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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

希望はオランダ選手獲得とファン・ハール采配…どこまで変われる?マンチェスター・ユナイテッド!

プレミアリーグ4位以内奪還は、ファン・ハール新監督のコンセプチュアルなフォーメーション構築と若手育成、伸び悩みといわれている数人の選手の再生に期待したほうがよさそうです。ディ・マリアに「チャンピオンズリーグに出られないクラブ」と拒否され、ビダルはユヴェントス残留の意志を固めた模様。バカンス中のヴェルマーレンの進展も聞こえてこず、マンチェスター・ユナイテッドの補強が頓挫しています。

現在、イギリス紙が報じているのは、「アヤックスのダレイ・ブリント獲得で、バルセロナと競合」「移籍したがっているカバーニに関心」「フェイエノールトのデ・フライを1000万ポンド(約17億2000万円)でオファー」といったところ。さらにはエヴァートンのセンターMFマッカーシーに2500万ポンド(約43億3000万円)、コロンビア代表MFクアドラードにもオファー準備中といわれています。ブリント、デフライは、ぜひ獲っていただきたいと思いますが、カバーニのプレミアリーグ参入は、ファン・ペルシという絶対的なトップがいるなか、イヴラヒモヴィッチとの兼ね合いでサイドにまわされたことに不満を感じているウルグアイ代表FWが同じストレスに苛まれるのは明白です。欲しいのは、トップではなく、センターMFと左SBのバックアッパー、そしてCB。負傷で10月までピッチに立てないローマのストロートマン狙いは来年の冬に持ち越すとすれば、今見えている景色のなかでは、この夏の選択肢は広いとはいえません。

マンチェスター・ユナイテッドは、同じプレミアリーグのマンチェスター・シティやリヴァプール同様、アメリカで行われるインターナショナルチャンピオンズリーグ2014への参加が決まっており、27日にローマ、30日には長友佑都のインテル、8月3日にはレアル・マドリードと対戦することになっています。ファン・ハール監督は、下記のメンバーのなかから、放出候補と若手を中心にスタメンを組み、今後のチーム編成の方向性を固めるつもりでしょう。

日本のスポーツ紙は「香川真司に正念場」というネガティブなトーンで報道していますが、新監督が戦力を見極めるのは当たり前で、アピールの機会があることをむしろポジティブに捉えるべきでしょう。昨季の監督は、アジアツアーで香川真司を起用しながら、その必要性と役割について早期にきちんと吟味しなかったため、日本代表の10番は「何となく使われない」という季節を過ごすことになりました。ファン・ハール監督は、バイエルン・ミュンヘンやオランダ代表での采配を見る限り、香川真司を含めた当落線上の選手について、要・不要のジャッジを明確にするはずです。

■マンチェスター・ユナイテッド アメリカツアー参加メンバー
GK/デ・ヘア、リンデゴーア、ベン・アモス、ジョンストン
DF/ラファエウ、エヴァンス、スモーリング、フィル・ジョーンズ、
 ルーク・ショー、ブラケット、キーン、ジェームス
MF/アンデル・エレーラクレヴァリー、フレッチャー、
 アシュリー・ヤング、ザハ、香川真司、マタ、バレンシア、
 ナニ、リンガード
FW/ウェルベック、ルーニー、キーン、チチャリート(22日合流)
不参加・未定/ファン・ペルシ、キャリック、ヤヌザイ、フェライニ
(青字は新加入 赤字は放出・退団の報道がある選手)

ワールドカップのオランダ代表でみせた若手の思い切った登用は、ファン・ハール監督の得意とするところ。私が期待しているのは、ウィルフリード・ザハです。守備まで考えればバレンシアのほうが上ですが、サイドでの縦への切れ味ではエクアドル代表の主力選手を上回る可能性を秘めています。そしてもうひとつ、新監督にお願いしたいのは、2012-13シーズンはいい働きをしていたジョニー・エヴァンスの再生と、フィル・ジョーンズの成長促進。ポテンシャルはあるのに、不安定さが拭いきれない彼らがひと皮むければ、このチームの課題を「中盤の守備と連携」に明確にフォーカスできるでしょう。

マンチェスター・ユナイテッドが狙うべきは、「チャンピオンズリーグ出場権を持たないクラブに所属しており、プレミアリーグの名門クラブへの移籍をキャリアアップと捉えてくれそうな選手」「チャンピオンズリーグよりも、自らの出場機会が増えることを優先と考える選手」ではないでしょうか。後ろはデ・フライ、ブリント、ヴェルマーレンから2名獲れれば万々歳、中盤は、ジェームズ・マッカーシーに40億以上かけるなら、3300万ユーロ(約46億2000万円)あれば契約解除できるルイス・グスタフォや、以前から噂のあったソングなどはどうでしょう。既に大物を獲り損ねているので、大型補強といいながら、夏はこのぐらいまででしょうね。売却のほうも、ナニ、フェライニがいけるかどうか。彼らに加えてアシュリー・ヤングなど一部をレンタルに出すぐらいまでしか話は進まないのではないかと思います。ファン・ハール監督の眼鏡にかなわなかった場合、ザハやリンガードもプレミアリーグの中堅・下位クラブに貸し出すという話になるでしょう。

補強においては厳しい状況ですが、私はファン・ハール新体制に期待しております。ワールドカップで流行った3センターや3CBをいち早くプレミアリーグに持ち込み、3-4-3やサイドにMFを置かない4-3-3のフォーメーションで、アーセナル、マンチェスター・シティ、チェルシーとはまったく違うサッカーをするマンチェスター・ユナイテッドが突如現れたら、これはテンションが上がりますね。まずは、月末のインターナショナルチャンピオンズリーグ。ファン・ハールのメンバー選定に注目しましょう。

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“希望はオランダ選手獲得とファン・ハール采配…どこまで変われる?マンチェスター・ユナイテッド!” への2件のフィードバック

  1. UFO より:

    ブリント,デフライは欲しいですね。欲を言えばRSBのヤンマートも欲しかったですが既にニューカッスルに移籍が決まってますし、噂にあるフンメルス,ロイスのドルトムント勢は獲れないでしょうし何よりドルトムントがどのクラブにも売らないと思うので…。
    セントラルの位置のビダルもエヴラとのトレードが頓挫しエヴラだけ移籍するようですしセントラルの位置の補強は契約解除金満額払えば獲れそうなカルバーリョ,WGの位置ならクアドラードより競合クラブは多いでしょうがグリーズマンにチャレンジして欲しいです。

  2. makoto より:

    UFOさん>
    どの話も難航していますね。まずはブリント、デ・フライ。できればグリーズマンのようなアタッカーと、フンメルスまで獲って、ナニとアシュリー・ヤングを売れたら大成功ではないでしょうか。獲れないのもさることながら、噂でいわれているほど、売却もできないのではないかと懸念しております。

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