチームのチャレンジを、最後までしっかり見届けたいと思います。何はともあれ、3連勝おめでとうございます!

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“祝・岡崎慎司初出場!マフレズの一撃とシュマイケルのビッグセーブでレスターはCL3連勝!” への2件のフィードバック

  1. ホタ より:

    ターンオーバー敢行や比較的対戦相手に恵まれたグループに入ったことなど、リーグ戦で精彩を欠いているレスターがCLでは一転好調を保っている理由は幾つか考えられますが、管理人様はその要因は何であると感じていますか?

  2. makoto より:

    ホタさん>
    モチベーションでしょう。CLでは、昨季王者のサッカーができています。このチームは、突出したチームワークと集中力で勝ってきたチームなのだとあらためて思います。プレミアリーグでは自信なさそうにプレイしている選手が目立つのですが、CLでは見違えるように戦術徹底度が高いと思います。

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