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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

祝・初制覇!リヴァプールがプレミアリーグで勝ち続けた最大の理由。

レッズサポーターのみなさん、おめでとうございます!プレミアリーグ創設以来の初優勝は、28勝2分1敗という圧倒的な強さによって成し遂げられました。アーセナルとトッテナムが監督を解任し、マンチェスター・ユナイテッドも序盤でつまずいたカオスのシーズン。ランパード率いるチェルシーも年末にスランプに陥り、ラポルテを失ったペップも2018-19シーズンのクオリティをキープできませんでした。前半戦を終えた時点で18勝1分と準パーフェクト、2位レスターとの勝ち点差は16。その後も勝ち続けたチームは、7試合を残して優勝決定というプレミアリーグ史上最速のレコードを達成しました。

リヴァプールは、なぜ優勝できたのか。これほど強かった理由はどこにあるのか。「ライバルが次々とコケた」というシニカルな解答は、31戦28勝というとてつもない勝率に対するリスペクトを欠く見方でしょう。プレミアリーグがラクに勝てる場ではないことは、半分の14勝が1点差勝利という彼らのスタッツが証明しています。アンフィールドのレスター戦を94分のPKで制し、アストン・ヴィラにはラスト3分までリードを許し、クリスタル・パレスとのアウェイゲームも85分にフィルミーノと、無類の勝負強さで勝ち点を積み上げていったチームでした。

きわどいゲームを、すべて3ポイントで終えられた理由を挙げよといわれれば、さまざまな指摘が集まるはずです。「ワールドクラスのCBと守護神を擁する堅守」「欧州屈指の3トップの決定力」「失ったボールをすぐに奪い返す戦術のクオリティ」「20アシストの史上最強SB」…これらはすべて、間違いではないと思いますが、いずれもリヴァプールの強さを支えた要素のひとつです。最大の理由は、「2018-19シーズンのチャンピオンズリーグを勝ったから」ではないでしょうか。

欧州王者の称号を得たチームは、どの試合でも絶対に勝てるという自信に満ちており、ドローでやむなしという空気を漂わせることすらありませんでした。トーンダウンを感じたのは、イスマイラ・サールを止められずに3-0で完敗したワトフォード戦と、立て続けに2発喰らって勝利が遠のいたアトレティコ・マドリード戦の延長戦のみ。勝利に向かう強い意志と、ユルゲン・クロップと選手たちの厚い信頼関係が、苛立ちや焦りを募らせれば試合を壊しかねない接戦の終盤で、大きな力となったのではないでしょうか。

さらにもうひとつ、彼らがプレミアリーグ制覇に辿り着いた理由を挙げるとすれば、白旗を揚げたペップ・グアルディオラの言葉に耳を傾けるのがいいでしょう。「リヴァプールのファン、監督、選手たちを祝福したい。彼らはチャンピオンにふさわしい」「リヴァプールは勝ち点を取りこぼさなかった。われわれは再び安定を取り戻し、今シーズンに落とした勝ち点を取り戻さなければならない」と語った名称は、敗れ去った理由について、こう表現しています。

「タイトルを勝ち取った後、同じパッションを抱くことができなかった」

勝者のメンタル、信頼関係、情熱、飢餓感…ひたすら精神論ですが、妥当な戦術と高い技術だけでは、これだけの勝利を積み重ねることはできなかったのだと思います。最後に、勝利者たちの言葉を紹介しましょう。指揮官との信頼関係がいかに大きかったかを語るキャプテンと、メンタルの重要性を説く優勝監督が、トロフィーを獲得した後に残したコメントです。

「全員が彼の後についていった。彼の言葉を聞き、彼を信じた。とても特別なことだったと思う。この素晴らしい旅を続けられることを願っている。ハングリーさを忘れず、より多くを求め、ずっと彼についていきたい」(ジョーダン・ヘンダーソン)

「彼らは高いレベルで自信を持つことの重要性を理解しているが、他人よりも優れていると過信することもない。他者がいなければ、私たちには何もない。 このゲームをとても気に入っているのは、われわれに謙虚さを与え、最も素晴らしい方法で人生を理解させてくれるからだ。そう、フットボールはいつも、私の人生における最高の先生だった」(ユルゲン・クロップ)


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“祝・初制覇!リヴァプールがプレミアリーグで勝ち続けた最大の理由。” への2件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    つい数年前はビッグシックスのゲームは面白く、下位チームには取りこぼすレッズらしいシーンを何度もみてきました。その度に優勝するチームとの決定的な違いを感じました。ラファやロジャーズの時代にあと一歩がありましたが、やはり取りこぼしもあった事は事実でした。クロップ就任後すぐに強くなったわけではなく、年を重ねる毎に強くなっていた気がします。やはりCLでカップをとったことと、シティに1ポイント差で優勝を逃した経験は大きく糧になったと思います。長く書いてしまいましたが、30年本当に長かったです(笑)

  2. まさやん より:

    長年の悔しい気持ちがやっと報われました。
    今年の強さはやはり去年の悔しさが一番大きいのではないかと思います。
    シティがいる事で少しでも気が緩むと追い付かれるという怖さが、毎試合勝つぞ!という気迫のこもったプレイに繋がったのではないでしょうか。
    ペップのシティですら勝ち続けるのが難しいプレミアリーグですが、これからレッズの時代が続く事を期待したいです。

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