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現地の報道から考える「リヴァプールのジニ放出、チアゴ獲得は強化といえるのか?」

「チアゴ・アルカンタラを獲得できれば放出してもいい」と主張するサポーターや評論家もいるようですが、彼は絶対に残すべきだと思います。バルセロナが獲得を狙っているといわれているジョルジニオ・ワイナルドゥム。リヴァプールの中盤を仕切るオランダ代表MFは、契約期間が残り1年を切っており、コロナショックによる相場下落を受けて1000万~1500万ポンド(約13億8000万円~20億7000万円)の攻防と報じられています。

スペインの名門からの指名は、代表チームでともに戦っていたロナルド・クーマン新監督の意向と思われます。1週間前には、スペインメディアがよくやる「煽るためだけの移籍合意報道」が「スポルト」から入り、プレミアリーグ王者は決断を迫られていると伝えられました。いや、ダメでしょう。ダメです。2015年10月にアンフィールドにやってきたユルゲン・クロップ監督が最初の夏のマーケットで押さえたインサイドMFは、4シーズンでプレミアリーグ141試合14ゴール11アシストという戦績を残しており、チームになくてはならない存在です。

「スカイスポーツ」によると、2016年以降の出場時間は11046分で、ロベルト・フィルミーノに次ぐ2位。2019-20シーズンのパス成功率90.8%はファン・ダイクやファビーニョを抑えてチーム1位です。攻守の切り替えの速さとアグレッシブなチェックが真骨頂で、「クロップレッズのキーマン」といっても過言ではないでしょう。ドリブルとインターセプトのうまさでは、チアゴ・アルカンタラに軍配が上がりますが、プレミアリーグの経験が豊富なジニを売却して、初年度から同等以上のパフォーマンスを求めるのはギャンブルだと思います。

ララナが去り、チェンバレンが負傷離脱した中盤に安定を求めるならば、2020-21シーズンはオランダ人とスペイン人を共存させるのが得策ではないでしょうか。「リヴァプールエコー」のアンドリュー・バーズリー記者は、チアゴとジニのスタッツを比較して、「攻撃における数値も守備に対する貢献も、2人は似通っている」と指摘。「チアゴ移籍のためにワイナルドゥムをオフロードするのは強化になっておらず、ナンセンス」と主張しています。

クロップ監督とベテランMFは、水曜日に会談の機会を設けたと報じられていますが、プレミアリーグとチャンピオンズリーグをともに制したボスの言葉を聞いて、本人はどちらに傾いたのでしょうか。思い出すのは、2018-19シーズンのチャンピオンズリーグ準決勝セカンドレグ。バルサ相手に、3点差をひっくり返した大逆転劇のトリガーとなる2ゴールを忘れるレッズサポーターはいないでしょう。ジニ・ワイナルドゥムは、アンフィールドの大歓声のなかでスピーチをしてスパイクを脱ぐ資格があるい選手だと思います。契約延長か移籍か、成り行きに注目しましょう。


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“現地の報道から考える「リヴァプールのジニ放出、チアゴ獲得は強化といえるのか?」” への2件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。私もジニ売却でチアゴ加入は反対の立場です。
    CLバルサ戦の活躍は印象深く忘れられないゲームですが、リーグ戦での彼の貢献度はCLバルサ戦のもっと上をいくと思います。
    クロップがどのような判断を下すのか注目されますが、私は彼を引き留める方を信じたいと思います。
    ジニはゴールこそ少ないですが必要なピースなんですよね、、、。開幕直前なのにスッキリしないですね、、、。

  2. 飯田 より:

    私も、タフで大舞台に強く、パフォーマンスも安定していて人柄も明るくてプロフェッショナル、そんなジニを手放すのは断固反対です。

    アンフィールドでレジェンドとしてスパイクを脱いでもらいたいですが、ジニ本人の希望はどうなのか、もし本人がバルサを希望しているなら、と考えると複雑ではありますね。

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