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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

怒り、誇り、微笑、無念…熱闘プレミアリーグ、戦い終えた指揮官の最新コメントまとめ!

7節を終えたプレミアリーグは、ペップ率いるマンチェスター・シティの初黒星で、混戦ムードが漂ってきました。最大の注目カードは、首位攻防戦となったトッテナムVSマンチェスター・シティ。リヴァプールは逆転勝利、アーセナルは劇的な決勝ゴール、マンチェスター・ユナイテッドはよもやのドロー。熱戦目白押しだった週末のプレミアリーグから、試合後の監督たちのコメントをピックアップしてみました。まずは、このおふたりから。勝者は選手たちの素晴らしいパフォーマンスに胸を張り、敗者はいさぎよく相手が上だったと認めています。

「パフォーマンスはほぼ完璧だった。マンチェスター・シティという素晴らしいチームと戦うには最高のプレイが必要だ。選手たちを誇りに思う。ピッチにいた全員が最高だった」(マウリシオ・ポチェッティーノ)
「彼らのほうがよかった。われわれはビルドアップに問題を抱えており、適切なポジションでセカンドボールを拾えなかった。最後の15~20分はよくなったが、総じて自分たちのゲームにできなかった。トッテナムのプレスのラインが高いのはわかっていた。それはわれわれのやりたいことでもあったけど、彼らのほうがうまくやっていた。トッテナムを祝いたい。われわれには休息が必要だ」(ペップ・グアルディオラ)

EFLカップとプレミアリーグ6節のスウォンジー戦、CLのセルティック戦、そしてスパーズ戦と、2週間で4試合もアウェイゲームが続く日程はタフだったというのがペップの本音でしょう。コメントにすっきり感が漂っているのは、コンディションがよくない今の自分たちにはこれが精一杯だったと認めていることに加えて、プレミアリーグ開幕6連勝という最高のスタートを切ったチームに好感触を得ているからではないでしょうか。トッテナムを称えた一方で「10月に、われわれがこれだけの成績を残すとは誰も想像しなかっただろう」と胸を張った名将は、選手たちにはよくやった、気持ちを切り替えようと語りかけているに違いありません。

先週末、いちばん怒りを露わにしていたのは、ストークに引き分けた監督ではなく、スウォンジーに1-2で逆転勝ちを収めた監督でした。試合後の会見に臨んだリヴァプールのユルゲン・クロップ監督は、ハーフタイムに選手に発破をかけたと率直に認めています。いやー、これは怖いです。スウォンジー戦の後半、別なチームに生まれ変わったかのように動きがよくなったレッズの選手たちをみて、さぞ監督は怒ったのだろうなと思ってはいたのですが、選手たちの怒号と壁を蹴る音が響くドレッシングルームに真っ赤な顔をした大男が…。これ以上想像をたくましくすると、書く手が止まりそうです。ご本人のコメントをどうぞ。

「私は49歳で、これまで何度も負けてきた。残念ながらこれからも負けるだろうが、今日に限ってはそれは認められなかった。ビルドアップがぎこちなく、動きも悪かった。とても腹が立っていた。自分の責任だが、しっかり準備できていなかった」「ハーフタイムは全員が自分自身に対して怒っていた。私は、もっとやれるはずだ、何しにへ来たのかを見せろと語った。試合を観戦しに来たような前半のプレイではなく、勝つために来たという姿を見せてほしかった」(ユルゲン・クロップ)

最後にPKをもらい、勝てて何よりです。一方、同じ1-1からゴールを奪えず、勝てなかった監督の静かな言葉も紹介しましょう。「MUTV」「BT Sports」のインタビューで、モウリーニョ監督は外しまくったシュートの山を嘆いています。ズラタンとリンガードがストークGKリー・グラントに神がかり的なセーブで止められ、ポグバがあれだけ枠を外し、デ・へアが珍しくミスを犯せばドローもやむなしではありますが、指揮官にも工夫の余地があったと思われるゲームでした。さすがにこの内容では、「プレミアリーグ名物・モウリーニョのレフェリーミスジャッジコレクション」を増やす気分にはならなかったようです。

