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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

WBAが敗退、リヴァプールはなぜか本気メンバー、チェルシー大苦戦!EFLカップ2回戦結果レポート

プレミアリーグを長く観続けてきたものの、恥ずかしながら、数年前まではキャピタルワンカップの2回戦は完全にスルーしていたのです。強者の驕りとでもいいましょうか、プレミアリーグ4位以内に常時いるクラブには縁のないラウンドで、サー・アレックス・ファーガソン率いるマンチェスター・ユナイテッドにとっては、カップ戦のスタートは秋になってからというのが相場でした。そんな天狗サポーターが鼻をへし折られたのは、2014-15シーズンの8月です。前季のプレミアリーグを7位で終えたデヴィッド・モイーズ監督の尽力により、2回戦にお招きいただいたファン・ハール新監督の赤いチームは、当時リーグ1(3部相当)にいたミルトン・キーンズ・ドンズに4-0の惨敗。香川真司のラストゲームとなったこの試合の敗戦は、ライバルクラブのサポーター、新監督の扱いに納得いかなかった香川真司ファン、アンチファン・ハールのみなさんに一斉に叩かれ、その嘲笑の凄まじさに、「憎らしいほど強いファーガソンー強いファーガソン=憎らしい」なのか!と単純な引き算の答えを確認しつつ、パソコンに向かう手が震えたものです。

以来、私は2回戦からマジメにチェックするようになりました。「プレミアリーグでピッチに立っていないサブの選手のプレイを確認する」という前向きな姿勢が9割なのですが、正直に申し上げると「どっか、やらかさないかな…」という気分もほんのりとあります。人間、不幸な目に遭うと、仲間を探したがってしまうのですね。かくして、2016-17シーズンのキャピタルワンカップ、いや、今季はスポンサーなしの「EFLカップ」を、早朝から手ぐすね引いて…すみません、表現がよくないですね。もとい、朝からワクワクしながら、プレミアリーグ勢を中心に、各地の結果を追いかけていたわけであります。

結論から申し上げましょう。事件は、2つでした。リーグ1のノーサンプトンに、ピューリス監督のWBAがPK戦で散り、ワトフォードがジリンガムに敗れた以外は、プレミアリーグ勢に波乱なし。びっくりしたのはリヴァプールで、バートン・アルビオンとのゲームに、スチュワートやオジョを先発させるなどのお試し一切なしのガチンコメンバーでした。0-3とリードした64分、フィルミーノに代わって入ったのは、ダニー・イングスではなくスタリッジです。エースが2ゴールを追加してレッズは0-5と圧勝。クロップ監督は、若手を試すよりも新チームのコンディションや連携のクオリティを上げたかったのでしょうか。ヨービルに4-0で勝ったエヴァートンも、グディソンパークで本気ラインナップでしたが、こちらはヤニック・ボラシェとアシュリー・ウイリアムズという新戦力がデビューする場であり、この場を使って連携を高めるという意図もあったのでしょう。気になったのは、「ルカクがトップで先発ということは、チェルシー移籍話は完全に立ち消えたのか!?」ということぐらいでした。

ベンテケ初登場となったクリスタル・パレスはブラックプールに2-0で完勝。リヴァプールから来たストライカーは前半のみの出場となりましたが、代わったウィッカムが入って2分もしないうちに追加点を挙げる危なげない展開でした。スウォンジーとハル・シティは、揃ってアウェイで下部リーグのクラブに1-3の順当勝ち。監督不在でプレミアリーグを連勝スタートとしたハル・シティは、これで3連勝です。チャンピオンシップで開幕から連敗を喫し、心配されたベニテス監督のニューカッスルは、チェルトナムを完封してこちらも3連勝。プレミアリーグ復帰に向けて、いよいよ波に乗ってきたようです。

さて、本日のメインイベントは、こちらです。惜しかった…いや、危なかったのは、本拠地スタンフォード・ブリッジでジャイアントキリング寸前に追い込まれたチェルシーです。相手のブリストルは、チャンピオンシップ10位という格下のクラブ。GKベゴヴィッチ、DFオラ・アイナ、MFにはロフタス=チークとヴィクター・モーゼス、前線にバチュアイと、プレミアリーグで出番が少ない選手を随所に入れたコンテ監督は、思いのほか苦しみました。バチュアイが1対1を外し、ロフタス=チークがミドルをポストに当てるなどなかなか先制できず。マティッチの緩いグラウンダーをバチュアイが左足で叩き込んだのは、30分になってからでした。これで楽になったホームチームは、ペドロのクロスをアスピリクエタが中に折り返し、フリーのモーゼスが軽くタッチして2-0。直後のFKをハートレーにヘッドで決められたものの、セスクのパスで縦に抜けたロフタス=チークのラストパスをバチュアイが押し込み、3-1でハーフタイムを迎えました。

