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シュマイケルがPKストップ&ビッグセーブ連発!強敵相手のレスターは次戦に望みをつなぐ2-1惜敗!

セヴィージャは公式戦でホーム12勝、対するレスターはプレミアリーグでアウェイ勝利なし。ファーストレグはラモン・サンチェス・ピジュアン、ラニエリ監督は「どう考えても勝つ可能性は低い」と白旗ポーズ。チャンピオンズリーグラウンド16、セヴィージャVSレスターの興味は「昨季プレミアリーグ王者がビハインドを最小限に食い止められるか」です。FAカップならジャイアントキリングに期待するかもしれませんが、両者とも全力で戦う欧州最高峰の大会で、サプライズに賭ける気にはなれません。レスターのスタメンを見てみましょう。GKシュマイケル、DFシンプソン、ウェズ・モーガン、フート、フクスは昨季の優勝メンバー。中盤センターにはドリンクウォーターとエンディディ、サイドにマフレズとオルブライトン。岡崎慎司の先発予想もあった2トップは、ヴァーディとムサというカウンター仕様です。

プレミアリーグファンにはおなじみのナスリ、エンゾンジ、ヨヴェティッチが先発に名を連ねるセヴィージャ。最初のシュートは3分、サラビアのバーをかすめるミドルでした。5分にフクスがヘッドで戻したボールがシュマイケルの動きと逆に出るシーンがあり、ぎりぎりのキャッチにスタンドのスペイン人サポーターがどよめきます。11分にマリアーノが上げたクロスをヨヴェティッチが合わせますが、シンプソンがしっかりついており、枠内に打たせませんでした。前線からチェイシングするレスターに対して、カウンターを警戒するセヴィージャは縦に長いボールを織りませながら、慌てずに攻めています。14分、ウェズ・モーガンがコレアを引っかけ、PKを示すホイッスル。中央に浮いたボールにフートがヘディングをミスして真上に浮かし、こぼれ球もクリアミスして奪われた自滅に近いピンチです。セヴィージャが労せず先制かと思われたPKですが、コレアのコースをシュマイケルが読み切ってキャッチ!レスターは、最初のピンチを守護神のファインプレーで逃れました。

19分、サイドから入ったボールをナスリがダイレクトで縦に流したスルーパスは、サラビアが追いつけず助かりました。20分にサラビアが右から仕掛けると、コレアが縦に走ってできたスペースからグラウンダーをボレーで叩いたのは、左SBのエスクデロです。20分、左からボックスに盛り込んだビトーロのシュートはDFがブロック。攻めるのはホームチームばかりで、プレミアリーグ6戦連続ノーゴールのチームは不正確なロングフィードを止められて終わりです。25分、ついにセヴィージャが先制しました。左からのエスクデロの高速クロスが、サラビアのヘッドにピタリと合います。かぶったフクスは何もできず、左のポストの内側を叩かれてはシュマイケルも動けません。31分、サラビアがヨヴェティッチに打たせようとしたゴールに向かうクロスは、シュマイケルが右手でクリアします。セヴィージャのプロモーション動画を見ているようなゲーム。青いシャツが放つシュートはしばらく見ていません。

37分、左からドリブルで仕掛けたビトーロがコレアに落とすと、地を這うようなミドルはシュマイケルが右に飛んでビッグセーブ。楔のボールをことごとくカットされたレスターは、セヴィージャのクロスに耐えながら前半を終えました。1-0は想定内だと思われますが、さて、どうするか。ムサとヴァーディの速さが活かせなかったレスターは、イスラム・スリマニがベンチにおらず、高さに頼ることもできません。

47分、右から攻め上がったムサが思い切りよくミドルシュート。2分後にエンディディが敵陣でミスパスを拾って前に出ると、ヴァーディとのパス交換からダイレクトボレー。距離があった一撃は、GKリコの正面にいってしまいました。直後、ナスリが斜めに通した絶妙なスルーパスでボックス左に出たビトーロは、ゴールライン際からシュマイケルの足元にシュートを放ちますが、ポストに阻まれボールはゴールの前を横切っていきます。55分にセヴィージャのラングレーが負傷し、カリーソにチェンジ。左からのクロスが逆サイドに抜け、フリーのサラビアにつながったチャンスは、ニアを狙った左足シュートが枠の外に抜けていきます。57分、ラニエリ監督の1枚めは、ムサに代わってデマライ・グレイ。ヴァーディに近しいスピードで勝負するタイプを並べる布陣が機能するでしょうか。レスターが前がかりになった61分、セヴィージャが2人のカウンターで決定的な2点めをゲットしました。

