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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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エジルとラムジーを欠き、単調だったアタック…アーセナルが格下相手にまさかの沈黙!

ペトル・チェフの姿を見られるのは、あと何試合だろうと感傷に耽るヨーロッパリーグラウンド32。イングランドのプレミアリーグで5位のアーセナルが、ベラルーシ・プレミアリーグ13連覇のBATEボリゾフと戦います。厳冬の東ヨーロッパ。ボリゾフ・アレナのピッチコンディションは最悪です。エメリ監督とスタッフは、負傷者を出さないようにケアしなければなりません。プレミアリーグ最下位のハダースフィールドに苦戦したチームは、格下のクラブとのアウェイゲームを快勝することができるでしょうか。スペイン人指揮官のチョイスは、今日も3-4-3のようです。GKチェフ、3バックはムスタフィ、コシールニー、モンレアル。WBにメートランド=ナイルズとコラシナツ、中盤センターはジャカとグエンドゥジ、3トップにムヒタリアン、ラカゼット、イオビという布陣でしょう。

開始2分、さっそくガナーズに決定機。中央のイオビが素晴らしいスルーパスでコラシナツをフリーにすると、折り返しに飛び込んだミキのボレーはGKシェルビツキがブロック。こぼれ球に反応したラカゼットは、シュートには至りませんでした。5分のショートカウンターは、左サイドのミキが入れた速いクロスがゴール前を横切り、ファーから詰めたコシールニーは1歩及ばず。13分、右サイドから突破したスカヴィシュが強引にシュートを放ちますが、チェフがセーフティ重視で前に弾き、ホームチームの最初のチャンスは実りません。21分、コラシナツのクロスをラカゼットがヘディングシュート。フリーでしたが当たり方が悪く、クロスバーの上に浮いてしまいました。

28分、またもスカヴィシュが右サイドをドリブル突破。ゴールライン際を進んだアタッカーが、モンレアルの前でニアにグラウンダーを通すと、ミリッチのボレーはポストの脇に外れました。30分を過ぎても、アーセナルのオンターゲットはわずか1本。プレミアリーグでもスロースタートのチームのポゼッションは7割を超えているものの、主導権を握っている感はありません。37分、メートランド=ナイルズのクロスがファーのコラシナツに届きますが、ヘディングはDFがブロック。2分後にミキが右からゴールラインまで抉ると、折り返しに反応したラカゼットはトラップするのが精一杯です。

44分、先制は何とBATEボリゾフ。右からスタセヴィチが蹴ったFKがドラグンに合い、文句なしのヘディングシュートが左隅に吸い込まれました。前半は間もなく終わり、ベラルーシチャンピオンが1-0でリード。プレミアリーグ5位は、早い時間に追いつきたいところです。後半の立ち上がりも、ポゼッションはアーセナル。50分のラカゼットのミドルは、シェルビツキの正面です。55分にコラシナツのアーリークロスを押し込んだラカゼットは、ぎりぎりでオフサイド。古巣対決の37歳MFフレブは、57分にベリョスキンに後を譲りました。60分、BATEボリゾフに久しぶりのチャンス。右に流れたスタセヴィチがワントラップで右足を振り抜くと、チェフが右に反応してセーブしました。

エメリ監督が動いたのは67分。ジャカとメートランド=ナイルズを下げ、プレミアリーグ15ゴールのオーバメヤンとルーカス・トレイラで逆転をめざします。71分、ボックスの左脇にいたラカゼットのクロスがDFにヒットし、拾ったコラシナツのボレーはゴール前を横切って枠にいかず。74分にコラシナツが下がり、デニス・スアレスが中盤に入りました。スタセヴィチが仕掛けるカウンターに脅かされ、攻撃は空回りし続けるガナーズ。調子が上がらなかったラカゼットは、85分にフィリポヴィッチに肘打ちをかまして1発レッドとなりました。オンターゲットが3本しかなかったガナーズが、2019年の公式戦を始めて戦う相手にスコアレスで敗れました。

以前のエメリ監督なら、ハーフタイムに交代策を講じて試合を動かしていたでしょう。しかし、今日のチームにはサイドアタック以外の意図が感じられず、あまりにも単調でした。直近3戦を総括して、はっきりいいましょう。ヴェンゲル監督のサッカーのほうが強く、そしておもしろかった。エジルとラムジーをレギュラーから外したうえに、ルーカス・トレイラの使い方も微妙です。連勝していた頃のアグレッシブな采配を失った指揮官の変調が気になった一戦。今の状態では、エミレーツでは勝てるとはいえません。どうする、ウナイ・エメリ。来週のセカンドレグは、ラカゼットを起用せずに2点差で勝たなければなりません。

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“エジルとラムジーを欠き、単調だったアタック…アーセナルが格下相手にまさかの沈黙!” への6件のフィードバック

  1. トマシュ より:

    見終わった。残念だった。そんなに悪くなかったと思いましたけどね。相手の頑張りが素晴らしかった。

    ただ負けてはだめですよね、この相手に。アウェーゴールも奪えずにラカZまで失って。

    フレブを見れたのは嬉しかったけど。彼の顔のしわと頭頂部を見て時の経つのは早いものだと思ったり。

  2. グーナーです より:

    ヴェンゲル監督の方が、強くおもしろかった。

    はっきりと言葉にされてしまうと、なかなかに戸惑ってしまいました。

    最近、ラムジーの退団に絡めて懐かしい映像を見る機会が多かったのですが、
    今観てみると本当に楽しい思い出ばかりだなと思いました。
    ラムジーがシュートを決めると、ジルーとカソルラ、ウィルシャーが笑顔で飛びついてくる。
    半歩遅れてエジルがハイタッチしてくる。
    負けてばかりだった気もするし、今より強いかは僕には分かりませんが、それでも今よりは楽しかった気がどうしてもしてしまう。。。

    もちろん、その大きな要素となっているのは選手と監督の人柄があってこそなのですが。
    今だってラカゼット、オバメヤンを中心に明るいキャラクターは随所にいるはずなんですけどね。。

    とにもかくにも、過去には戻れません。
    今のチームがよくなるよう応援します。

  3. 4 より:

    自分としてはラムジーエジルのスーパーなplayerの扱いはPSGでいろいろあって苦しんだエメリさんが、面接に受かって上の意向をくんでやってるのかな~って妄想してますが、どおですかね。マンUが調子上がってきたので4位以内は無理かも。ELマスターの力を魅せて欲しいと願っています。

  4. アン より:

    機能しない3-4-3をいつまで引っ張るのか。
    トレイラの起用方法、グェンドゥジ、イウォビあたりはスタメンのレベルではない気がします。
    あと、やはりスアレス獲得は謎です。

  5. プレミアリーグ大好き! より:

    トップクラブ相手の結果は悲しいものがありますが(特にアウェイ)、このレベルの格下相手には派手で面白いサッカーを見せていたのは事実かなと
    エジルがセクシーフットボールと形容したゲームを年に数回は見せてくれましたし、どのチームにも負けない無類に強い1ヶ月の期間もありましたし

    強みさえ失ったのは悲しい

  6. Davinci より:

    過去は美化されるもの。ヴェンゲル時代でも辛い思い出は沢山あります(特に政権末期)
    現時点でエメリを断罪するのはあまりに酷です。
    少なくともシーズンが終わるまでは見守るべき。

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