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アザール炸裂!ホームのリヴァプールは、痛みなき逆転負け~カラバオカップ3回戦速報!

プレミアリーグ首位のリヴァプールと3位チェルシーが、7節での直接対決の前にカラバオカップ3回戦で激突することになりました。舞台はアンフィールド。クロップ監督のスタメンには、プレミアリーグデビューを果たしていないファビーニョの名前があり、サッリ監督はエメルソンやヴィクター・モーゼスを起用しています。さっそくピッチに立つ22人をチェックしてみましょう。レッズのGKはミニョレ、DFナサニエル・クライン、マティプ、デヤン・ロブレン、アルベルト・モレノ、MFファビーニョ、ナビ・ケイタ、ミルナー、FWシャキリ、スタリッジ、マネ。サッリ監督の11人は、GKカバジェロ、DFアスピリクエタ、クリステンセン、ケーヒル、エメルソン、MFコヴァチッチ、セスク、ロス・バークリー、FWヴィクター・モーゼス、モラタ、ウィリアンです。

開始早々から、両者とも前線が激しくプレスをかけています。4分、ナビ・ケイタのミドルはカバジェロの正面。ウィリアンが蹴った7分のFKは、ミニョレの頭上を越えていきます。9分にシャキリ、アルベルト・モレノ、ミルナーが仕掛けた左右からの波状攻撃は、フィニッシュに辿り着けず。12分のウィリアンのミドルも、ミニョレの正面にいってしまいました。セスクの速いロングフィードが1発入れば、チェルシーは決定機を創れそうです。18分、セスクがラインの裏に浮かしたボールにモラタが反応し、ミニョレと1対1。ループシュートはGKが手に当て、フォローしたボレーも枠にいきません。さらに1分後、ウィリアンの縦パスでボックス左に抜け出したモラタが、切り返しから強烈なシュートを放ちますが、ミニョレが体を張ってストップします。

中盤を支配しているのはチェルシー。セスクの前線へのフィードが素晴らしく、レッズ守備陣はモラタやヴィクター・モーゼスのケアに追われています。35分に左サイドを強引に突破したマネは、ラストパスを味方に合わせられません。37分、ファビーニョが仕掛けたカウンターから、ナビ・ケイタが打った強烈な右足ミドルは、カバジェロがビッグセーブ。1分後、右のシャキリにロングボールが届き、マネをフリーにする絶妙なアーリークロスがゴール前に出るも、10番のヘッドはカバジェロが触ってゴールラインを越えませんでした。44分にクリステンセンのミスパスを拾ったシャキリが、思い切りよく左足を振り抜きますが、ボールは大きく右にアウト。直後の敵陣でのインターセプトも、スタリッジのトラップミスで終わってしまいました。前半は0-0。最後の10分は、完全なるレッズペースでした。

どうした、スタリッジ!46分にバックパスをさらってカバジェロを抜き去ったストライカーは、無人のゴールへのシュートを右に外してしまいました。ウィリアンがアウトにかけたクロスがモラタの頭に届くと、ヘディングシュートはクロスバーの上。シャキリのサイドチェンジからマネ、アルベルト・モレノとつないだ素晴らしいアタックは、ゴールラインからの浮き球をスタリッジが打ち切れず。コヴァチッチのバックパスミスを引っかけたマネのフィニッシュは、カバジェロが足に当ててCKに逃れます。

56分、ウィリアンに代わってアザール登場。59分のレッズの先制点は、自陣ボックスでのセスクのパスミスがきっかけでした。マネのパスを受けたナビ・ケイタの強烈な一撃をカバジェロがセーブすると、落下点にいたスタリッジが美しいバイシクルをネットに突き刺しました。直後、クロップ監督はミルナーをヘンダーソン。サッリ監督は63分でコヴァチッチを諦め、エンゴロ・カンテ投入です。残り20分、レッズの守備は崩れません。今季プレミアリーグ出場ゼロのナサニエル・クラインやファビーニョが、「獲られたらすぐ獲り返す」クロップスタイルを実践できているのが、このチームの強さです。ここでマネが下がって、フィルミーノ。クリステンセンは負傷したようで、73分にダヴィド・ルイスがピッチに入っています。

ほぼノーチャンスだったチェルシーは、78分の右からのFKで同点に追いつきました。アザールのキックをニアで合わせたロス・バークリーのヘッドはミニョレがセーブ。こぼれ球を押し込んだのは、プレミアリーグ出場ゼロのエメルソンです。1-1となった84分、シャキリのパスをフィルミーノがヒールで落とすと、スタリッジのミドルはバーにヒット。この直後、アザールのドリブルが炸裂します。2人をかわして右サイドに預けてリターンをもらうと、ナビ・ケイタとアルベルト・モレノをあっさり抜き去って右足でフィニッシュ。ラスト15分まではただ耐えていたアウェイチームが、2つのチャンスを活かして逆転に成功しました。87分に入ったサラーは、シュートを打てずにタイムアップの笛が鳴ります。チェルシーが敵地でプレミアリーグ首位チームを倒し、4回戦進出を決めました。

鋭すぎる刃が、痛みを感じさせずに喉を掻き切った…そんな表現がぴったりのアザールショーでした。リヴァプールの選手たちに手ごたえはあっても、さほどショックはないのではないでしょうか。週末のスタンフォード・ブリッジにおけるテーマは明確。今日のアタックを続けて先にフィニッシュを決めること、アザールに自由を与えないことです。エースのスーパーゴールで勝ったチェルシーですが、後方でのパスミスを減らさないと、今度はやられるでしょう。プレミアリーグのシックスポインターが俄然楽しみになるエキサイティングな前哨戦でした。

アーセナルはウェルベックの2発とラカゼットのゴールで、ブレントフォードに快勝(しかし1失点…)。ウェストハムは、8-0でマグルズフィールドに圧勝しました。ラメラとデル・アリのゴールで逆転しながら、10人のワトフォードに追いつかれたトッテナムは、PK戦を4-2で制して次のラウンドへ。カラバオカップ3回戦の2日めに、ジャイアントキリングはありませんでした。10月2日のエヴァートンVSセインツの結果を見て、16強が揃います。注目の4回戦は、10月最終週のミッドウィーク開催です。

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“アザール炸裂!ホームのリヴァプールは、痛みなき逆転負け~カラバオカップ3回戦速報!” への4件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。リーグ戦でなくてよかったです。アザールはここぞで決めてくれるので頼りがいがある選手ですね。
    敵チームながら本当に素晴らしい。一方レッズは決めることろ決めないとね、、、といった感じでした。
    週末は主力選手を戻してくるのでゲームが楽しみです。

  2. プレミアリーグ大好き! より:

    久々に見たモレノは相変わらずで…苦笑
    ロバートソンの素晴らしさを再確認しました。
    ファビーニョは個では流石のものを持ってますが戦術的に馴染むのにまだまだ時間が必要そうです。
    敗けは残念ですがリーグじゃなかっただけましですね。
    アザールはやっぱり物が違いました。

  3. gsm より:

    リバプールは負けはしましたが、選手層がチェルシーに匹敵するくらい分厚くなってきたと感じました。ベニテス期からの課題をようやく解決できつつありますね!

  4. C より:

    アザールがあそこまで強引にゴールまで持っていったのは、カンテの影響もあったそうです。
    なんでもベンチに座っている時、カンテがアザールに対して、「僕はPKを蹴りたくない。お願いだからゴール決めてくれ」と笑
    W杯トロフィーを自分から持てなかった話や、終電逃して他サポの家にお邪魔する話など、最近のカンテは話題に尽きないですね笑
    ますます好きになりそうです。

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