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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ヴェンゲル監督の後継者にユーヴェ連覇のアレグリが浮上!?…あの新聞ですが。

2016年もあとわずか。移籍市場オープン直前となり、プレミアリーグネタをあの手この手で飛ばすイギリスメディアの舌も、より滑らかになってまいりました。「デイリー・エクスプレス」には、パイェの移籍先の最有力候補はアーセナルという怪しいニュース。彼らは、マンチェスター・ユナイテッドがリンデロフを獲ったらロホはバレンシアに移籍するといっておりますが、「BBC」はフィル・ジョーンズとロホの好調ぶりをみたモウリーニョ監督がリンデロフ獲得をキャンセルと報道しています。さあ、ガセネタはどちらでしょうか。

複数のメディアに掲載された「サンダーランドのモイーズ監督が本田圭佑獲得を熱望」は、果たして実現するのでしょうか。トッテナム、リヴァプール、ウェストハムなど、年に1回はプレミアリーグ入りといわれる日本代表MFの去就ネタは、「夏のラカゼット」同様の恒例行事となっています。中国関連では、ルーニーやアレクシス・サンチェスの爆買い予報に続き、中国スーパーリーグが2016年の最優秀主審賞を受賞したマーク・クラッテンバーグ引き抜きを画策していると伝えられています。「デイリー・ミラー」もなかなかやってくれます。これから1ヵ月は、こんな調子で、さまざまな名前が各紙の見出しを賑わすことになるのでしょう。

さて、「簡単にはだまされませんよ」風な書き出しで始まった本記事ですが、今から紹介するネタが、いちばんのジョーカーかもしれません。ピンクの紙で有名なイタリアの「ガゼッタ・デロ・スポルト」が、ユヴァントスの指揮官マッシミリアーノ・アッレグリがヴェンゲル監督の後継者の座を狙っていると報じています。「ドイツのレスター」ライプツィヒを率いるハーゼンヒュットル、ボーンマスのエディ・ハウ、アトレティコ・マドリードのディエゴ・シメオネといった次期監督候補のなかで、記事は「アーセナルはアレグリを好むだろう」と結んでいるのですが、引っかかるのは文中にさりげなくおさまっている一節です。「”サン”によると…」。

そうなんです。ニュースソースは、あの「ザ・サン」。元の記事を辿ると、タイトルのテンションがムダに高いです。「Juventus boss Max Allegri wants to replace Arsene Wenger at Arsenal and create ten-year dynasty at Emirates(ユヴェントスのボスであるマックス・アレグリは、アーセン・ヴェンゲルに代わってエミレーツで10年の王政を築きたがっている)」。緑色の文字で「MAX POWER」と煽っているのを見ただけで、スルーするプレミアリーグファンもいるのではないでしょうか。彼らが挙げている根拠を並べてみましょう。

「アレグリは、ユヴェントスで連覇を達成したにもかかわらず、母国では称賛されないと考えている」
「イタリアマスコミとの間にある緊張感。シーズン終了後にはビアンコネロ(記事中ではBianconeri)のポストを離れるのは確実」
「代理人がアーセナルと接触した」
「アーセナルもアフター・ヴェンゲルの準備を進めており、候補者リストに載っている監督たちに関心があるかどうかを打診している」

代理人がコンタクトを取ったというのが、唯一の迫力ある材料です。おもしろい話ではあるものの、実現性については何ともいえません。しかしみなさん、何かと物議を醸す「ザ・サン」ですが、彼らは今年の3月に「イブラヒモヴィッチがマンチェスター・ユナイテッド移籍に近づいている」という素晴らしいロングシュートを決めていることを忘れてはいけません。アレグリさんはまだ49歳ですので、エミレーツのリスペクトを一身に集めることに成功すれば、15~20年の長期政権になる可能性も充分にあります。

