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イングランド代表GKジョー・ハートに最後通牒!?「1月ポジション完全剥奪」のピンチ接近中!

ペジェグリーニ監督が動く、とマスコミ報道にエンジンがかかり始めています。マンチェスター・シティの守護神、イングランド代表のジョー・ハート失脚の話題です。今季のプレミアリーグでいえば、チェルシー戦終了直前にバックパスの受け渡しミスからF.トーレスに決勝点を奪われるなど、大きなゲームで度重なる失敗を犯し、直近はルーマニア人GKパンティリモンにポジションを奪われつつありました。報道は「ペジェグリーニ監督はハートを見限った」というトーンで展開されており、「インテルがFWエディン・ジェコ獲得に動いており、マンチェスター・シティは見返りにGKハンダノヴィッチを要求」「チャンピオンシップ(=イングランド2部リーグ相当)のQPRからブラジル代表GKジュリオ・セーザルを獲得」といった話が伝えられています。

こうなると、もしペジェグリーニ監督とマンチェスター・シティが新しいGKを獲得したら、ハートはレギュラーポジションを求めて移籍するのか?という疑問が湧いてきますが、これがまた茨の道です。プレミアリーグはGKの宝庫。以下にプレミアリーグ上位チームのGKと、下位でも実力派がゴールを守っているチームを並べてみましたが、これがまた錚々たる顔ぶれ。おなじみのベテランGKヤースケライネン、ハワード。最近頭角を表してきたグザン、クルル、ベコヴィッチ。そして代表クラスのロリス、デ・ヘア、ステケレンブルク、ミニョレ、シュチェスニーに世界一といわれて久しいペトル・チェフ。もう4~5人加えれば「世界のGK博覧会」が開けそうな勢いです。

マンチェスター・ユナイテッド ダヴィド・デ・ヘア(スペイン)
アーセナル          ヴォイチェフ・シュチェスニー(ポーランド)
チェルシー          ペトル・チェフ(チェコ)
リヴァプール         シモン・ミニョレ(ベルギー)
トッテナム・ホットスパー   ウーゴ・ロリス(フランス)
サウサンプトン        アルトゥル・ボルツ(ポーランド)
エヴァートン         ティム・ハワード(アメリカ)
ニューカッスル        ティム・クルル(オランダ)
WBA               ボアズ・マイヒル(ウェールズ)
アストン・ヴィラ       ブラッド・グザン(アメリカ)
フラム            マールテン・ステケレンブルク(オランダ)
ストーク           アスミル・ベゴヴィッチ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)
ウエストハム         ユシ・ヤースケライネン(フィンランド)
ノーウィッチ         ジョン・ラディ(イングランド)
サンダーランド        キーラン・ウエストウッド(アイルランド)
スウォンジー         ミシェル・フォルム(オランダ)

このなかで、「いいGKがいれば1月に獲得してもよい」と考えそうなチームは、プレイが不安定なボルツを抱え、ガストン・ラミレス放出が実現すれば同時に補強を仕掛けてきそうなサウサンプトンぐらいでしょう。これ以外の下位チーム、ハル・シティやクリスタル・パレスなどは、お金をかけるならGKより他のポジションを優先しそうです。

しかし、あらためてプレミアリーグのGKリストを見ると、イングランド人GKの層の薄さにがっかりしますね。ペレの完璧なヘディングを止めて世界一といわれたゴードン・バンクスに始まり、ピーター・シルトン、レイ・クレメンスと世界有数の選手を輩出した「GK王国」も、デヴィッド・シーマン以降はこれといった選手が出てきていません。他国に比べると、上位から下位までまんべんなく潤っている「金持ちリーグ」であるプレミアリーグ。ギャラが高い魅力的な場には当然タレントが集まってくるわけで、90年代後半から外国人選手が大挙して流入し、1999年12月26日にはチェルシーが「スタメンにイングランド人がひとりもいない」初めてのチームになりました。イングランド人の若手選手が経験を積む場を失っていくなかで、定員1名で選手交代もターンオーバーもほとんどないGKというポジションがいちばん煽りを食ったのでしょう。寂しい話ですが、これもまたプロスポーツの厳しさであり、経済的にヨーロッパの国境が取り払われようとしてきた流れのなかでの現象ですので、仕方ないとしかいいようがありません。

話がそれましたが、そうはいってもハートはイングランド代表の正GKです。来年のワールドカップ直前に試合に出られないとなると、セルチックのフォスターやノーウィッチのラディにレギュラーポジションを奪われてしまうのは間違いありません(そのほうがいい、とうそぶく口の悪いイングランドサポーターもいそうですが)。マンチェスター・シティは発射ボタンを押すのか、そのときジョー・ハートは動くのか、1月まで緊張感が高い日々が続きます。

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“イングランド代表GKジョー・ハートに最後通牒!?「1月ポジション完全剥奪」のピンチ接近中!” への6件のフィードバック

  1. プレミア大好き! より:

    今でもイングランド人のGK自体は良い選手が多いと思います
    ただどういうわけか国際舞台での安定感には欠けますね

  2. makoto より:

    イングランドは育成やリーグの方針からどうにかしていかないと厳しいですよね(^^;

    でもいろんな国の代表選手が集まるからこそプレミアはおもしろいっていうのもあるんでそこが難しい所です(^^;

    —–
    プレミア大好き!さん チェルシーさん>
    「なかなかいいイングランド人GK」はいるのですが、カシージャスやブッフォンクラスがでてこなくなりましたね。以前は「5本の指に入る」といわれれば一人は間違いなくイングランドのGKだったのですが。外国人選手が数多く入ってくるからこそのおもしろさは私も感じているので、抜本的にどうこう、という話ではないのですが、4人に1人しか自国選手がいない、というのはさすがに厳しいですね…。

    「若年層の指導者が勝利至上主義に陥り、フィジカルに強い子を求める」「コーチと選手の接触時間がスペインやフランスよりはるかに少ない」という課題が指摘されている育成の仕組みを改善・強化するのは必須だと思われます。

  3. ブロGOOD より:

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    長文、失礼致しました。

  4. ブルブル より:

    WBAのベン・フォスターはどうでしょう?
    しばらくイングランド代表は辞退していましたが、最近になって代表復帰…と思ったら怪我で離脱してしまい未だに治療中ですが。
    以前はミスがかなり多かったですが、それにもめげない強心臓を持ち主で、怪我する前のパフォーマンスはハートに引けを取らなかったので個人的に期待しているのですが、どうでしょうか?

  5. makoto より:

    ブルブルさん>
    昨季のプレミアリーグだったと思いますが、ベン・フォスターはリヴァプール戦で神がかり的な活躍をしましたよね。ジェラードのPKストップ等々。サー・アレックス絶賛の逸材でいいGKだと思いますが、花が咲かないまま30歳になってしまった印象があります。

    「GKは30歳過ぎてもトップフォームでプレイできる」ポジションですが、30歳過ぎてからはじめてブレイクしたGKはいないですよね。短期的な選択肢としては、ケガさえ癒えれば「あり」ですが、2014年夏以降を見据えるなら、やはり次の世代からいいGKを選びたいところか、と。

  6. Felt so hopeless looking for answers to my questions…until now.

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