ヨヴェティッチが巧みなトラップとタッチでゴール前に入ってきたとき、ウェズ・モーガンとフートが2枚がかりでチェックするなら、絶対にカットしなければなりませんでした。マークがずれれば、脇のコレアが空くのは当然。落としを受けた11番は冷静にシュマイケルの肩越しにプッシュしました。レスターのミッションはシンプル。本拠地でのゲームに望みをつなぐアウェイゴールです。73分、まったく予感がなかったレスターに、歓喜の瞬間が訪れました。左サイドから、脇を走るドリンクウォーターに絶妙な縦パスを通したデマライ・グレイの手柄です。ロングフィードに精度を欠いていたドリンクウォーターは、ここ一番で完璧なグラウンダーを通しました。真ん中から飛び込んだのは、ジェイミー・ヴァーディ!ボレーが突き刺さり2-1、世界は一変しました。残り15分、ゴールを決めなければならないのは、セヴィージャです。

83分、自陣からドリブルで攻め上がったマリアーノが右サイドにつないだ速攻。サラビアがラインの裏に浮かしたクロスがビトーロに届きますが、シュマイケルがボレーを右手ではたいて難を逃れます。85分にヨヴェティッチのシュートがフートに当たってシュマイケルが逆を取られますが、ボールはわずかにポストの外です。狙われていたオルブライトンをアマーティに代えたのは納得ですが、相手のCKという危険なタイミングで投入したのは指揮官に余裕がない証拠です。完全に競り勝ったラミのヘディングは強烈でしたが、クロスバーがラニエリ監督を救ってくれました。

結局、2-1のままタイムアップ。はるばるやってきたアウェイサポーターが喜ぶ気持ちはわかります。セカンドレグを1-0敗戦では終わってしまうセヴィージャは、序盤から攻めてくるでしょう。カウンター勝負のレスターにとっては、おあつらえ向きのシチュエーション。2点のリードをもって引かれる展開と比べると、天国と地獄です。ベスト8進出という夢物語が実現すれば、ヒーローはビッグセーブ連発のカスパー・シュマイケルでしょう。昨季の堅さをどこかに置き忘れたレスターの守備は相変わらず不安定でしたが、1度も反応の仕方を間違えなかった守護神が、失点を最小限に食い止めてくれました。

地元サポーターの熱狂的な声援に包まれて戦うセカンドレグで、チャンピオンズリーグ版ジャイアントキリングが…いや、プレミアリーグ王者にこの表現は失礼でしょうか。1年半がかりで紡いだレスターのおとぎ話は、もう1ヵ月ほど長いストーリーになるかもしれません。

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“シュマイケルがPKストップ&ビッグセーブ連発!強敵相手のレスターは次戦に望みをつなぐ2-1惜敗!” への5件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    2-0になった時は、やはり厳しいか、、、と思いましたが、やはりこの男が決めましたね。
    これで2レグは面白くなりましたね。地の利を活かしたレスターの必殺カウンター炸裂でベスト8に行って欲しいところです。頑張れレスター!

  2. グッチ より:

    これが昨シーズンのレスターなら攻めて来る相手をカウンターで葬るという最高のシチュエーションですが今季は…
    いえ、折角リネカー氏のお墨付きもある事ですし、国内は放っておいてCLの上だけ考えてもらいましょう!欧州で奇跡を起こして降格というのも浪漫があります!!笑

  3. おはむ より:

    プレミアリーグナンバーワン ミッドフィルダーが1人抜けただけで、こんなにも弱体化してしまうとは思っていなかったですが、その上でセビージャ相手に1-2は大健闘!
    Psgとバルサ戦以上に点を取られると、思っていたので…
    日本人選手がCL決勝トーナメント スタメンで走っている姿を見たいですね

  4. makoto より:

    Mackiさん>
    チャンスです。岡崎慎司を観たいですね。

    グッチさん>
    ベスト8のクラブが降格となったら、充分事件ですね。

    おはむさん>
    エンディディがいいので、勝ち方を思い出せれば降格するチームではないと思います。岡崎酒上場を私も祈ってます。

  5. makoto より:

    失礼しました。酒上場→出場です。

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