「今シーズンのベストなマンチェスター・ユナイテッドだった。前半だけで3-0あるいは4-0、最終的には6~7点は決められていた。1-1は信じられない。(4-1で勝った)レスター戦よりもいいパフォーマンスだった。…やれることはやった。数多くのチャンスを作った。大差で勝てた。それでも最終的には勝ち点2を取りこぼした。われわれが追加点を決めていたら、彼らにボールを預け、自陣に退いていただろう。彼らはとてもラッキーで、われわれはアンラッキーだった。これがフットボールというものだ」(ジョゼ・モウリーニョ)

1-1からの明暗の後は、0-0から明暗分かれた2人にまいります。昨季プレミアリーグ王者の指揮官は、ゴールを奪われなかった最終ラインを称えつつ、カウンターが効かなくなったことに懸念を示しています。アーセナル、リヴァプール、マンチェスター・ユナイテッドと戦っての2勝2分3敗は、必ずしも悪いわけではありませんが、本拠地キングパワーにサウサンプトンを迎えたゲームは勝ちたかったでしょう。ピュエル監督体制となって間もないセインツより、カンテしか失わずに新シーズンを迎えたレスターのほうが完成度では上回っています。公式サイトに敗戦監督のようなコメントを残したラニエリ監督は、昨季の強さを取り戻せるでしょうか。

「勝利に値したのはサウサンプトンだと思う。彼らはゲームを支配し、より多くのチャンスを創っていた。ポイントを奪えたのはラッキーだった。シュマイケルがいいプレイを見せてくれた。どのチームもわれわれのカウンターを警戒しており、解決策を見出さないといけない」(クラウディオ・ラニエリ)

大トリは、やはりこの方でしょう。アーセナル監督就任20周年を迎えたアーセン・ヴェンゲル監督です。21年めの最初の試合となったバーンリー戦は、ラストプレーでコシールニーの手に当たったボールがゴールに転がり、あろうことか勝ち点3まで転がり込んできた幸運なゲーム。レフェリーのご祝儀か見逃しかはさておき、ガナーズはプレミアリーグ5連勝でペップとの差を2に詰めました。自分たちに有利なシーンがよく見えなくなる持病がある指揮官も、さすがに今回はさりげなくお認めになられています。

「われわれは幸運だったね。選手は疲れ切っており、ミスも多かった。バーンリーはよく守り、CKでチャンスを創っていた。優勝するには、ホームで勝ち点を重ねるだけでなく、アウェイでも勝たないといけない。勝利が必要だったチームにとって、大事な週末だった」(アーセン・ヴェンゲル)

…こうして並べると、やはりみなさんそれぞれの味があっていいですね。プレミアリーグは、インターナショナルマッチウィークでしばらくお休み。第8節は10月15日~17日に開催されます。チェルシーVSレスター、リヴァプールVSマンチェスター・ユナイテッドですか。恐怖…いや、楽しみです!!

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“怒り、誇り、微笑、無念…熱闘プレミアリーグ、戦い終えた指揮官の最新コメントまとめ!” への3件のフィードバック

  1. しーばす より:

    私のようなサッカー弱者には戦術の話などはさっぱりで監督というチームの核を楽しむことは普通ないのですがプレミアの監督さんたちは高い知名度と強烈な個性を持っている人が多いのでコメントや関係性等の表面を無邪気に楽しむことができるのが嬉しいですね。

  2. レッズサポ より:

    ユナイテッドは内容悪くないだけに、ダービーは結構心配ですが、こちらも毎回負けてばっかりは嫌なので是非完勝して欲しいところ。いまの勢いで上手くのみ込めれば楽なんですが。

  3. makoto より:

    しーばすさん>
    おもしろいですよね。勝っても負けてもコメントを確認しにいってしまいます。

    レッズサポさん>
    運動量が落ちなければリヴァプールが勝つのではないかと思います。いちばん有効な戦術は「ベタ引き・カウンター&放り込み」のような…。

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