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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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マネ、オリギ、フィルミーノ…ミランに圧勝!パワーアップしたリヴァプールの攻撃陣

プレミアリーグ勢の動向が気になって、インターナショナルチャンピオンズカップのゲームをいくつか観たのですが、 リヴァプールの仕上がりの早さ、雰囲気のよさが目を引きます。サンタクララのリーヴァイススタジアムで行われたACミラン戦は、2-0ながら圧勝と表現するのが妥当でしょう。あくまでもテストマッチであり、2004-05シーズンのチャンピオンズリーグ決勝で戦った相手に往時の強さがないのもわかっていたものの、70分にオフサイドと判定されてしまったオリギの素晴らしい一撃を含め、4-0や5-0になっていてもおかしくないゲームでした。レッズのフォーメーションは、4-1-4-1と記すのが妥当でしょうか。トップにスタリッジ、その後ろにコウチーニョ、ワイナルドゥム、ララナ、マネが並ぶプレミアリーグ本番仕様。後ろにヘンダーソンが入り、最終ラインはアーノルド、デヤン・ロブレン、新戦力のクラヴァン、ミルナーです。

開始からわずか2分、さっそくサディオ・マネがアメリカのファンを盛り上げます。右から上げたクロスは、ファーに走り込んだコウチーニョにぴったり。アバーテとコウチーニョがもつれてこぼれたボールは、惜しくも先に触れずGKガブリエルが追いついてキャッチします。ミランの最初のチャンスは8分。スソが最終ラインと入れ替わって裏に抜けたところに絶妙な浮き球が届きますが、シュートをうまくミートできずにポストの外に転がしてしまいます。ここからは、レッズペース。右サイドに顔を出すララナとマネ、アーノルドが強力です。29分のアーノルドのグラウンダーはDFが戻ってクリア。30分には、クロップ監督のチームらしい速攻です。右からのボールに反応し、中央をドリブルで進んだワイナルドゥムが、左のスタリッジにラストパス。右足ダイレクトの1発めはDFの足に当ててしまいましたが、こぼれ球を拾って狙ったミドルはおもしろいシュートでした。スタリッジがアウトにかけた遊び心あるシュートを打つのは、調子がいい証拠です。

37分にマネが右から入れたクロスはスタリッジに合わず。左に抜けたボールを拾いにいったスタリッジが中に持ち込んでララナに通すと、右足でカーブをかけたコントロールショットは、わずかにバーを超えてしまいました。ミランの反撃は、距離があるミドルシュートしかありません。40分のレッズの攻撃は、クロップ監督がめざすサッカーを体現していたのではないでしょうか。縦パスを読んだアーノルドがインターセプトし、脇にいたララナに落とすと、ワイナルドゥム、コウチーニョとつながり10番が右のマネに見事なラストパス。GKと向き合ったマネは、足で弾かれてはいけないチャンスでした。前半は0-0。プレミアリーグ本番仕様といえば、この2人を忘れてはいけません。スチュワート、ナサニエル・クライン、アルベルト・モレノ、ランダルと一緒に後半頭から登場したのは、フィルミーノとディヴォック・オリギです。

59分のレッズの先制点は、ラインぎりぎりで隙を窺っていたオリギを見つけたアルベルト・モレノの完璧なロングフィードからでした。左からペナルティエリアに入ったオリギは、パレッタを簡単にかわして文句なしのシュートを右隅に叩き込みます。1-0となった3分後には、ミランに決定機。右サイドでフィルミーノからボールを奪ったアバーテがシンプルにクロスを上げると、ヘッドで合わせたニヤングはフリーでしたが、気負ったのか枠を外してしまいます。70分、右サイドの素晴らしいコンビネーションからマルコヴィッチのパスを受けたオリギが、フェイントを入れて左足でゴールに突き刺したシュートは、思わず「オフサイドじゃないだろう!」と叫んでしまいました。ドリブルが素晴らしいのは、オリギだけではありません。62分にピッチに入ったオジョは、相手の左サイドを混乱に陥れました。73分、縦パスに反応してパレッタとの駆けっこに勝ったオジョが、切り返しで中に持ってラストパス。ボールはパレッタに当たってコースが変わり、アバーテの裏に走っていたフィルミーノの足元に流れてきます。合わせるのが難しい左足ボレーは、きっちり左ポストの内側に飛び込みました。

オジョは87分にも右から突破して中にグラウンダーを入れますが、最後はシュートをガブリエウがファインセーブで止め、3点めとはいきません。タイムアップの笛が鳴った後、リヴァプールの選手は笑顔でした。プレミアリーグ開幕戦でアーセナルといきなりぶつかる選手たちは、この試合でいける手ごたえをつかんだのではないでしょうか。ワイナルドゥムとマネは、やはり脅威ですね。ロリス・カリウスの長期離脱は痛恨ですが、今日の攻撃陣なら、1~2点のビハインドは簡単に取り返してしまいそうです。レッズの新シーズンが俄然、楽しみになってきました。(ディヴォック・オリギ 写真著作者/PAUL ROBINSON)

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“マネ、オリギ、フィルミーノ…ミランに圧勝!パワーアップしたリヴァプールの攻撃陣” への5件のフィードバック

  1. おハム より:

    いやー、恐ろしい、層の厚さもハンパない

  2. プレミアリーグ大好き! より:

    カリウスの長期離脱は本当に残念ですが、少なくとも攻撃陣はかなり強化されたと感じています。

  3. nyonsuke より:

    更新お疲れ様です。

    試合はハイライトでしか見れなかったですが、チームとして仕上がりは上々のようですね。
    オリジ、フィルミーノのゴールは素晴らしく、中盤・前線の選手層とクオリティは申し分なさそうです。
    しかし、DFラインはカリウスの怪我は想定外、サコーの去就が不透明で、これ以上の怪我人が出た場合、一気に赤信号が点灯です。
    さらにスミス放出、フラナガンはローンでSBはどうなるのでしょうか?
    ミルナーをSBにとの報道もありますが、そのような起用が不満でレッズに来たミルナーですから、ちょっとモチベーション低下が心配です。
    若手の人選、選手起用、獲得と放出とクロップ監督のプレシーズンはまだまだ仕事が山済みのようで、老婆心とは思いつつ期待と不安が入り混じるいつもの開幕前って感じがします 笑

  4. por より:

    後はスタリッジがフルシーズン…
    Liverpoolかなり期待してます(^^)

  5. makoto より:

    おハムさん>
    厚いです。もったいないぐらい厚いです。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    マネもワイナルドゥムも、早くフィットしそうですね。

    nyonsukeさん>
    ミルナーは、気持ちよく受けたのでしょうか。今の形をよしとするなら、SBは獲らないかもしれませんね。

    porさん>
    そうですね。スタリッジ20、オリギとフィルミーノが15ぐらい決めたら、優勝争いです。

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