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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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ライバルの背中が見えた!マンチェスター・シティが11年連続増収となる売上750億円を達成!

サー・アレックス・ファーガソンの勇退以降、プレミアリーグの頂点から遠ざかったマンチェスター・ユナイテッドは、7位、4位、5位、6位、2位、6位。2010年代に入ってからビッグクラブの仲間入りをしたマンチェスター・シティは、直近6年を1位、2位、4位、3位、1位、1位と隣町のライバルを完全に引き離しています。混乱の最中にあるマンチェスター・ユナイテッドの命綱は、オールド・トラフォードのキャパシティとブランド力に支えられた収益だったのですが、プレミアリーグを連覇したクラブは、こちらでもついにTOPの背中を捉えたようです。

2018-19シーズンに6億2710万ポンド(約881億円)を売り上げたマン・ユナイテッドが、CL出場権を失った今季の着地予測を5億6000万〜5億8000万ポンド(約787億円〜815億円)としているのに対して、先頃発表されたマン・シティのアニュアルレポートによると、2018-19シーズンの売上は5億3520万ポンド(約750億円)となっています。11年連続の収入増で、前年の5億50万ポンド(約701億円)からは6.9%UP。チケットやユニフォーム売上などマッチデイ収入は5670万ポンドから5500万ポンドに減り、コマーシャル収入も2億3230万ポンドから2億2700万ポンドに落ちているものの、テレビ放映権料が2億1150万ポンドから20%UPの2億5320万ポンドに伸長しています。経営陣は、国内トレブルを達成したペップに足を向けて寝られないでしょう。

ちなみに、マンチェスター・ユナイテッドの数字はライバルとは好対照です。2019-20シーズンの予測を見ると、スポンサーシップによる収益が増加している一方で、放映権料だけで990万ポンド(約14億円)もダウン。プレミアリーグで6位に沈み、ヨーロッパリーグにまわったのが最大の理由で、「戦績はわれわれのコマーシャル収入に影響を与えない」というウッドワードCEOの言葉が虚しく響きます。ペップがクラブに初のビッグイヤーをもたらすことができれば、マン・シティは収益面でもライバルを抜き去るかもしれません。

最終的な利益が1010万ポンド(約14億円)であることを発表したカルドゥーン・アル・ムバラクチェアマンは、「これらは単年の成果ではなく、10年間のハードワークを表している」と自画自賛。「組織は、複数年サイクルのプランによって熟成できるレベルにある」と、トロフィーの数に左右されない基盤の存在を強調しています。「これらの栄光は、アクシデントではない」と語るのはフェラン・ソリアーノCEO。「緻密に計画されたプロダクト、継続的なハードワーク、謙虚かつハングリーな姿勢を保ち続けるのが重要」「われわれが成功したかどうかは、シーズンエンドの4月~5月に美しいサッカーをしているか、タイトルを争えたかで測られる」と、ライバルのCEOとは真逆のスタンスを明らかにしています。

マンチェスター・シティの経営が改善した象徴的な数字が、58%という良好な人件費比率です。リヴァプール、トッテナムとともにプレミアリーグのTOP3を形成するこの水準は、サラリーから導き出した選手たちの価値を実際のパフォーマンスが大きく上回っていることを示しています。「ファンの99%がクラブをポジティブだと感じており、同じく99%がうまく運営されていると評価している。長期ビジョンがあると考えているファンは98%」。王者の鼻息の荒さに触れ、フットボールクラブは勝ってナンボだとあらためて感じる次第であります。

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“ライバルの背中が見えた!マンチェスター・シティが11年連続増収となる売上750億円を達成!” への1件のコメント

  1. ペップの街 より:

    更新ありがとうございます。
    勿論「勝ってなんぼ」の世界なんですが、「美しいサッカー」に拘り続けてくれるのも嬉しいですね。

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