イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

サー・アレックス・ファーガソンが提言!「マンチェスター・ユナイテッドはELを獲りにいくべき」

「ESPN」が報じていたサー・アレックス・ファーガソンのご意見に共感します。今季のマンチェスター・ユナイテッドは、ヨーロッパリーグを勝ちにいく。決してプレミアリーグを捨てるというわけではありませんが、国内の上位対決と欧州が続いたときに、どちらに照準を合わせるかといえば、欧州を優先すべきという見解です。サー・アレックスは、こんなことをおっしゃっています。「ヨーロッパリーグで初優勝するのはクラブにとって意義のあること」「欧州大会のトロフィー獲得は、ビッグイヤーでなくても素晴らしい。クラブの歴史がさらに厚くなる」「ましてやチャンピオンズリーグ出場権というインセンティブがあるのだから」「何といってもセヴィージャがいない。絶好のチャンスだ」。最近になって、モウリーニョ監督もELに色気を出し始めていますが、2人のニュアンスは若干違うのではないでしょうか。サー・アレックスが「純粋に勝ちたい」「名誉である」と考えているのに対して、現在の指揮官のほうは「来季のチャンピオンズリーグに出場するルートとしてのEL」でしょう。

「来シーズンのチャンピオンズリーグで戦うために、2つの扉が開いているのはいいことだ」「ヨーロッパリーグを勝てば、チャンピオンズリーグに出場できるからね。名声やUEFAスーパーカップの出場権も得られる」(ジョゼ・モウリーニョ)

内容的には重なっているのですが、勝つことの目的・意味、名誉と実利の重みづけの違いが感じられます。損得勘定に長けた指揮官は、1ヵ月前まで「ヨーロッパリーグはわれわれが戦いたい大会ではない」と主張していたのですが、ここにきてプレミアリーグで4位に入るのは難しいと考え始めたのではないかと思われます。

ここまで読んで「両方取りにいけばいいんじゃないの?」と思った方、おっしゃるとおりで、それができれば最高です。しかし、今のマンチェスター・ユナイテッドには両立は困難だと思います。オールド・トラフォードで戦ったプレミアリーグ14試合の半分をドローで終わらせているチームが、残り11試合を8~9勝でフィニッシュすると計算するのは楽観的に過ぎるでしょう。スケジュールを見ると、木曜日にELを戦った直後に、ロンドン勢が待ち構えている週末が3つもあります。しかも、ノーズロンドンの2戦はいずれもアウェイ。ついでにいえば、アンデルレヒトとのEL準々決勝セカンドレグを終えた後は、ホームで9勝2分3敗の難敵バーンリーです。次戦のマージ―サイドダービーをもって、TOP7とのゲームがずべて完了するリヴァプールの上に滑り込めるイメージはありません。

【マンチェスター・ユナイテッドの残り試合スケジュール】
4/1 (土)プレミアリーグ30節/WBA(H)
4/4 (火)プレミアリーグ31節/エヴァートン(H)
4/9 (日)プレミアリーグ32節/サンダーランド(A)
4/13(木)ヨーロッパリーグ準々決勝/アンデルレヒト(A)
4/16(日)プレミアリーグ33節/チェルシー(H)
4/20(木)ヨーロッパリーグ準々決勝/アンデルレヒト(H)
4/23(日)プレミアリーグ34節/バーンリー(A)
4/27(木)プレミアリーグ26節/マンチェスター・シティ(A)
4/30(日)プレミアリーグ35節/スウォンジー(H)
5/4 (木)ヨーロッパリーグ準決勝第1戦
5/6 (土)プレミアリーグ36節/アーセナル(A)
5/11(木)ヨーロッパリーグ準決勝第2戦
5/13(土)プレミアリーグ37節/トッテナム(A)
5/21(日)プレミアリーグ38節/クリスタル・パレス(H)
5/24(木)ヨーロッパリーグ決勝
未定   プレミアリーグ28節/サウサンプトン(A)

同じ5試合でも、エヴァートン、チェルシー、マンチェスター・シティ、アーセナル、トッテナムとホーム2試合、アウェイ3試合を戦って3~4勝を稼がないといけないルートと、アヤックス、リヨン、シャルケ04、セルタ・デ・ヴィーゴらから3チームをチョイスして3勝2敗でいいというルートでは、どちらの山が登りやすいかといわれれば後者でしょう。いや、獲りやすさという観点よりも、大事なことがあります。マンチェスター・ユナイテッドに「欧州3大大会を制覇した4番めのクラブ」になっていただきたいのです。1984-85シーズンに「ヘイゼルの悲劇」のショックさめやらぬゲームで最初の偉業を達成したプラティニのユヴェントス、ファン・ハール監督が率いた無敗のチームでビッグイヤーを勝ち取ったアヤックス、ラファエウ・ベニテスが暫定監督という扱いに耐えながら意地を見せたチェルシー。マンチェスター・ユナイテッドが彼らの後に続くのは、非常に意義があることだと思っております。

モウリーニョ監督、ここはひとつ、本気で獲りにいきましょう。マンチェスター・ユナイテッドサポーターのなかにもさまざまな意見があろうかと思いますが、私は、今季のチームがプレミアリーグで7位に落ち、ヨーロッパリーグの決勝で敗れたとしても、勝ちにいった結果ならば咎めません。まずは最高の結果をぎりぎりまで追いかけていただき、そのうえで難しければ絞りましょうというお話ではありますが。

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“サー・アレックス・ファーガソンが提言!「マンチェスター・ユナイテッドはELを獲りにいくべき」” への3件のフィードバック

  1. ユナイテッド より:

    やはりタイトル獲得はなんであれ興奮しますし、プレミアリーグも3位に入らなければストレートイン出来ないのですからそう考えてるとELを取りに行って欲しいです笑
    最大のライバルだったローマがいなくなったわけですからELを優勝できないと来シーズンCLに出れたとしても通用しないと言っても過言ではないですからしっかり勝ってシーズンを終えたいところです。

  2. ガナユ より:

    本当に初歩的な話で申し訳ないのですが、EL優勝かつプレミア4位以内だと5位のチームは出れるんでしたっけ?
    EL2位チームが繰り上げですか?

  3. makoto より:

    ユナイテッドさん>
    同感です!特に欧州は格別ですよね。2冠という響きを残して来季につなげてほしいです。

    ガナユさん>
    5位は出られず、繰り上げもなしです。4位を外したチームがCL・ELを優勝すると5枠になるというレギュレーションです。

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