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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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EFLカップは波乱なし…アーセナルは「因縁の対決」レディング戦をクリーンシートで完勝!

アーセナルとレディングが戦うリーグカップ4回戦といえば、キャピタルワンカップ時代の2012年を思い出します。コシールニーがなぜかオウンゴールを決めてしまうことが多かったあの時期。プレミアリーグで4勝3分2敗とエンジンがかかりきっていなかったガナーズは、コシールニーがやってしまい、37分までに4点を奪われてしまいました。私はライブで観ていなかったのですが、前半の途中経過を聞いて「満塁ホームランでも?」と思わず口走るほどの異常事態。しかしここからプレミアリーグの優勝候補がウォルコット、ジルー、コシールニーと追い上げ、追加タイム5分にウォルコットが同点ゴールを決めて延長戦にもつれこみます。103分にシャマフが決めたと聞けば、さすがに強者が勝つだろうと思うものですが、116分に再度同点。残り4分ということはPK戦か…という予測もさらに裏切られ、2発叩き込んだアーセナルが5-7で勝ちました

7発決めたアーセナルは、直後のプレミアリーグでもフラムに3-3、ノースロンドンダービーで5-2とケチャップ出しまくり出されまくりの確変状態。ところが、その後の3試合はうってかわってトータル1点しか獲れず、メンドクサイことこのうえなしでした。あれから4年、ホームとアウェイが入れ替わった今回のEFLカップ4回戦は、どんな結末を迎えるのでしょうか。まずは、アーセナルのメンバーをチェックしてみましょう。GKマルティネス、DFガブリエウ、ホールディング、ギブス、ジェンキンソン。中盤はエルネニー、イオビにメートランド=ナイルス、ジェフ・レーヌ=アデレード、アレックス・オックスレイド=チェンバレンと「=」を集めたメンバーです。トップのルーカス・ぺレスは、プレミアリーグではノーゴール。3回戦のノッティンガム・フォレスト戦に続く2ゴールめを決めて、ヴェンゲル監督にアピールしたいところです。完全若手&サブシフトのアーセナルは、エミレーツで4発喰らうわけにはいきません。

6分にジェフ・レーヌ=アデレードがダイレクトで落としたボールを受け、フリーになったジェンキンソンは、右からのシュートを工夫なくGKアル・ハブシの正面に打ってしまいました。3分後、ドリブルで右からボックスに入ったイオビが外のチェンバレンに流すと、角度のないところからクロスに狙ったシュートがゴール前を横切ります。自分に戻してくれればというイオビの抗議に、チェンバレンは反省モード。9分、前線に飛び出したジェフ・レーヌ=アデレードに縦パスが出るも、DFに体を入れられて打ちきれません。チャンスを決められないアーセナルは、ジャイアントキリングをめざすチームのカウンターに要注意です。

19分にレディングのクリアをワントラップして放ったメートランド=ナイルスのきわどいミドルが右に外れると、直後にレディングがロングボールの放り込みで逆襲。オビタのシュートはマルティネスがキャッチしますが、ガナーズはこういうシンプルな攻撃に気を抜いてはいけません。22分、チェンバレンのスルーパスでルーカス・ぺレスがGKと1対1になる決定機。狙ってほしい場面で、プレミアリーグにフィットしていないストライカーはパスを選択し、ジェフ・レーヌ=アデレードの手前でインターセプトされてしまいます。

イオビ、エルネニーらが次々とシュートを打っていたアーセナルがやっとチャンスを活かしたのは、34分でした。右からドリブルで上がったチェンバレンは、ルーカス・ぺレスとイオビにはマークがついているのを確認すると、DFの股間を通す得意のシュートを左のサイドネットに突き刺しました。43分にハリオットのシュートがガブリエウに当たってマルティネスの逆に飛ぶ危険なシーンがありましたが、バーを越えてくれて助かりました。前半は1-0。一方的に攻めているアーセナルとしては、クリーンシートで勝ちたい展開です。

