イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

プレミアリーグ4連敗スタートのペジェグリーニ監督は、難敵続きの5試合を乗り切れるか⁉

インターナショナルマッチウィークに入り、イギリスのメディアがこぞって話題にしているのは、マヌエル・ペジェグリーニ監督の解任問題です。プレミアリーグ2018-19シーズンの開幕戦でリヴァプールに4-0で敗れたときは、欧州ファイナリストとの完成度の差は致し方なしと落ち着いていられたのですが、その後もボーンマスとのホームゲームを落とし、アーセナルに3-1で完敗。初勝利が期待されたウルヴス戦は、0-0の終了間際にアダマ・トラオレに決勝ゴールをゲットされてまさかの4連敗となりました。ほぼ1年前、プレミアリーグ4連敗ストートとなったクリスタル・パレスが、フランク・デブール監督を解任したのは9月11日でした。現地メディアの記者たちが、指揮官がクラブを去ることになれば1500万ポンド(約21億4000万円)が必要などと支払うお金の計算をしているのは、オランダ人監督と同じ結末を想像しているからではありません。この段階での決断はないと見ている彼らは、もっと悲惨な未来を懸念しているのです。

プレミアリーグ5節は、グディソン・パークでエヴァートンと対戦。その後のホーム2連戦は、よりによってチェルシーとマンチェスター・ユナイテッド。8節のブライトン戦はアウェイで、ロンドンスタジアムに戻るとトッテナムとのダービーが待っています。クラブの株式の過半数を持つデヴィッド・サリヴァンさんがいかに太っ腹だったとしても、プレミアリーグ9連敗となるまで指揮官を信頼し続けることはできないでしょう。クラブOBのトニー・コティー氏は、「次の3試合が心配。皮肉な話だけど、クラブがペジェグリーニを解任すれば、アラダイスやモイーズが必要と主張するんだろうね」とコメント。マン・シティでプレミアリーグを制した指揮官よりも、前任のモイーズさんがベターだったと語っています。

ウルヴス戦のメンバーを見てみると、昨季からの主力はクレスウェル、スノドグラス、マイケル・アントニオ、アルナウトヴィッチの4人のみ。新戦力のバルブエナ、フレデリックス、ディオプを並べた最終ラインは手探りで、期待されたジャック・ウィルシャーが決定的なパスをフィードするシーンは見られません。ワールドカップの日本戦で、香川真司のシュートに手を出して1発レッドを喰らったカルロス・サンチェスを重用するよりも、献身的なマーク・ノーブルを加えたほうが落ち着くのではないでしょうか。攻撃的なサッカーを期待された新生ハマーズをひとことで表現すれば、「アルナウトヴィッチとフェリペ・アンデルソンの2人で攻めて、後方の9人が混乱する」チームとなってしまいます。

大量補強を敢行したチームがうまくいかなかった際に、「一旦、元のメンバーをベースに据えてみる」といった処方箋がありますが、中盤の真ん中にノーブルとオビヤングを並べてウィルシャーをベンチに置くなどの荒療治が必要なのかもしれません。クヤテが去り、ランシーニが負傷離脱中のチームに2017-18モデルに切り戻すまでの選択肢はありませんが、「守備重視&サイドアタックの徹底」という明確なメッセージがあれば、これまでよりは冷静にプレイできるはずです。ペジェグリーニ式の浸透は先送りにして、直近5試合は守備を固めてドロー狙いに徹した方が勝ち点を積めるのではないでしょうか。クロス68本はプレミアリーグ20クラブ中14位、ロングボール22本は15位。これらの数字が上がれば、4戦2発の貧攻に解決の目処が立ち、バイタルエリアをしっかりカバーできれば、ファビアンスキがリーグTOPの21セーブを記録しなくても済むチームにはなれるでしょう。

GKファビアンスキ、DFサバレタ、バルブエナ、オグボンナ、クレスウェル。セントラルMFにノーブルとオビヤング、2列めにフェリペ・アンデルソン、アルナウトヴィッチ、スノドグラスを並べて、最前線にチチャリートではいかがでしょうか。強豪クラブと戦うときは、カウンター狙いでアルナウトヴィッチを前線に据えて、トップ下ウィルシャー、サイドにマイケル・アントニオという形もあると思います。ペジェグリーニ監督は、この難局を乗り切れるでしょうか。マンチェスター・シティで167試合100勝という数字を残し、2013-14シーズンにはプレミアリーグとキャピタルワンカップの2冠を達成した名将が、10試合ももたずに去るという結末は見たくないのですが…。

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


“プレミアリーグ4連敗スタートのペジェグリーニ監督は、難敵続きの5試合を乗り切れるか⁉” への3件のフィードバック

  1. イレブン より:

    とても意外な結果であり、昨シーズンを引きずって妥当な結果とも言えますか。
    選手個人のクオリティは高いはずなので、全ての試合は観てませんが、戦略の浸透と落ち着きが必要なのではないでしょうか。
    期待していたウィルシャーは全く活きていませんし、ノーブルが外れるとは思ってもみませんでした。
    また、相変わらずサポーターの後押しも足りないような気がします。
    総ての要因はスタジアム移転にあったと、このままでは言われかねません。サポーターの意向はその時はどうだったんでしょうね。

  2. エミリー より:

    我がアーセナルも課題は多いですが、ウェストハムも相当大変そうですね。
    私はカウンター狙いのアウナウト据え、ウィルシャー、M.アントニオ組み立て案が現実的かなと思いますね。
    ウィルシャー、使ってもらえなくなる前に、何とかしろよ!!

  3. テムズアイアンワーカー より:

    ポゼッションにこだわり過ぎていますね。カウンターに優れているキャラクターがいるので、もっと色々な攻撃が出来ると思います。
    あとはチチャを上手く使いたいです。オビアングはスタートから見たい。

エミリー へ返信するコメントをキャンセル