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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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ラシュフォードが決めて、デ・ヘアが止める!マンチェスター・ユナイテッドがFAカップ4強進出!

アップトン・パークで開催されるFAカップ準々決勝の再試合は、ウェストハムVSマンチェスター・ユナイテッド。3月13日にオールド・トラフォードで引き分けてしまったファン・ハール監督のチームは、プレミアリーグのアーセナル戦で0-2をひっくり返したウェストハムの猛攻を止められるでしょうか。GKデ・ヘア、最終ラインのスモーリング、ブリント、ロホ、フォス=メンサーは現状のベスト。エレーラ、フェライニ、キャリックの3センターに、リンガード、マルシアル、ラシュフォードと前線のメンバーは申し分なしです。久しぶりにベンチに入ったルーニーに出番はあるのでしょうか。キャロル、エネル・バレンシア、パイェ、クヤテ、マイケル・アントニオ、ランジーニ、ノーブルとハマーズはベストメンバー。キックオフから押しているのは、好調のホームチームです。

3分、通れば1点のロホのアーリークロスはニアでブロック。左サイドからのスルーパスで裏に抜けたエネル・バレンシアのシュートはデ・ヘアの正面です。8分のパイェのFKも、デ・ヘアが難なくキャッチ。パイェとクレスウェルが左から仕掛けてくるハマーズの攻撃が続き、マン・ユナイテッドはなかなかハーフラインを越えられません。14分、カウンターからフェライニのパスを受けたラシュフォードが右足を振り抜くと、オグボンナがカット。CKはフェライニに合わず、再びハマーズのペースです。18分、マンチェスター・ユナイテッドに最初の決定機が到来。右サイドからドリブルを仕掛けたリンガードがフェライニに絶妙な縦パスを通すと、ニアを狙ったフェライニのシュートはオグボンナのつま先にヒットしてゴールへ。GKバートンは、コースが変わったボールによく対応しました。これを機に、マンチェスター・ユナイテッドが攻める時間が増え始めます。

31分、ハマーズのアタック。CBの間にうまく入ったエネル・バレンシアですが、左足のシュートが正直すぎてデ・ヘアに冷静にさばかれます。35分のマンチェスター・ユナイテッドの中央突破は惜しかった!ラストパスをもらったリンガードはDFを軽くかわしてGKの足元を狙いましたが、これがバートンのスパイクに当たってしまいます。40分、マルシアルからロホにつながったボールを、ロホがニアに折り返すと、エレーラの落としをマルシアルがシュート。DFに当たったこぼれ球をキャリックが左足ダイレクトで狙うも、ポストの右に切れていってしまいます。前半は0-0。プレミアリーグでも4位を争うクラブの対決は、1点勝負となりそうな雲行きです。

ターニングポイントとなったのは、マイケル・アントニオが自陣で犯したパスミスでした。エレーラにぶつけてしまったボールが中央のマルシアルに渡ると、マルシアルは迷わず前にいたラシュフォードにラストパス。フェイントでトムキンスを揺さぶった18歳は、ここというタイミングを外さず、GKが触れないゴール右上にコントロールショットを突き刺しました。0-1、アウェイチームが先制したのが合図だったかのように、ここからはハマーズが攻勢を強め、ノーブルらが積極的にミドルを狙います。ところがランジーニの突破をフォス=メンサーが止めた後の67分、マンチェスター・ユナイテッドに2点めです。左からのロングクロスをフェライニがヘッドで落とすと、右のリンガードがゴールラインまでえぐってファーにクロス。ポスト際にいたマルシアルが冷静にトラップして右足で狙うと、相手に当たってコースが変わり、ゴール前にいたフェライニの前へ。復帰したばかりのベルギー代表MFが腿で押し込み、ポスト際に残っていたクレスウェルは立ち尽くすしかありませんでした。

ビリッチ監督は、エネル・バレンシアをモーゼス、ランジーニをエメニケ。68分にロホをバレンシアに代えたファン・ハール監督は、足を痛めたエレーラをシュナイデルランにスイッチします。78分、パイェの右CKをニアで合わせたマイケル・アントニオのボレーはデ・ヘアがビッグセーブ。直後のCKで、アウェイチームは危険な男をフリーにしてしまいます。ファーサイドからキャロルがヘディングで折り返すと、飛び込んだトムキンスがゴールに押し込み1-2。キャロル無双でアーセナルから勝ち点をもぎ取った、プレミアリーグの再現はなるのでしょうか。

88分、左からのクロスに勝ったキャロルのヘッドはバーすれすれ。その1分後の攻防がクライマックスでした。左からの速いグラウンダーを叩いたクヤテのシュートはデ・ヘアが足でビッグセーブ。こぼれ球を左足で狙ったキャロルのシュートまで超人的な反応で阻んだスーパーGKも、クヤテの至近距離からの3発めは止められず…と思いきや、これがオフサイド!最後はラシュフォードをルーニー。パイェのFKは壁に弾かれ、4分の追加タイムを耐え抜いたマンチェスター・ユナイテッドのウェンブリー行きが決まりました。

「マンチェスター・ユナイテッドが先手を取って逃げ切った」という表現は妥当なのですが、どちらかといえばハマーズの粘りのほうが印象的でした。パイェの正確なキックとキャロルの高さがあるだけでも脅威で、マーカーが10センチ以上低いブリントになっただけでもヒヤヒヤさせられます。マンチェスター・ユナイテッドでは、先制ゴールのラシュフォードもさることながら、前線でよく動いて2点めのお膳立てをしたリンガードと、体を張って守ってくれたフォス=メンサーにも拍手を送りたいと思います。少ないチャンスをマルシアルかラシュフォードが決めて、最後はデ・ヘアに助けてもらうといういかにもマン・ユナイテッドらしい危なっかしい勝利でしたが、後半で0-2とした試合ぐらいは、サポーターの心臓を刺激せずに終わらせてほしいものです。準決勝はウェンブリーでエヴァートン。今度こそ、胸のすく勝利でファイナルに進んでもらえればと期待しております。観たいのは、2月のプレミアリーグ24節、ストーク戦以来のウェイン・ルーニーのゴールシーンです。

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“ラシュフォードが決めて、デ・ヘアが止める!マンチェスター・ユナイテッドがFAカップ4強進出!” への2件のフィードバック

  1. おハム より:

    いい試合でした、今シーズンの負け試合で一番面白かった試合でした

  2. makoto より:

    ラッシュフォードのゴールはまだ18とは思えない落ち着きですね
    怪我人が多いから若手を起用しているのもありますが
    ユナイテッドには若く良い選手が多くてうらやましい限りです
    来季モウリーニョだと若手起用は減るでしょう
    来季誰が監督がいいと思ってますか?

    —–
    おハムさん>
    いやいや、怖かったです。レスターに勝てるのではないでしょうか。もうしばらく優勝争いを愉しみたいので、ぜひプレミアリーグをおもしろくしていただければと思います。

    シティさぽさん>
    モウリーニョさん以外では外部からという話はないでしょうね。ギグスにするという選択肢はなく、それをするならファン・ハール続投で、その次の年からギグスということになるのでしょう。前言撤回ですが、ファン・ハール続投後ギグス、がいいように思えてきています。現実感なくいっていいのなら、もちろんポチェッティーノさんです(笑)

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