49分、またも得意な角度に持ち込んだチェンバレンは、今度はシュートを相手にぶつけてしまいます。後半もガナーズペースでしたが、61分に左から高々と上がったクロスを、ノーマークのヘルモルガンに頭で叩かれたシーンは危険でした。おそらくコースを読んでいたのだと思われますが、右にダイブしたマルティネスががっちりキャッチ。ピンチを脱したアーセナルは、70分に決定機をつかみます。エルネニーが左サイドから蹴ったFKを完璧にヘッドで合わせたのは、3分前に登場したオリヴィエ・ジルー。GKアル・ハブシのビッグセーブの後、ゴール前で混戦となりますが、レディング守備陣の体を張った守備が追加点を許しません。

73分に右サイドからの崩してフリーになったチェンバレンのシュートもGKがセーブ。フォローしたイオビは、ゴールに蹴り込むだけだったチャンスにバランスを崩してしまい、ボールはゴールラインを割ってしまいます。アル・ハブシは、76分のイオビの強烈なミドルも指先で弾き出す大当たりでしたが、2分後のシュートは防げませんでした。左CKからの波状攻撃。DFを背負いながらグラウンダーを受けたジルーが後ろに落とすと、チェンバレンのシュートはオビタのつま先で跳ねて左のサイドネットに一直線。勝負はこれで決まりました。ハイボールとセットプレーにすがるしかなかったレディングは、最後に直接FKでマルティネスの脇を抜こうとしますが、ガナーズの第3GKは手堅く弾いてゴールはならず。プレミアリーグ2位チームが、チャンピオンシップのクラブを寄せ付けず、2-0で完勝しました。

若手に経験を積ませ、ジルー、ガブリエウの慣らし運転もできた納得の試合だったと思います。10分ほどでしたが、期待のゼラレムのプレイを久しぶりに観てテンションが上がりました。EFLカップ4回戦の初日は、5戦中4戦がホームチームの勝利。唯一敗れたブリストルは、相手がプレミアリーグのハル・シティだったから。すべて順当、ジャイアントキリングはありませんでした。本日は、不調同士の争いとなったマンチェスターダービーと、復調同士のウェストハムとチェルシーが激突するロンドンダービーがあります。チェルシーとマン・シティが順当…いやいや、両者ともアウェイです。ホームチームに意地を見せていただき、エキサイティングなゲームになることを期待しております。

【EFLカップ4回戦日程・結果】
10月25日
アーセナル 2-0 レディング
リヴァプール 2-1 トッテナム
ブリストル 1-2 ハル・シティ
リーズ・ユナイテッド 2-2(PK3-2) ノリッジ
ニューカッスル 6-0 プレストン・ノースエンド

10月26日
ウェストハム VS チェルシー
マンチェスター・ユナイテッド VS マンチェスター・シティ
サウサンプトン VS サンダーランド

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“EFLカップは波乱なし…アーセナルは「因縁の対決」レディング戦をクリーンシートで完勝!” への3件のフィードバック

  1. ヤンガナ大好き! より:

    因縁の相手にクリーンシートで勝ち安心しました。が、もう少しシュートの精度を高めて欲しいと思いました。後、1、2点は取れていたかと。
     
    今回は怪我から復帰のジェンキンソンが元気にプレイしていたのが観れて本当に良かったです。また、ジルーもポストプレイにらしさが出ていましたね。そろそろリーグ戦復帰に向け、体調高めて欲しいです!

    ヤンガナの中ではキーパー マルチネスの成長ぶりが一番嬉しかったです。バタツキ感が無くなり安定してました。サードキーパーなので位置付けが難しいですが、カップ戦での更なる成長を期待します!

  2. queen より:

    イオビが異彩を放っていましたね。逆にペレスはトラップ大きいし、パスの域あまり会わなくて心配です。
    ゼラレムをもっとみたかったですねー。個人的にはアデレードやナイルズより好きなんですが。

  3. makoto より:

    ヤンガナ大好き!さん>
    ジェンキンソンは、ユースの代表ではスーパーなのですが、ガナーズに戻ってくると余裕がなくなる選手という印象でした。ベジェリンと競るぐらいまで成長してほしいですね。ジルーは調子さえ戻ればすぐにゴールを決めてくれるでしょう。致命的な負傷者がいないのも、今季のガナーズが好調の理由だと思います。

    queenさん>
    私もゼラレムは好きです。浦和で練習をみて、タッチの柔らかさに感動しました。もっと観たいですね。

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