ところが49分、カウンターから一瞬2対0となるピンチに陥ったチェルシーは、ペドロがシンクレアを後ろから倒してPK献上。ボールを見ずに、ただ体をぶつけたペドロの捨て身の守備は、決定機阻止で一発レッドをもらってもおかしくないきわどいプレイでした。3-2となり、これはいけると勢いがついたブリストルの反撃を受けたホームチームは、アザール、オスカル、テリーまで投入して1点差を守りきり、何とか3回戦に駒を進めました。…いや、ほっとしました。「やらかさないかな…」といいつつ、セミファイナルでマンチェスター・シティVSブリストルなどといった試合を観たくない気持ちもあるのです。ボールを支配しきれず、ハラハラし通しのゲームでしたが、コンテチェルシーの勝負強さをあらためて確認した一戦でもありました。

ミドルスブラなどが登場する2回戦の残り4試合は、日本時間では明日の早朝にキックオフ。9月の3週めに行われるEFLカップ3回戦の組み合わせは本日決定します。次はいよいよ何かが起こるかもしれません。ドローが決まりましたら、報告させていただきます。

【EFLカップ2016-17 2回戦結果】
クリスタル・パレス 2-0 ブラックプール
ブラックバーン 4-3 クルー・アレクサンドラ
バートン 0-5 リヴァプール
チェルシー 3-2 ブリストル
ダービー 1-1(PK14‐13)カーライル
エヴァートン 4-0 ヨービル
エクセター 1-3 ハル・シティ
ルートン 0-1 リーズ
ミルウォール 1-2 ノッティンガム・フォレスト
ニューカッスル 2-0 チェルトナム
ノーサンプトン 2-2(PK4‐3) WBA
ノリッジ 6-1 コヴェントリー
オックスフォード 2-4 ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオン
ピーターバラ 1-3 スウォンジー
ワトフォード 1-2 ジリンガム
ウルブス 2-1 ケンブリッジ
プレストン・ノースエンド 2-0 オールダム

追記:8月24日18時まで、ワトフォードがジリンガムに敗れた情報が漏れており、「波乱はひとつ」とお伝えしておりました。訂正し、お詫び申し上げます。大変申し訳ありませんでした。

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“WBAが敗退、リヴァプールはなぜか本気メンバー、チェルシー大苦戦!EFLカップ2回戦結果レポート” への4件のフィードバック

  1. プレミアリーグ大好き! より:

    えっ
    キャピタルワンカップって秋からですよね?
    byガナサポ

    でも来年はこの頃にやってるかも…

  2. nyonsuke より:

    更新お疲れ様です。

    バーンリー戦でご立腹のクロップによる怒りのベストメンバーというのが半分、連携、ゴール、勝利の感覚を再確認してスパーズ戦に望みたいというのが半分ですかね。
    やはりチャンが底でヘンドが一列前のほうが安定すると思いましたが、チャンの怪我によってスパーズ戦はどうなるでしょうか。
    またスタリッジはバーンリー戦同様サイドに開き気味でオリジがトップで張るのですね。
    今季はこの形でいくことがはっきりしましたが、であれば中盤の底とサイドのプレーヤーが肝となると思うので、チャンやマネ、コウチがいない時が心配ですし、やはりSBの質も重要です。
    パニックバイはしないと公言したクロップ監督、スパーズ戦は心配で、まだまだチームには精神的な成長と戦術の熟練、ファンには我慢が必要なようです。

  3. K より:

    両翼はマネだけは不可欠でスペース使える強豪にはコウチのパスとドリブルで、スペースがない弱者相手にはスタリッジの得点力とパスとトラップで崩す。CFにはフィジカル活かしたポストプレイが出来るオリギとフィルミーノでローテ

    ララナに守備と攻撃のリンク役を任せて疲れたらワイドゥルナム。カンかスチュアートが潰し役でミルナーまたはヘンドが枚数が少ないサイドへロングパスで展開。

    中盤の数的不利を克服するためカバーエリアを減らせる高いDFライン。そのために足元の上手いロヴレン、マティプ、クラヴァンを使い、高いラインの裏へ出るロングパスの精度を中盤の運動量で削りとり、SBはミルナーとクラインが脇役に徹する4-3-3。

    こんなサッカー目指すなら確かに離脱がなければ補強は殆ど必要ないし、不可欠なカンとマネを欠いたバーンリー戦の結果を過度に気にする必要はないですし、プレッシングとDFラインの完成度上げるためにこのメンバーになりますし。ミルナー2回使ってる気がするし、完成まで遥か遠いし、一部の選手層が薄いし、長文すぎますね。うーむ…

  4. ThomasThefs より:

    プレミアリーグ大好き!さん>
    秋からにしたいものですよね。このラウンドは、仕上がってない上位と一発引っ掛けてやろうという下位の構図になりがちで、キケンです。

    nyonsukeさん>
    エムレ・ジャンとマネにはいてほしいなと思いました。スパーズはまだエンジンがかかっていないので、倒すなら今だと思います。

    Kさん>
    サイドに出すのはスタリッジよりもオリギかなと思います。中盤の真ん中をどうするのかで変わってきそうですね。私はエムレ・ジャンがアンカー、両脇にワイナルドゥムとララナがベストではないかと思ってます。

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