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マンチェスター・ユナイテッド辛勝、トッテナムは逆転負けでキャピタルワンカップ4強ならず!

キャピタルワンカップ準々決勝の2日目は、2試合ともプレミアリーグ所属チーム同士の戦いとなります。マンチェスター・ユナイテッドはアウェイでストークとの対決。つい先ほど、昨季までストークにいたロリー・デラップ引退の記事を書いていたばかりですが、ピューリス監督からマーク・ヒューズ監督にスイッチして、パスサッカーへのモデルチェンジを図っているストークは、現在プレミアリーグ13位と「定位置キープ」。やはり、新しいスタイルの浸透には時間がかかるようで、今のフォーメーションよりは昨季までのロングボールをガンガン放り込んでくるサッカーのほうが、怖さもやりにくさも感じます

対するマンチェスター・ユナイテッドは、ファン・ペルシもルーニーも香川真司もいないスタメンです。トップはウェルベック、中盤にアンデルソンとA.ヤングが入り、最終ラインはラファエウ、エヴラ、エヴァンス、スモーリングといういつもの顔ぶれ。バレンシアやフィル・ジョーンズはずっと使われており、現状ではここまでがせいいっぱいのターンオーバーなのでしょう。それにしてもなぜ、こういう試合でチチャリートやビュットナーを使わないのでしょう。モイーズ監督の言い分は「前回よくなかった」なのかもしれませんが、選手の役割が不明確で、カップ戦などでうまく出場機会を創らないからサブの選手のモチベーションやコンディションが落ちてしまうのだと思います。今のチチャリートは入団以来、最悪の状態です。

さて、ゲームが始まると、前半はストークペース。10分にキャメロン、18分にアサイディと惜しいミドルシュートが続き、守っては中盤でのハードマークでアウェイチームから自由を奪い、まったくシュートを打たせません。マンチェスター・ユナイテッドは、パスワークがギクシャクしており、CKも味方のいるところにボールが飛ばず、完全に意志の疎通を欠いています。ストークは23分にも左サイドを崩して、クロスから「あと10センチ!」という惜しいチャンスを創ります。28分には突然、激しく雹が降ってきて試合が10分ほど中断するアクシデントがあり、ブリタニア・スタジアムの雰囲気は波乱の予感たっぷりです。マンチェスター・ユナイテッド唯一のチャンスは46分。右CKからのボールをスモーリングがニアサイドでコースを変え、落下点にエヴァンスがフリーで入りますが、トラップミスでGKセーレンセンに抑えられます。勢いは、間違いなくホームチーム。後半、マン・ユナイテッドが相手を崩すシーンは訪れるのでしょうか?

後半が始まっても、状況は変わらず。モイーズ監督は58分、アンデルソンをチチャリートに代え、点を獲りにいきます。すると直後の62分、アシュリー・ヤングがチチャリートを楔に使ったポストプレイから、落としをダイレクトでミドルシュート!この思い切りのいい一発が見事に決まり、ようやくマンチェスター・ユナイテッドが先制です。この後、左クロスにウォルタースが飛び込み、あと20センチ足が伸びれば…という惜しいシーンはありましたが、ミスの多い前線に比べてマン・ユナイテッドのDF陣は落ち着いています。72分のウォルタースのミドルが、ストーク最後の抵抗でした。これが不発に終わると、78分、A.ヤングが左からドリブルで上がり、すぐ横にいたエヴラに落とすと、エヴラはDFをかわして中に持ち込み、右足でコントロールシュート。これがGKセーレンセンの左手の上を抜け、ゴール右隅に飛び込み0-2、勝負ありです。

この日のマンチェスター・ユナイテッドは、「内容はどうあれ勝てばOK」だったので、クリーンシートのオマケつきの0-2完勝は文句なしでしょう。調子の波が激しく、最近よくなかったA.ヤングに復調のメドが立ったのが収穫でした。ストークは、攻撃のバリエーションを広げ、クロスの精度を高めないと厳しいですね。動きは悪くなかっただけに、ラストパスに正確さがあれば、違う結果もあったかもしれません。

さて、もう1試合のトッテナムVSウエストハムですが、シャーウッド代理監督体制での初戦となるトッテナムは、ホームでウエストハムに逆転負けを喫するという残念な結果に終わりました。この日のスタメンは、アデバヨルとデフォーがトップに並ぶ4-4-2の新機軸。67分に縦パスから左サイドを抜け出したデフォーのクロスをアデバヨルが強烈なボレーで突き刺したまではよかったのですが、80分、相手ゴールキックが前線にいたテイラーに通ってしまい、ゴールを背にしてキープされたうえに、左を走るジャーヴィスに完璧なスルーパスを出されて同点。85分には、右から簡単にクロスを上げさせてしまい、中央で競り負け、マイガにヘッドを決められ1-2。左SBダニー・ローズもキリケシュ、カプエのCBコンビもマークが甘く、優勝が狙える位置まできていたカップ戦を失うという結果になりました。

2夜連続のジャイアントキリングで、プレミアリーグ17位のウエストハムと20位のサンダーランドが勝ち抜き、マンチェスター勢としのぎを削ることになりました。準決勝はホーム&アウェイの戦いとなりますが、組み合わせはどうなるでしょうか。ここでマンチェスターダービーは勘弁してくれ!と祈りつつも、プレミアリーグ降格ゾーンをうろついているチームがここ一番とばかりに食いついてくるゲームも嫌ですね。「第一希望はウエストハム」としつつ、静かに抽選結果を待つこととしましょう。…しかし、嫌な予感がします。(アシュリー・ヤング 写真著作者/Stanislav Vedmid)

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“マンチェスター・ユナイテッド辛勝、トッテナムは逆転負けでキャピタルワンカップ4強ならず!” への2件のフィードバック

  1. 通りすがり より:

    マンUは次サンダーランドとやるみたいですね
    ぜひ決勝でマンチェスターダビーが見たいです

  2. makoto より:

    嫌な相手とやることになりました。
    代表クラスがゴロゴロいるチームなので、のせると危険です。

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