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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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0-1からサンドバッグ…結局スゴかったマンチェスター・シティが5発圧勝でFAカップ8強進出!

FAカップ5回戦のリプレイは、楽しみにしていた試合です。プレミアリーグ3位VSチャンピオンシップ3位の一戦は、静かにざわめくエティハドでキックオフ。2月18日の試合をスコアレスドローで終えてしまったマンチェスター・シティは、コンディショニングと必勝を兼ねて主力を揃えてきました。GKブラボ、DFサバレタ、オタメンディ、ジョン・ストーンズ、クリシー。中盤の底にフェルナンジーニョ、その前にアレイクス・ガルシアとデブライネ。サイドには好調のサネとスターリング、最前線にはプレミアリーグ11ゴールのエース・アグエロです。ベテランのダヴィド・シルヴァとヤヤ・トゥレは休ませたものの、他のポジションは主力で固めたホームチームは、開始早々からハダースフィールドのゴールに襲い掛かります。狙いはボックスの左。4分にサネが突破に成功し、クロスに打った強烈なシュートはポストに当たって中央に跳ね返り、先制できませんでした。6分にサネのパスを受けたアグエロが、左から直線的に2人を抜き去って放ったシュートはGKコールマンの正面。マン・シティの立ち上がりは上々です。

ところが7分、何と何と、最初のゴールはアウェイのハダースフィールドです。2位ニューカッスルとのシックスポインターを3日後に控えたワグナー監督は、10ゴールでトップスコアラーのカチュンガ、9ゴールのウェルズ、1月にやってきてすぐにレギュラーとなった「チェルシーユース出身の逸材」イジー・ブラウンを全員外すBプラン。攻撃には期待できないだろうと思いながら観ていると、右サイドからドリブルを始めたペインがするすると中央に抜け出し、左にいたビリングがダイレクトで外に流す秀逸なラストパス。走り込んだハリー・バンは、地を這うような素晴らしい左足の一撃でブラボの足元を抜きました。0-1とされたマンチェスター・シティは、猛攻を仕掛けてくるに違いありません。

俄然元気になったハダースフィールドの守備陣のチェックが速く、10分を過ぎても一進一退の展開です。15分のデブライネの直接FKは、ポジションがよかったコールマンが確実にセーブ。18分、アグエロのスルーパスでGKと1対1になったデブライネは、戻ってきたDFを切り返しでかわすのに時間を遣い、フィニッシュに持ち込めません。直後、アグエロのパスを振り向きざまに縦に展開したデブライネのスルーパスが秀逸。右から走ってきたスターリングがフリーになり、グラウンダーをフェルナンジーニョが右足で合わせると、ゴール前に戻ったクレイニーが体を張ってCKに逃れます。30分、強引なドリブルが目立っていたマン・シティがようやく同点に追いつきました。右からドリブルで仕掛け、フェイントをかけながらタイミングを計っていたスターリングが、DFの股間を通すラストパス。中央に走り込んだサネは、軽くタッチするだけでした。これでマンチェスター・シティは、平常心を取り戻すでしょう。

33分、サバレタがゴール前に浮かしたボールにオタメンディが飛び込むと、スタンコヴィッチが後ろから抱え込んでしまい、PK。アグエロが冷静に左に決め、あっという間に逆転です。37分、サネの敵陣でのインターセプトからアグエロがゴール前に持ち込むと、右隅へのシュートはポスト直撃。1分後、フェルナンジーニョの縦パスで振り向いたアグエロのシュートはコールマンが弾きますが、フォローしたアグエロが折り返すと、サバレタがノーマークで無人のゴールに流し込みます。嵐のような10分間。押し込まれ続けたハダースフィールドは、43分に久しぶりの反撃。ビリングのパスで右からGKの前に出たペインのシュートは、正直すぎてブラボに止められてしまいました。前半は3-1。このうえ、事件は起こらないでしょう。

マン・シティが前線からプレスをかけて直線的に攻め、ハダースフィールドが守る展開は変わらず。53分、敵陣でデブライネから奪ったクヴァナーがゴール前に持ち込むと、フィニッシュはカットされてCK。シュートコーナーをニアで合わせたロリーのヘッドはバーを越えていきます。スミス、ホッグ、ラ・パラを戦況に関係なく投入したワグナー監督のチョイスは、今日の勝利のためではないでしょう。74分、サバレタが外のスターリングにパスを通すと、7番からのアーリークロスはアグエロの足元にぴったりでした。文句なしのボレーで4-1。勝利を確信したであろうペップは、ヘスス・ナバス、デルフ、イヘアナチョに慣らし運転をさせてタイムアップに向かいます。91分、サブの選手たちがアピールに成功しました。サバレタからパスをもらったヘスス・ナバスの高速クロスを、イヘアナチョがコースを変えて5-1。マン・シティが圧勝でFAカップ8強入りを決めました。

プレミアリーグのTOP6のうち、リヴァプールを除く5チームが残った準々決勝は、順当な結果に終わるのではないでしょうか。注目の好カード、チェルシーVSマンチェスター・ユナイテッドは、両者の話し合いによりリプレイはなし(昔からのルール。遠征費が負担になる下部リーグ同士の1~2回戦ではよくあります)で延長戦を実施することになりました。ヨーロッパリーグのロシア遠征直後のゲームとなるマンチェスター・ユナイテッドと、プレミアリーグで年明け以降未勝利のミドルズブラは厳しそうです。ここは素直に、ロンドン勢+マン・シティがウェンブリーのセミファイナルに進むと予想します。FAカップ準々決勝は、3月11日~13日に開催。もちろん、全試合レポートいたします。(ラヒム・スターリング 写真著作者/joshjdss)

【FAカップ準々決勝組み合わせ】
チェルシー VS マンチェスター・ユナイテッド
ミドルズブラ VS マンチェスター・シティ
トッテナム VS ミルウォール
アーセナル VS リンカーン

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“0-1からサンドバッグ…結局スゴかったマンチェスター・シティが5発圧勝でFAカップ8強進出!” への2件のフィードバック

  1. プレミアリーグ大好き! より:

    デブライネがお疲れな感じでしたが、ヤヤとシルバを休ませての快勝は素晴らしかったです。
    モナコ戦から復調したアグエロはまさにエースの活躍ですね。
    あとこの記事の画像を見て思いましたが、スターリングは今の髪型が良いですね(笑)

  2. makoto より:

    プレミアリーグ大好き!さん>
    スターリングの髪型、賛成です。ガブリエウ・ジェズスの登場は、チームにとってもエース・アグエロにとっても刺激になり、よかったのではないかと思います。

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