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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ジャイアントキリングは起こらず…マンチェスター・ユナイテッド、0-3快勝で8強入り!

GKロメロ、右SBヴァレラ、左にボースウィック=ジャクソン。GKとSBは相変わらず若手とサブ頼みのマンチェスター・ユナイテッドですが、マルシアル、マタ、デパイ、エレーラ、シュナイデルラン、リンガードが揃い、スモーリングとブリントは健在です。負傷者が多く、満足なメンバーが組めないのは確かですが、プレミアリーグのクラブがリーグ1(3部相当)所属のシュルーズベリーに負けていい理由にはなりません。しかし、というかやはりというべきか、マンデーナイトのFAカップ5回戦は、アウェイチームがプレミアリーグやヨーロッパリーグの不振をそのまま持ち込んだような静かなスタートでした。

いつもどおりポゼッションは取っているものの、ボールに近い選手しか動かず、ペースが変わらないマンチェスター・ユナイテッドの攻撃は、シュルーズベリーの守備陣に余裕をもって対応されています。10分、アウェイチームの最初のチャンス。ボースウィック=ジャクソンが横に流したボールに反応したデパイは、ひとりかわして左足でシュートを放ちますが、GKロイドヴェラーがセーブ。21分にはヴァレラ、マルシアルとつながったボールをマタが中に持ってミドルレンジから狙うも、枠の左に外れます。

28分にデパイがもらったFKは、右隅に飛んだボールをマルシアルがクリアする形になってしまい、GKまで届きません。その1分後、デパイのスルーパスを受けたマルシアルの左からの一撃は、GKロイドヴェラーが足でセーブ。シュルーズベリーには鋭いカウンターはないとわかったマン・ユナイテッドは左右のSBの攻撃参加が増え、ようやくピントが合ってきました。41分、先制はボースウィック=ジャクソンのロングフィードから。シュナイデルランがヘッドで前線に送ったボールは、セットプレーからそのまま残っていたスモーリングをフリーにしました。ナイト=パーシバルが必死に追いすがりますが、ゆとりをもって右足を振り抜いたスモーリングのボレーは、GKの指先を抜けて左隅に突き刺さります。

こうなると、プレッシャーから解放されたプレミアリーグのクラブが圧倒的に優勢です。45分、DFを背負ってポストに入ったマタがマルシアルに落とすと、ウィットブレッドが足を引っかけてイエローカード。ペナルティエリアのすぐ外、ほぼ中央からの直接FKは、マタがふわりと浮かしてゴール右隅に沈めました。前半は0-2。ヨーロッパリーグのミッティラン戦、プレミアリーグのアーセナル戦と難しいゲームが続くマンチェスター・ユナイテッドの後半のミッションは、「いかにうまくゲームを流すか」です。

ファン・ハール監督は、ハーフタイムにボースウィック=ジャクソンを下げてジョー・ライリー。後半も、完全にボールを支配したマンチェスター・ユナイテッドが攻める時間が続きます。54分、デパイのシュートがDFに当たってCKとなると、マタが空いているのをみたブリントがすかさず球を出し、背番号8のラストパスをファーから詰めたマルシアルがヘディングシュート。イージーにみえたこのチャンスはプレミアリーグ7ゴールのエースが左に外してしまいましたが、60分、マンチェスター・ユナイテッドがカウンターから3点めをゲットします。左サイドを走ったマタからの戻しを受けたエレーラは、右からリンガードがゴール前に入ってきたのをよく見ていました。右足のクロスは35番の足元にぴったり、きれいなボレーにGKはなす術がありません。

マタとマルシアルを下げて、アンドレアス・ペレイラとウィル・キーンを入れたマンチェスター・ユナイテッドが無難にゲームをまとめるかと思いきや、74分に左足のシュートをポストにぶつけたキーンは、アップ不足だったのか足のつけ根を気にし始め、たった6分でリタイア。最後の15分を10人で戦うことになったアウェイチームは、マンガンにフリーのヘディングシュートを許すなど危ないシーンはありながらも、クリーンシートで順当勝ちしました。

準々決勝の相手はウェストハム。昨日、ブラックバーンに圧勝したハマーズの攻撃は凄まじく、今のマンチェスター・ユナイテッドがパイェとエメニケを止められるとは思えないのですが、果たして…。今季のFAカップは、準々決勝の結果次第では「セミファイナル以降はすべてロンドンダービー」になる可能性があるんですね。お話としてはそれもおもしろいのですが、プレミアリーグで6位に入れるかどうかもわからないファン・ハール監督のチームには、こちらで意地を見せていただければと期待しています。

■FAカップ5回戦 2/20~22結果
アーセナル 0-0 ハル・シティ
レディング 3-1 WBA
ワトフォード 1-0 リーズ・ユナイテッド
ボーンマス 0-2 エヴァートン
チェルシー 5-1 マンチェスター・シティ
トッテナム 0-1 クリスタル・パレス
ブラックバーン 1-5 ウェストハム
シュルーズベリー 0-3 マンチェスター・ユナイテッド

■FAカップ6回戦 3/11~14組み合わせ
レディング VS クリスタル・パレス
エヴァートン VS チェルシー
アーセナルorハル・シティ VS ワトフォード
マンチェスター・ユナイテッド VS ウェストハム

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“ジャイアントキリングは起こらず…マンチェスター・ユナイテッド、0-3快勝で8強入り!” への2件のフィードバック

  1. 更新お疲れ様です。
    ハイライトで確認しましたが、先制点のフィードはボースウィック・ジャクソンからかと思います。
    フィードもクロスも正確なボールを蹴れる彼の左脚は、今後フィジカル面等が改善してきた時にはかなりの脅威になるなと、マージー川の下流で感じています。
    それにしても10人になると、3部のチームでもプレミアのチーム相手にゴールを奪いそうな場面が出てくるのは、イングランドのフットボールのすそ野の広さを物語っているのか、それともマンUが・・・。

  2. makoto より:

    イスタンブールよりさん>
    確認しました。ボースウィック=ジャクソンですね。失礼しました。訂正させていただきました。彼のクロスはスピードと正確さが両立しているので、上下動を増やせれば武器としてさらに強力になりそうです。最後のあたふたは、「それともマンUが…」のほうでしょう。12月のスランプ以降は、押されると揺れやすいチームになってしまっている感があります。

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