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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

青のゴールラッシュ、プラハの反撃。撃ち合いを制したチェルシーがEL準決勝へ!

同じ4-3でも、プレミアリーグ対決となったマン・シティとスパーズの激闘とはだいぶ趣が違います。最初の30分で4発を叩き込んだチェルシーが、緩んだ後半に1点差に迫られながらもスラヴィア・プラハを下してELベスト4進出を決めました。サッリ監督のスタメンに、ジョルジーニョの名前がありません。GKケパ、最終ラインはアスピリクエタ、クリステンセン、ダヴィド・ルイス、エメルソン。中盤はコヴァチッチ、カンテ、ロス・バークリー、3トップはアザール、ジルー、ペドロ。スタンフォード・ブリッジの声援を背中に受けたブルーズは、5分にあっさり先制しました。

右サイドにいたペドロが、アスピリクエタとのワンツーでボックスのコーナーに進出すると、ジルーとのワンツーも決めてGKコラーシュと1対1になります。余裕のチップキックがゴールに転がり、1-0。アウェイのファーストレグを0-1で勝っているチェルシーは、トータルのリードを2点に広げました。9分、アザールのパスでラインの裏を突いたジルーがボックス手前まで進み、10番にリターン。左サイドからのグラウンダーがファーに届くと、ペドロのボレーはポストに当たってCBデリの頭にヒットし、ネットに突き刺さりました。

10分もしないうちに2点リードしたホームチームは、17分に追加点をゲットします。カンテの素晴らしいスルーパスでペドロがコラーシュと1対1。前回のチャンスでボレーをポストにぶつけたアタッカーは、よくばらずにフリーのジルーにフィニッシュを譲りました。アーセナルから来たストライカーが、GKのいないゴールに流し込んで3-0。プレミアリーグで2ゴールに留まっているジルーは、ヨーロッパリーグでは10戦10発の大爆発です。

圧勝ムードだったチェルシーは、20分を過ぎるとプラハの逆襲を喰らいます。25分のFKはデリのヘッドをケパが足で止めるビッグセーブでしのぎましすが、直後のCKをフリーのソウチェクにヘッドで叩き込まれました。しかし27分、アザールが中に斬り込んで外から上がったエメルソンを使うと、CBの間を抜けてきたジルーが左足ボレー。コラーシュが弾いたボールをペドロが泥臭く押し込み、2試合トータルのチェルシーのアドバンテージは再び4点となりました。

中盤のチェックが甘いプラハは、カンテやアザールを自由にさせ過ぎです。33分、カンテの浮き球で前線に飛び出したロス・バークリーはCBに挟まれてシュートを打てず。プラハのセットピースに対して、リュディガーのいない最終ラインはマークが緩く、41分に中に入ってきたボールもデリがあと1歩でした。最初の45分は4-1。セカンドハーフに入ると、チェルシーはFKやCKで脅かされる機会が増え、プラハが自分たちのサッカーを取り戻しました。

51分、ゴール手前やや右でパスをもらったシェフチクが左足を振り抜くと、ケパの左手の下に沈んだボールがニアに突き刺さって4-2。さらに54分には、シェフチェクが今度は右足でクロスにミドルシュートを放ち、ケパのグローブの先を抜けて左のサイドネットを揺らします。4-3、あっという間に1点差。アウェイチームがさらに2点を積んで4-5となったら事件です。65分にアザールが下がり、ウィリアン登場。キックオフ直後に足を痛めたエースに、無理をさせないほうがいいでしょう。

押される時間が続くチェルシー。サッリ監督は、70分にロス・バークリーを下げてジョルジーニョを投入しました。次の失点を許してはいけない状況ですが、チェルシー守備陣は中央に入ってくる縦パスを徹底してつぶしており、危険なシュートを打たれる気配はありません。87分、ペドロに代わってカラム・ハドソン=オドイ。うまく時間を遣ったチェルシーが、2試合トータル5-3で準決勝進出を決めました。

シュート数は9対11でスラヴィア・プラハのほうが多かったものの、4-3となってからの35分はこれといったピンチもなく、実力上位の順当勝ちといっていいゲームでした。前半のゴールラッシュで一気に勝負を決めたチェルシーは素晴らしかったのですが、セヴィージャを倒して意気揚々と乗り込んできたチェコのクラブの健闘も清々しく、ヨーロッパリーグの8強にはこういうチームがいくつか上がってきてほしいとあらためて思いました。チェルシーの準決勝の相手は、アイントラハト・フランクフルト。年明けからフル出場を続ける長谷部誠が、スタンフォード・ブリッジでプレイする姿が見られるのが楽しみです。

アーセナルと戦う「ビッグロンドンダービーinバクー」は実現するのでしょうか。マンチェスター・ユナイテッドがプレミアリーグ3位、チェルシーが4位で、5位と6位のトッテナムとアーセナルが欧州を制覇すればCL出場権を失うのはチェルシーになります。ロンドン勢が欧州で躍進し、「プレミアリーグで4位に入ればCL出場権が得られる」とはいえなくなってきました。それぞれのクラブのサポーターは、もうしばらく眠れない夜が続きそうです。

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“青のゴールラッシュ、プラハの反撃。撃ち合いを制したチェルシーがEL準決勝へ!” への4件のフィードバック

  1. nor より:

    前半早々の得点に安心し、うっかり寝落ちしていて気づいたらの惨事にビックリしました。アザールが下がった後は前線の連携がチグハグで、1人で仕掛けて囲まれて奪われる、特にカンテが奪った後のロストが目立っていたように思います。今季残すはEL制覇以外の道はないので、泥臭く3試合勝きってほしいところです。

  2. kopite より:

    教えてほしいのですが、CL出場権はPL4位PL以内ですが、
    5位以下になったチームがCL,ELを制覇したらその分1つずつ枠が削られていくのでしょうか?それとも4枠+αで5枠目までは確保され、6枠目はダメとか。
    アーセナルファンですが、EL逃して4位になんとか入ってもチェルシーが5位以下でCL取ったら枠を逃すことになると、、、、、

    —–
    CL出場権については、1カ国から最大で5チームと読んだ記憶があります。

    従って、例えば、PL5位と6位のチームがCLとELで優勝してしまうと、PL4位のチームが来季はELに回らないといけない、と。

    ただ、CLのセミファイナルに残ったのがRedsとSpursなので、この両チームがPL5位以下のフィニッシュは考えにくいと思います。

    となると、ガナーズ目線からすると、例えばチェルシーがEL制覇したとしても、4位以内に入ればCL出場権獲得となるのではないでしょうか?

  3. Joe より:

    Redsはないけど、Spursが5位以下になる可能性はありますね。たしかに相手は比較的楽ですが、最近PLアウェイ5試合で勝ち点1に加え、ケインがいない。

    決勝どちらもプレミア対決にならないかな。

  4. ルーニー より:

    ユナイテッドファンですが、ユナイテッドが3位になるとは考えられませんね。
    ただ、今季のプレミアが最後まで面白いというのは同意です。

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