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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

開始早々にまさかの失点!スペースを消されたリヴァプールはシメオネの堅守を崩せず…!

チャンピオンズリーグ連覇をめざすリヴァプールが、8ヵ月前にメモリアルなファイナルを戦ったエスタディオ・メトロポリターノに帰ってきました。今季ラ・リーガで10勝10分4敗と苦戦中のアトレティコ・マドリードに対して、プレミアリーグ26戦25勝の最強チームは、どんな戦いを見せてくれるでしょうか。クロップ監督は、ベストメンバーを並べています。GKアリソン、DFアーノルド、ジョー・ゴメス、ファン・ダイク、ロバートソン、MFファビーニョ、ヘンダーソン、ワイナルドゥム、FWサラー、フィルミーノ、マネ。キックオフから4分、ホームチームが最初のチャンスを活かしました。CKがファビーニョの足にヒットし、こぼれ球がサウール・ニゲスの足元へ。アリソンの脇を抜く先制ゴールは、プロフェッショナルなら誰でも決められるようなイージーなシュートでした。

プレミアリーグは、ウィンターブレイクが明けたばかり。最下位ノリッジとの一戦が低調だった首位チームは、フルスロットルの逆襲に打って出られるのか。シメオネ監督のチームは、ラ・リーガでレアル・マドリードの次に少ない24戦17失点。26試合で15失点しかないリヴァプールに負けず劣らずの堅守です。ボールを支配するのはアウェイチーム。

11分にアーノルドが狙ったループシュートは、GKオブラクの頭上を越えていきました。13分のアーノルドのアーリークロスも、クロスバーの上。シュートに見えた最初のボールも、タッチをチューニングできていないミスキックだったのかもしれません。

アトレティコ・マドリードのレッズ対策は、縦のパスコースをカットすること。フィルミーノへの導線を遮断し、サイドに出させれば、1発で危険な形になることはありません。ロバートソンやアーノルドが持った瞬間、ゴール前は6人でスペースを消しており、高さがないチームは勝負できるボールを上げられません。20分、ホームチームが左から仕掛け、ファーのモラタにきわどいクロスが出ますが、ロバートソンがぎりぎりでクリア。サラーはロディに抑えられ、マネは完全に消えています。

25分、トーマスの浮き球をファン・ダイクがヘッドでクリアすると、落下点にいたモラタがボックス左に侵入します。切り返しでアリソンと1対1になった元プレミアリーグのストライカーは、強さでねじ込もうとしたシュートを守護神にブロックされてしまいます。直後、ショートカウンターからフィルミーノをポストに使ったサラーが無人のゴールに流し込むも、明らかに9番がオフサイド。赤と白のストライプは全員が自陣にこもり、スペースを与えない守備を続けています。

35分にマネとフィルミーノがボックス左で絡み、9番の股抜きパスを受けたサラーのボレーはDFにヒットしてCK。アウェイサポーターにとって、もどかしい時間が続きます。42分にコケがコレアを走らせる危険なボールを送ると、ファン・ダイクがコースに入ってカット。前半のオンターゲットは、アトレティコ・マドリードが2本、リヴァプールはゼロに終わりました。

シメオネ監督はハーフタイムにトマ・レマルを下げてマルコス・ジョレンテ、クロップ監督はマネを諦めてオリギを投入しています。イエローをもらったマネのメンタルを危惧したのか、未だ本調子ではないと判断したのか。プレミアリーグ12ゴールのアタッカーの早すぎるリタイアは、この日の彼らはいつもの最強ユニットではないと告げられたような采配です。

後半もレッズがボールをキープし、アトレティコ・マドリードは自陣で受けてカウンター狙い。49分にマルコス・ジョレンテが右サイドを崩したシーンは決定的でしたが、ニアで折り返しを受けたヴルサリコのトラップミスで助かりました。53分、ジョー・ゴメスがゴール前に浮かし、フリーのサラーが左隅を狙ったヘディングは惜しくもポストの外。左サイドのオリギはマネと同様に抑えられ、レッズはラストパスをカットされるシーンを繰り返しています。

67分、左サイドのコディが裏に抜けたチャンスは、ボレーを打とうとしたモラタの前でロバートソンがインターセプト。クロップ監督は72分にサラーを下げ、好調のチェンバレンで勝負です。1分後、ボックス右でコケをかわしたオリギが中に浮かすと、ヘンダーソンが右足で合わせたボレーはポストの右に切れていきました。レッズの指揮官が切った最後のカードは、ハムストリングを痛めたヘンダーソンをミルナー。キーマンを失ったリヴァプールは、巧みに中盤をコントロールするシメオネのチームを崩せず、1-0でファーストレグを落としました。

トッテナムを2-0で下した昨季のファイナルが思い出される展開。堅守のチーム相手に、早い時間に先制を許すとこうなるという見本のような一戦でした。ベストメンバーでオンターゲットゼロは大いに気になるところですが、気持ちを切り替えてアンフィールドでの先制をめざすほかはありません。スペインのクラブに散々やられ、苦い思いをかみしめ続けてきたプレミアリーグファンとしては、またこの気分を味わうのかとテンションが下がりますが、リーグ初制覇を目前にした最強チームを信じましょう。アンフィールドの決戦は3月11日。直前の試合は両者とも土曜日と、言い訳無用のスケジュールです。

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“開始早々にまさかの失点!スペースを消されたリヴァプールはシメオネの堅守を崩せず…!” への6件のフィードバック

  1. ペップの街 より:

    先制した後のアトレチコは上手く守りましたね。まさに試合巧者ですね。
    でも、結局ホームで大量点を取ってレッズが勝ち進むような気が・・甘いかな。

  2. Macki より:

    更新ご苦労様です。アトレティコ強い!開始早々の失点は痛かったですが、複数失点しなかったのが幸いです。ホームアンフィールドでの巻き返しに期待です。

  3. ガナユ より:

    ホームで負けるリバプールは想像できませんね。ただ、アウェーゴール0は響そうな気はしてます。
    このチームなら全てのタイトル狙える筈。踏ん張って欲しいですね

  4. プレミアリーグ大好き! より:

    2年前にユーロでアトレティコと戦ったアーセナルファンとしては、「守りに入られたらどうあがいても決めれる気がしない」という強さがあるチームですよね。
    レッズでも無理でしたか。
    でもまだ後半戦が丸ごと残っています。

  5. まさやん より:

    立ち上がりの嫌な時間帯にまんまと決められてしましましたね。
    いつかゴールをこじ開けれると期待して観てたのですが本当に固かったです。
    とりあえず一点で済んだのをポジティブにとらえてアンフィールドで、レッズの強さを見せて欲しいです。

  6. アイク より:

    更新ありがとうございます。
    久しぶりに負けるのを観ました。いつのまにか勝つことに慣れて勝負の厳しさを忘れかけていましたが、毎試合勝つってとんでもないことだと改めて思いました。
    アンフィールドで倍返しです。

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