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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

やっときたバロテッリ!事件はエティハド…波乱続きのキャピタルワンカップ4回戦結果

リヴァプールは執念の逆転勝利、チェルシー辛勝、そして昨季優勝クラブは…。ラウンドごとに、プレミアリーグ上位クラブの大苦戦やジャイアントキリングが必ず起こるキャピタルワンカップ。2回戦ではマンチェスター・ユナイテッドがリーグ1(3部相当)のミルトン・キーンズ・ドンズに4-0惨敗。 3回戦のアーセナルは本拠地エミレーツでセインツに敗戦。リヴァプールは延長戦を強いられ、PKを14本決めるまでミドルスブラに勝たせてもらえませんでした。

10月28日、29日の両日で行われた4回戦には、リヴァプール、チェルシー、トッテナム、セインツ、マンチェスター・シティが登場しましたが、プレミアリーグの強豪たちは揃いも揃って大苦戦。なかでも、4部のクラブに決勝オウンゴールでやっと勝利したチェルシーと、10月中旬までプレミアリーグで未勝利だった14位ニューカッスルに、エティハドで漫然と敗れたマンチェスター・シティがサプライズでした。私がライブで観たのはリヴァプールVSスウォンジーと、マンチェスター・シティVSニューカッスル。この2ゲームを選んだ理由は、「何かが起こりそうだったから(サポーターのみなさん、ごめんなさい!)」だったのですが、片方は大当たり。もう片方は、「うれしい何か」が起こったゲームでした。

ではさっそく、「うれしい何か」があったほうから。チャンピオンズリーグでの1ゴールに留まり、放出の噂さえ出ていたバロテッリが、ついにイングランドでの試合でゴールを挙げました。前々回の優勝クラブと、その前の年の勝者の対決となったリヴァプールVSスウォンジー。ミッドウィークにもかかわらず、アンフィールドはほぼ満席状態です。中盤でよりボールをキープしていたのはスウォンジーでしたが、かえって速攻がしやすかったリヴァプールは、直近のハル・シティ戦よりも積極的にミドルシュートを狙います。最初の45分で特によかったのは「第4のFW」ボリーニでした。

両チームともフィニッシュが決まらず、前半を0-0で折り返すと、後半になって先にゴールを奪ったのはアウェイのスウォンジー。元レッズのシェルヴィのパスがDFに当たったところをテイラーがゴール前に浮かすと、ペナルティエリア左に侵入して後ろからのボールを見事に叩いたのはエムネス。0-1となると、ロジャース監督が動きます。70分、この日はやりやすそうだったマルコヴィッチをララナ。そして80分、リッキー・リー・ランバートに代わって登場したのがバロテッリです。

残り5分を切り、2試合連続ノーゴールに終わるかと思われたレッズを救ったのは、やはりボリーニでした。前半から惜しいミドルを連発していた背番号29のピンポイントクロスに、中央でDFの前に走り込んだバロテッリが、コントロールの効いた左足ボレー!歓喜の叫びがこだまするアンフィールドで、バロテッリはすぐさまゴールのなかのボールを拾って、90分で勝つ意志を示します。ゲームは完全にリヴァプールのもの。追加タイムに、コウチーニョの突破を引っかけたフェデリコ・フェルナンデスがレッドカードを受けた後は、スウォンジーから勝利への意欲が感じられません。94分、ラストチャンス。左からのロングクロスにGKトレメルが無謀な飛び出し。GKの手の先を越えたボールの落下点にいたのは、デヤン・ロブレンでした。リヴァプール、大逆転勝利で8強入り!この勝利は、最近停滞気味だったリヴァプールにとって、相当大きいのではないでしょうか。

