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悩ましい…マンチェスター・ユナイテッドの新監督はモウリーニョではなくギグス!?

ガセネタか、スクープか。プレミアリーグ関連ゴシップを伝える現地メディアは、相変わらず賑やかです。フリーペーパー「メトロ」が、「マンチェスター・ユナイテッドの監督に就任予定のモウリーニョさんが、ズラタン・イヴラヒモヴィッチを獲得すべく本人と話している」とやれば、逆サイドから登場したのは「デイリー・ミラー」。彼らが報じているのは、「マンチェスター・ユナイテッドはライアン・ギグス新監督体制に傾いており、モウリーニョさんは就任を諦めた」というエキサイティングなニュースです。いや、ニュースではなくゴシップですね。ラシュフォードらの登場で、クラブが生え抜きの重要さに目覚めたというストーリーなのでしょう。

こんな話題ですので、写真はプレミアリーグ27節、驚愕のプレミアリーグデビューを果たしたラシュフォードのゴールセレブレーション直後を捉えた一葉にしてみました。この撮れ立てのショットのカメラマンは、本ブログでたびたび現地レポートを書いているグーナーの相方です(見た瞬間、何で撮ったの⁉とツッコミました)。彼女は4月までイギリス各地のスタジアムをまわっており、今日はFAカップ5回戦再試合、ハル・シティVSアーセナルを観るそうです。私は日本で留守番ですが。話を戻しましょう。ギグス新監督でしたね。

記事によると、マンチェスター・ユナイテッドが方向転換を考えた最大の理由は、「モウリーニョさんのポリシーとチームづくりがクラブの希望にマッチしないから」だそうです。問題は、守備的といわれる戦略・戦術云々ではなく、若手起用。モウリーニョさんは、今季プレミアリーグ開幕前に、スペイン紙「マルカ」から「この10年間で最も補強にお金を費した監督」と名指しされた方です。チェルシー、インテル、レアル・マドリードで補強に要した9億300万ユーロは、2位アンチェロッティさんの8億8000万ユーロと2トップ状態。この記事が掲載された2日前に、「ライバルクラブはタイトルを金で買っている」などとアタックをかけたために、こんなカウンターが繰り出されてしまったわけですが、ここ2年間大型補強でクラブの世代交代を進めてきたマンチェスター・ユナイテッドは、さらなる補強のみでチームを強化することをよしとしない方針とのこと。記事にいくばくかの事実があるとすると、ファン・ハール監督と比べると若手抜擢に積極的ではなかったモウリーニョさんの招聘は、短期的にはチームを強化できても、長い目で見たベースアップは難しいのではないかという懸念はあるでしょう。

GKサム・ジョンストン、DFドナルド・ラブ、ボースウィック=ジャクソン、マクネア、フォス=メンサー、MFアンドレアス・ペレイラ、ジェームズ・ワイヤー、ニック・パウエル、FWラシュフォード、リンガード、ウィル・キーン。GKこそプレミアリーグやチャンピオンズリーグの出場はないものの、ファン・ハール監督が2年間で育てた若手で1チーム作れそうな勢いです。今季のここまでの成績には納得しておらず、あまりにも長いスランプに解任やむなしと思ったこともありましたが、ファン・ハール監督が意志をもって若い選手にチャンスを与えてくれたことには大いに感謝しています。是非はともかく、チャンピオンズリーグでマタをニック・パウエルに代えたり、アーセナル戦で3人もプレミアリーグデビューさせるなどという芸当は、モウリーニョさんの選択肢のなかにはないでしょう。やりすぎ感、思いつきっぽい香りは気にはなりましたが…。

実際どうなるかはわかりませんが、2月16日にニッキー・バットがアカデミー代表に就任したのをギグス政権への布石と深読みすることもでき、スペインでのジダン監督就任、ラシュフォードの活躍など、マンチェスター・ユナイテッドのレジェンドが指揮を執る方向に追い風が吹いている感はあります。2016-17シーズンの順位だけを考えれば、モウリーニョ監督のほうが上にもっていってくれそうですが、ギグス監督にはロマンがあるんですよね。うーん、八方美人の私としては悩ましいお話です。ひとついえるのは、ギグス&バット体制で若手がどんどん出てくるチームになれば、私は今まで以上の情熱をもってクラブを応援するということ。たとえ、チャンピオンズリーグ出場権獲得が危うくなったとしても、です。客観的にみれば別な結論もあるのですが、サポーターとしては、「ファン・ハールがこねてギグスがついた餅を食べてみたい」気持ちは来季が決まるまでは消せそうにありません。

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“悩ましい…マンチェスター・ユナイテッドの新監督はモウリーニョではなくギグス!?” への2件のフィードバック

  1. より:

    ファンハールさんの続投というのは無いんですかね?

    自分はリバプールファンですので、ユナイテッドの試合観るときはだいたい相手チーム応援しますし、負けたりすると「いえーい!」ってなりますが、なんやかんや言っても順位は上にいらっしゃるわけじゃないですか。
    今期は上位と中堅のチームの力が拮抗しているから取りこぼしても、何とか今の順位を保ててる というのは全てのチームに言えるわけで、叩かれながら、これだけのプレッシャーの中でモイーズなんかより良い成績なのに退任ほぼ確定なのかなーと。

    退任確定というか、ユナイテッドファンの方はどうしても変えて欲しいのかなと。
    パッとしないのに何となく勝点はキープできてるとこなんかファーガソンさんと似てる気がしないでもないとか言ったら怒られますかね(;´∀`)

  2. グローリーグローリー より:

    ファン・ハールからのギグス体制という長期的なプランをフロントが確固たる信念のもと進めていくのなら、なかばヤケクソではありますがサポーターとして応援したいと思います。

    ただ一つだけどうしても言いたいのが、もっとプレミアリーグらしいチームを作っていって欲しいって事です。具体的にはプレミアリーグを優勝できるチームですね。強固な最終ラインを築き、縦に早い攻撃ができる。チーム全体にスピリットが満ちているようなチームが見たいです。今のチームでその条件クリアしてるのってスモーリングとデヘアだけです。2年やってこれです。バトンタッチの形としては綺麗ではないですが来季からはギグスに任せて欲しいです。今季ははからずとも負傷者大量発生で若手にプレータイムを与えることができましたし、何人かは強烈な個性を示してくれました。マルシャルというスペシャルなタレントの獲得にも成功してますし、ギグスが監督になる土壌は一応はできてるんではないですかね。

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