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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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クラヴァン獲得決定のリヴァプール、イギリス紙が「クロップ監督が放出する6人」を指名!

「今は、私たちが昨シーズンにいい試合をしていたなどと考える者はいない。マンチェスター・ユナイテッドは誰を獲った、マンチェスター・シティは誰を獲った、リヴァプールが獲ったのは何ていう名前だっけ?そんな話ばかりだ。この時期は、誰もがビッグネームの獲得を望み、彼らによる大きな改善を期待している。そんななかで無名のプレイヤーを獲得すれば、いったい何をしているんだ?といわれるんだ。いくつかのクラブは多くの動きを見せているけど、それが本当に正しいと証明することは今はできない。私たちは、これまで獲得してきた選手たちに100%満足している」

クロップ監督、ごもっともです。とりわけプレミアリーグには資金力があるクラブが揃っており、ヨーロッパじゅうから集まってきた名将の動向も注目されているだけに、その傾向はより強いと思います。しかしですね、監督。プレミアリーグジャンキーにとっては、ビッグネームの噂が飛び交う移籍市場の喧騒もまた、ひとつのエンターテインメントなのであります。ロリス・カリウス、マティプ、グルイッチ、サディオ・マネ…いい補強です。とはいえ、悲しいかな「ゲッツェ…」とつぶやかれたほうが、勢いよく振り向いてしまうのもファンの性なのです。そういえば、ラグナル・クラヴァンの獲得が決まりましたね。ジョー・ゴメスとサコがプレミアリーグ開幕のアーセナル戦に間に合わないなか、CBもサイドもMFもできる30歳のベテラン獲得は、文句なしの補強です。

「素晴らしいクラブのメンバーになれて光栄だ。プレミアリーグでリヴァプールの一員としてプレイするのは夢だったんだ。この気持ちを言葉にするのは難しいね。プレミアリーグは世界で最も魅力的なリーグで、サッカーの本場だ」(ラグナル・クラヴァン)

最後の言葉は、小国出身の選手ならでは。ドイツ人は絶対にいわないでしょう。リヴァプールの公式サイトは、エストニア代表で100以上のキャップを積み重ねた187cmの長身CBを、「Ragnar Klavan: Eight fascinating facts(ラグナル・クラヴァンの魅惑的な事実)」などという仰々しいスライドショー(内容は大したことがないので見なくてもいいと思います)を作って歓迎しています。残すは左SBの補強のみ。リヴァプールの来季の陣容は、9割方固まりました。

…いや、大事なことが、ひとつありました。来季のチームに居場所がなくなった選手、あるいは今が売り時の選手の放出です。ロシター、ジョーダン・アイブ、ティシェイラ、シュクルテル、ジェローム・シンクレア、コロ・トゥレ。既に何人かのベテランと若手を売っているクロップ監督は、チームをどこまでソリッドに仕上げるのでしょうか。イギリスメディア「デイリー・ミラー」によると、指揮官が出すと決めている選手は、6人とのこと。4番手ストライカーのクリスティアン・ベンテケ、その次の序列となりプレミアリーグでは出番がないマリオ・バロテッリ、ミスが多かったアダム・ボグダーン、伸び悩むチアゴ・イロリ、残ってもレンタルに出されそうなラザル・マルコヴィッチ。この並びに、クラブいちばんの古株であるルーカス・レイヴァの名前が加わると違和感があります。

最初の3人はわかります。移籍収支を考えても、ベンテケとバロテッリはもはや必須です。生え抜きの20歳、ジョーダン・アイブを放出したクラブが、イロリとマルコヴィッチを諦めることに不思議はありません。しかし、プレミアリーグ223試合出場で1ゴールしか決めていない偉大なる守備的MFは、ミルナーともどもチームに必要な経験値だと思います。シュクルテルとルーカスが同時にいなくなると、寂しがるサポーターも多いでしょう。6人めを挙げるとすれば、ジョー・アレンではないでしょうか。飼っている16羽の鶏にすべて名前をつけてかわいがっている心優しきウェールズ代表MFは、売るならユーロ2016で活躍した直後の今。1400万ポンドのタグをつけても、スウォンジーやセインツが買ってくれると思います。

マンチェスター・ユナイテッドはマタの去就が話題になっており、マンチェスター・シティもレロイ・サネが獲れれば前がダブつき気味。トップクラブの売却候補がより明確になれば、今まで息をひそめていたWBA、ストーク、サンダーランドあたりが狙いを定めて買いにくるのではないかと思われます。開幕まで残り3週間となりました。クロップ監督、釈迦に説法で恐縮ですが、移籍市場はこれからが宴たけなわでございます。

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“クラヴァン獲得決定のリヴァプール、イギリス紙が「クロップ監督が放出する6人」を指名!” への4件のフィードバック

  1. おハム より:

    更新お疲れ様です。

    クラヴァン決まりましたね。
    私もルーカスは必要、放出はアレンが妥当と考えています。
    これで獲得必須は左SBのみですが、ワイナルドゥムがどうなりますかね。
    ご指摘の通り、これまでレッズの獲得はパッとしない無名選手ばかりで、主様のマン・ユナイテッドに張り合えるなんて恐れ多くて口が裂けても言えません。
    しかし、私が求める最高のエンターテイメントはジャイアントキリング。
    天上たるチームにビックネームが来れば来るほど燃えるのだと、虚勢を張るしかありません。
    まだまだ移籍市場はどうなるかわかりませんし楽しみたいと思いますが、これまでの動向をみているとクロップ監督はビックネームに拘らず、チーム作りを最優先にしている感じですね。
    苦し紛れにバロテッリを獲得する愚行だけは犯さない感じは安心です。
    本音はゲッツェはともかくイグアインなんか来たら嬉しくてたまらないのですけどね・・・、やはりビッグネームを獲得するワクワクはいいですよね・・・。
    しかし、パッとしなくてもクロップ監督のチームはワクワクできます。
    レッズが巨人をばったばったとなぎ倒すシーズンになれば最高です。

    —–
    ネグレドがミドルズブラに、、、プレミア楽しくなってきましたね

  2. what a hit より:

    いやいや、サッカーに全く関係ない鶏専門誌の表紙を飾り、鶏を抱きながらほのぼの感MAXで収れるアレンはリバプールに必要不可欠だと思いますね。
    もしアレンが移籍した場合、癒し系MFというポジションの穴を埋められるのはイニエスタくらいしか思いつかないですよ。
    昨季の終盤でみせた体格をカバーするほどのファイティングスピリットと運動量と知性は是非レッズに残留してほしいと思うのですが、かなり移籍の噂が目立ちますね。残念です。

  3. リバサポ より:

    どうやらストークっぽいですね。アレンは。今季のユーロの活躍を見ると控で燻ってる選手ではないと分かりました。だからこそ、いい取引ではないと思います(チョットストークの移籍金が少ない気がしますが…)
    マルコもそうですが、チームには残念ながらあわなさそうだけど、他のチームでは活躍できそうな選手は新しいキャリアに挑戦できるようにクラブも頑張って欲しいです。

  4. プレミアリーグ大好き! より:

    アレンのストークへの移籍、そしてワイナルドゥムの獲得がほぼ確実らしいですね

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