停滞といえば、先ほど大会を去ったマンチェスター・シティです。「この試合で何かが起こりそう」と思ったのは、直近のアウェイ戦でトッテナムを下してプレミアリーグ2連勝を飾った好調ニューカッスルと、チャンピオンズリーグのCSKAモスクワ戦を取りこぼした後、ウエストハムに完敗を喫した下り坂のマン・シティが、調子の上がり下がりにおいて見事なコントラストを描いているように感じたからです。今夜のディフェンディングチャンピオンには、まったくいいところがありませんでした。6分、経験が浅い18歳のアーロンスに右からドリブル突破を許してあっさり0-1。9分のダヴィド。シルヴァの負傷交代が痛かったのは確かですが、攻撃は淡白で、コンパニのいないDF陣は前線への楔のパスを簡単に出させてしまいます。75分には、シソコのゆったりしたドリブル開始をチェックせず、一気に2人が置き去りにされて0-2。そして、マンチェスター・シティがとりわけ彼ららしくなかったのは、この後の攻撃でした。

80分過ぎ、こぼれ球をフリーで拾ったミルナーは、簡単なラストパスを中に合わせられず。84分、アグエロからのグラウンダーを、これもノーマークでトラップしたジェコはシュートをDFにぶつけます。85分には、ヘスス・ナバスのクロスへのシュートが左ポストの外。いつもなら、負けているゲームを取り返すべく怒涛のサイド攻撃を仕掛け、2点などものともしない昨季プレミアリーグ王者は、「決めてください」といわれているようなフリーのチャンスをことごとくミスでつぶします。最後はバックパスミスをアメオビに拾われかけて、3点めを奪われそうになるという信じられない完敗で、昨季優勝クラブがベスト8にも入れないまま消えていきました。

ペジェグリーニ監督のチームは、あまり状態がよくないようですね。4部のクラブに苦戦したチェルシーは、モチベーションの維持が難しかっただけだと思われますが、ダービーを控えたマン・シティの停滞ぶりは深刻そうです。セインツは2-0から追いつかれたものの、最後はエースのペッレが決めてストークに競り勝ち、2部のブライトンに前半は沈黙したトッテナムは、ラメラとハリー・ケインの2発で力の差を見せつけました。以下、キャピタルワンカップ4回戦の勝敗です。

【10/28 キャピタルワンカップ4回戦結果】
ボーンマス 2-1 WBA
リヴァプール 2-1 スウォンジー
シューズベリー 1-2 チェルシー
ミルトン・キーンズ・ドンズ 1-2 シェフィールド・ユナイテッド
フラム 2-5 ダービー・カウンティ

【10/29 キャピタルワンカップ4回戦結果】
トッテナム 2-0 ブライトン&ホーヴ・アルビオン
ストーク 2-3 サウサンプトン
マンチェスター・シティ 0-2 ニューカッスル

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“やっときたバロテッリ!事件はエティハド…波乱続きのキャピタルワンカップ4回戦結果” への4件のフィードバック

  1. リバサポ より:

    内容はまあまあでしたが、ボリーニがかなりアピールできていました。多少FWの序列に変更があるかもしれません。イタリア人コンビにさらにがんばってもらいたいですね。

  2. makoto より:

    リバサポさん>
    ボリーニ、キレてましたね。ランバートがピンチですね。

  3. MILKY より:

    更新お疲れ様です。ボリーニ良かったですね。
    ルーカスもかなりアピール出来たのではないでしょうか。

    干され気味だったこの2人が活躍したことでロジャースもさらにいい悩みが増えそうですね。
    スタリッジが11月中旬まで復帰出来なさそうなのでボリーニには思いっきり暴れて欲しいです。

  4. makoto より:

    MILKYさん>
    前線に張ってポスト役に徹しがちなランバートとバロテッリだと動きがなくなるので、バロテッリの周囲を動いてくれるボリーニとの2トップにしたほうが、バロテッリが輝きそうですね。この2人に加えて、スターリング、コウチーニョ(ララナ)、ヘンダーソン、ジェラード(ルーカス)といった中盤がいいのではないでしょうか。リヴァプールは4-3-3より2トップの方がいいと思います。

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