4-3-3と5-4-1を使い分ける戦術家のチームでは、ユーヴェ初年度にピルロが務めていた最も重要なアンカーのポジションに、グラニト・ジャカ。アレクシス・サンチェスはテベスやモラタが果たしていた仕事を期待され、エジルは右。最終ラインにはイタリアからコシールニーの後継者を連れてくることになるのでしょうか。想像すると、おもしろいチームになりそうな期待感が高まります。グーナーのみなさん、アレグリさんはいかがですか?3勝3分4敗と最悪のスタートを切ったユヴェントスを、クラブレコードの15連勝を含む24勝1分というとんでもない巻き返しで優勝させてしまう波のある監督でもあり、ヴェンゲルさんの安定感を求める向きには懸念もありそうですが…。続報を待て、ですね。できれば「ザ・サン」以外の。(マッシミリアーノ・アレグリ 写真著作者/goatling)

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“ヴェンゲル監督の後継者にユーヴェ連覇のアレグリが浮上!?…あの新聞ですが。” への5件のフィードバック

  1. tomo より:

    更新ご苦労様です。

    ベンゲルの後釜にアッレグリですか・・・面白い記事ですが現実味はないでしょう。恐らく
    コンテがチェルシーで成功を掴みそうなことから作成された作文ではないかなと思います。
    ただし・・・私は今季がベンゲルのラストシーズンになると考えています。アーセナルから
    最大級の賛辞と慰留を受けながら最終的にはパリに向かうと予想しています。

    ベンゲルの後継者は誰でしょうか?現時点で報道されている中ではエディ・ハウでしょうが
    さすがにベンゲルの後継者としては経験不足ではないかなと思ったりします。
    私が注目しているのはローラン・ブランですかね。選手としてプレミアの経験もありますし
    ビッククラブを指揮した経験もあるフランス人です。年齢的にも長期政権を見越せますから
    ベンゲルの後継者としては悪くない選択肢ではないでしょうか?

    もちろんベンゲルが望めばアーセナルはあと数年はベンゲルに全てを託すでしょう。しかし
    いつかは決断しなければいけないことです。どうせならプレミアを制して勇退して欲しいと
    心から願っているのですが・・・

  2. おはむ より:

    アレグリのサッカーをアーセナルの選手で…非常に見てみたいですね

  3. ヤンガナ大好き! より:

    記事、読みました!アレグリさんがもし、後任になれば選手の特性を活かしながら、様々な戦術を持ち込んでくれるので、適任かもしれませんね。もし、ボスが本当に今期で契約延長しなければの話ですが。アレグリならサンチェスは残留、エジルは微妙かも知れませんが。

    自分はずっとドイツ代表監督、レーブさん押しですが、次のワールドカップまで契約延長してしまったので、すぐには無いと思います。ボスは春まで結論を出さないとのことなので、まずは今期のガナーズの試合を見守って行きたいと思います!

  4. より:

    tomoさん>
    なるほど。パリというお話は、何か情報あります?

    おはむさん>
    おもしろそうですよね。

    ヤンガナ大好き!さん>
    今季の着地とボスの意向次第ですね。アレグリさん就任となれば、エジルはスペイン復帰などという話になるかもしれません。

    —–
    クロップのゲーゲンプレスサッカーを子供扱いにしたアレグリはコンテよりヤバイよ。

    ドルトムントなんかホームで75分にやっと枠内シュート打てたくらい何もさせなくクロップもアレグリにはインタビューでお手上げしてた。
    ペップもアレグリにはギリギリ勝利するけどミラン時代から毎回大苦戦してる。

    リッピとカペッロと岡田監督がミラノで食事した時にこれから世界1の監督なると岡田監督に紹介されたのが無名時代のアレグリらしいです。
    基本的にアンチェロティやコンテみたいに現在いる選手の特徴(一番のスター選手)を生かしたサッカーに柔軟に対応できる。
    スーパーカップでミランに負けたから試合後にアレグリとユーベGMが大声で喧嘩してたから移籍の話題になった可能性ありますね。

  5. makoto より:

    鬼さん>
    アレグリさんには、ミランで試行錯誤していた時期の印象もあり、強い時はものすごいチームになる一方で悩みの時期には沈む度合いも大きいという認識でした。プレミアリーグに来ていただいて、誰が優勝するのかを見てみたいですね。

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