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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

攻撃のハブ、未来のキャプテン…彼がクラブの窮地を救う!ジョーダン・ヘンダーソン待望論

スティ-ブン・ジェラードが、地元紙のインタビューで「自分の後継者はヘンダーソンだろう」と語っています。「リヴァプールには新たなスティーブン・ジェラードが必要。ヘンダーソンにキャプテンの証であるアームバンドを手渡す日がくればいい」「ピッチ内外で、あれほどハードワークしている男はいない」「ボールがあろうがなかろうが、しっかり走り切る選手で、決して諦めない」と、キャリアの終わりを意識し始めた34歳の現キャプテンは、熱い言葉で10歳年下の新しい副キャプテンをリスペクトしています。

いやー、いいですね、こういう話は。相次ぐ大型補強でめまぐるしくメンバーが変わるチームが多いなか、クラブの歴史と伝統を支えてくれる軸のような存在がいると、サポーターの情熱もさらに一段高まります。スコールズ、ギグス、ヴィディッチ、リオが次々と去ったマンチェスター・ユナイテッドはウエイン・ルーニーがキャプテンとなり、アーセナルではジャック・ウィルシャーに期待が集まっています。テリーがリタイアした後のチェルシーは、イングランド代表副キャプテンのケーヒルがその責を負うのでしょうか。そしてリヴァプールでは、ジョーダン・ヘンダーソンが次なるレジェンドとなるのでしょう。

「ジョーダン・ヘンダーソン待望論」といわれても、リヴァプールサポーターの方は、「いや、彼がいい選手なのはわかっているし、今さら…」と思われるでしょう。今回、タイトルに大仰な言葉を使ったのは、2つの理由があります。ひとつは、プレミアリーグの中堅クラブ相手に連敗してしまったリヴァプールの窮地を救う存在として、ヘンダーソンに注目しているということ。そしてもうひとつは、ジェラード中心のチームからの世代交代を進めるうえで、今季が鍵になると考えており、そのキーマンも背番号14なのではないかということ。足元をみても、目線を遠くにおいても、ヘンダーソンが活きるかどうかがリヴァプール浮沈のポイントだと思っています。

先週のウエストハム戦の後半が顕著でしたが、リヴァプールの攻撃が単調になるのは、バロテッリ、ランバート、スターリング、ララナらが全体的に前に行き過ぎてペナルティエリア手前が渋滞してしまい、攻撃のハブとなってうまくスペースを使えるヘンダーソンが、ただのつなぎ役になってしまうときだと思います。バロテッリとランバートという、足元にもらいたいFWを並べるのも機能しづらく、バロテッリと一緒に効果的なプレイができるのは、やはり動きながらボールを受けられるスタリッジでしょう。彼がいないときはワントップにして、コウチーニョやマルコヴィッチ、スターリングが前線に飛び込める構えにしたほうが、ヘンダーソンが真価を発揮するはずです。ララナやマルコヴィッチは、連携のクオリティを上げるための時間が必要ですが、ヘンダーソンとの絡みから、彼らがペナルティエリアの両脇を使えるようになれば、マンチェスター・シティのような執拗な崩しを継続的に仕掛けられるのではないかと思います。

そしてもうひとつ、プレミアリーグで極端に動きが少ないゲームが散見されるようになったジェラードは、昨季のモウリーニョ・チェルシーにおけるランパードがそうだったように「休ませながら使う」ことが必要になってきているのだと思います。キャプテン不在時に、リヴァプールのセンターにいてほしいのは、エムレ・カン、ジョー・アレン、そしてヘンダーソン。中盤のバランスをみながら、相手の弱点となっているスペースに味方を動かし、前と後ろ、中と左右をつなぐ役割をヘンダーソンが果たせれば、リヴァプールの攻撃は流動性を失わないでしょう。

今季プレミアリーグの最終盤に、「トップの選手だけでなく、ララナやマルコヴィッチ、コウチーニョらが交互に前線やサイドに飛び出し、ゴールを決めている状態」「ジェラードがいないゲームで、攻守のバランスよく中盤が動いている状態」が観られれば、おそらくリヴァプールはプレミアリーグの優勝争いに残っているでしょう。そしてそのとき、チームの中心を担っているのは、さらに成長を遂げた次代のキャプテン、ジョーダン・ヘンダーソンなのではないかと、スティーブン・ジェラードともども期待しているわけであります。

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“攻撃のハブ、未来のキャプテン…彼がクラブの窮地を救う!ジョーダン・ヘンダーソン待望論” への6件のフィードバック

  1. リバサポ より:

    リバプールのキャプテンは一番ハードワークする選手がつけるのが似合いますね。そして、副キャプテンには是非アレンを押したいですね。控えめな印象ですが、中盤において一番インテリジェンスを持っているのは彼だと思っているので。新世代の若頭に期待です。

  2. makoto より:

    リバサポさん>
    ジョー・アレン、いいですよね。私も好きな選手です。ヘンダーソンがランパードのようになり、ジョー・アレンがセスクのような選手に成長すれば、リヴァプールの黄金時代が到来しそうです。

  3. 赤い巨人 より:

    そうですね、ヘンダーソンにはほんとに期待しています
    昨シーズンの頭に彼のユニを購入したとき、まさかここまで成長するとは思いも見ませんでした
    少し話がずれますが、リヴァプールのリーグ戦2連敗の元凶は代表ウィークでしょうね。。なんといっても
    スタリッジ、アレン、ジャンこの三人、特に前2人の離脱が連携面、中盤での拙さを大きく感じさせるように思いますね
    そして今週、コウチーニョまで離脱、そのヘンダーソンまで出場微妙ときています。
    せっかく厚くなった選手層ですが、ここまで離脱者が出ると結局交代カードも限られてきますし
    ロジャース監督、もといリヴァプールには厳しい秋がやって来そうです。。

  4. 切腹フットボーラー より:

    バックパスばかりで戦力外となっていたとは思えないですね。

    誰もが彼が次期キャプテンで反論ないでしょうね。
    献身性や努力をする熱い気持ちを持つ彼に期待してしまいます!

    もう一皮剥けてワールドクラスの仲間入りをしてほしい!

  5. Macki より:

    ケニー時代は正直パッせず、ダウニングの方が気に入っておりましたが、ロジャーズ時代に戦力外を受けながら見事に復活し今ではなくてはならない存在になったと思います。将来彼がキャプテンになることは異論はないです。
    成長著しく楽しみです。今シーズンのユニフォームは期待を込めてヘンドを購入しました。

  6. makoto より:

    赤い巨人さん 切腹フットボーラーさん Mackiさん>
    みなさんご指摘の通り、ヘンダーソンは急成長でしたね。私も以前はダウニングのほうがいいのでは?と思っており、「ヘンダーソンのどこがいいの?」といってリヴァプールサポーターの方に叱られていたクチです(笑)今は、心から素晴らしいと思います。

    未来は、誰にもわからないんですよね。私がこのブログを、ネガティブな内容にしないようにと心がけているのは、狭い視野で決めつけた意見など簡単に裏切られるということを、何度も体感しているからです。未来は誰にもわからないということに謙虚になると、いろいろなことを明るく楽しめるものだな、と思いました。ヘンダーソンには「裏切ってくれてありがとう」と思いますし、ロジャースさんにも「素敵な我慢をしましたね」と思います。

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