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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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「モイーズ監督と同勝ち点では?」の質問に、ファン・ハール監督のイライラMAX!

「君たちは私がデイビッド・モイーズと同じ勝ち点になる瞬間を待っていたのだろう」。サウサンプトンのクーマン監督との「オランダ人監督対決」にホームのオールド・トラフォードで0-1と敗れ、長らく守ってきたプレミアリーグ3位の座を奪われたファン・ハール監督が、記者相手に不快感を露わにしたと「BBC」が報じていました。21試合終了で10勝7分け4敗の勝ち点37は、昨季モイーズ政権の11勝4分け6敗と同点。昨季のモイーズ監督は、その前年にプレミアリーグで優勝したサー・アレックス・ファーガソンと比べられながらの7位で、FAカップにあっさり負けたこの時期は、想像を絶するプレッシャーの渦中にありました。今季はプレミアリーグ4位と3つポジションが上なのが救い。リヴァプールやアーセナルが新フォーメーション構築に時間がかかり、思うように勝ち点を積めなかったのは、今季初めてプレミアリーグを戦うファン・ハールさんにとっては幸運でした。

11月中旬から2ヵ月負けていなかったマンチェスター・ユナイテッドは、ここ3試合で2分け1敗、たったの2ゴールと明らかに失速。イギリス紙「デイリー・スター」は、ファン・ハール監督が自分の守備戦術にフィットしないDFを放出したがっていると報じており、顔ぶれを見ると、ジョニー・エヴァンス、クリス・スモーリング、フィル・ジョーンズ、ラファエウ。思わず「総とっかえやんけ!」とツッコミを入れてしまいそうになりましたが、チーム改革にはまだまだ時間がかかるようです。監督、フィル・ジョーンズは残しませんか?いろいろいいたいことがあるのはわかりますが、彼にはまだまだ伸びしろがあると思います。できれば、オールド・トラフォードのマダムたちにいじられキャラとして人気のジョニー・エヴァンスも、もう少し待ってあげてもらえるとうれしいのですが、いかがでしょうか。

チームの勢いは落ち、相変わらずケガ人は続出。戦術浸透はままならず思うようにクオリティが上がらないなか、移籍市場に目を向けると、こちらもいいニュースはなし。セリエAのパレルモで9ゴールを挙げている、21歳のアルゼンチン人ストライカー「アグエロ二世」パウロ・ディバラは、半年後にまた話そうとやんわりお断り。夏から噂のローマMFストロートマンは、パロッタ会長が「新聞はようやくストロートマンの話を諦めただろう。彼自身が『イタリアを気に入っており、5年契約がある』といったしね。元々彼を売るつもりはなかったが、われわれはビジネスマンでもある。誰かが選手に対して異常な数字を提示したら、話を聞かなければならない」と語っており、相当がんばらないと振り向いてもらえない状態。現在聞こえてくる状況からは、チーム変革が急激に進むような補強は望むべくもありません。

こうして並べると、内も外もファン・ハール監督のイライラにうなずくような話しかありませんが、ここからは前向きに考えてみましょう。マンチェスター・ユナイテッドに好材料があるとすれば、プレミアリーグのスケジュールでしょう。1月から2月にかけての対戦相手を見ると、QPR、レスター、ウェストハム、バーンリー、スウォンジー、サンダーランド。アウェイのウェストハム戦は要注意ですが、三つ巴のつぶし合いがありチャンピオンズリーグも挟まってくるアーセナル、チェルシー。マンチェスター・シティと比べると、楽な相手が並んでいます。昨季のモイーズ監督の年明け2ヵ月は、プレミアリーグで3勝2分け3敗、FAカップはスウォンジーに一発敗退、キャピタルワンカップ準決勝のサンダーランド戦を延長まで戦って落とし、チャンピオンズリーグで格下オリンピアコスに負けるという最悪の状態でした。

ファン・ハール監督が2月末までの戦いで4~5勝できれば、マネ、シュナイデルラン、ワニャマ、アルデルヴァイレルトを負傷で欠き、吉田麻也もしばらくいないサウサンプトンから3位の座を奪い返せるでしょう。簡単な話ではありませんが、現実的な目標でもあります。昨季のモイーズ監督は、2月頭の「フラム戦で徒労に終わった81本のクロス」を揶揄されるなどの外圧にさらされ、この時期に弱気なコメントを繰り返して自滅しました。ファン・ハール監督には、「昨季との勝ち点比較は2月が終わったところでもう一度」ということで、ここは落ち着いていただいて…。

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“「モイーズ監督と同勝ち点では?」の質問に、ファン・ハール監督のイライラMAX!” への4件のフィードバック

  1. a より:

    セインツ戦は、ケガ人が戻り始めた時期でしたし、連勝が途絶えて連勝が止まったのは、フェライニが病欠してからでしたし、ここからまた巻き戻せると思います。
    モイーズは、目の前の試合で精いっぱいな感じがありましたが、ファンハールは何年も先を見据えている感じがしているので、まあいいのでは? ファンハールはモイーズと違って、常に次の試合に期待できているので大丈夫だと思います。
    最終的に4位を逃せば話は別ですが、、、まあそれはないでしょう。
    怖いとすれば、エジルが戻ったアーセナルくらいですからね。

  2. 汗かきスター より:

    もはやユナイテッドは、笑のネタですね。移籍市場での。監督は、チームが自分の思うディティールに変えれると思い込み、チームは、先を考えず選手をファッションの様に買い捨てる。ファンハールは、バルサと同じ事をしてますね。もう直ぐユナイテッドのファンにもアレルギーが出るでしょう。過去を顧みても、こんな伝統を無視した運営は無かったでしょうね。もし、結果が出ても、昔のバルサの様に自浄効果が出るまで時間がかかるでしょう。ユナイテッドの心意気、個性、献身性は何処にいったでしょうか?ユナイテッドのファンになって20年。初めて、嫌悪感を抱いています。全てのニュースに顔を背けてしまいます。今まで、お金を使って批判は有りますが、お隣のシティの方が全て先を見越して行動していますね。ユナイテッドのOBが、子供をシティのアカデミーに預けているのが証拠ですね

  3. a より:

    >ファンハールは、バルサと同じ事をしてますね。

    よし、ポジティブに考えましょう。それならファンハールの次の監督でCL優勝しますよ!(自虐

  4. makoto より:

    aさん>
    総論賛成です。あれだけ主力がリタイアしたのに、セインツが負けませんね。不気味です。

    汗かきスターさん>
    改革を断行するなかで、何人か売りに出したのは確かですが、「買い捨てる」というところまではやっていないのではないでしょうか。一気に動いたのでかけた総額を揶揄されはしましたが、買ってきた選手に納得感はあり、フェライニ、ラファエウなど、戦力外といっていた選手のなかで残留が決まった選手は、何だかんだいって使っています。マンチェスター・シティのほうが長期的な戦略があるというのは同感ですが、マン・ユナイテッドもそんなに捨てたものでもないかなと思います。

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