イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

激論キャラガーVSネビル!「モウリーニョ監督とマン・ユナイテッド経営陣、どちらが妥当⁉」

強豪といわれるクラブは、1度でも負ければ何かとツッコミを入れられるのが常です。ましてやプレミアリーグ2節で早々に勝ち点ロスト、相手は昨季15位のブライトン、指揮官がジョゼ・モウリーニョとくれば、メディアや評論家が黙っているわけがありません。「スカイスポーツ」の名物番組「マンデー・ナイト・フットボール」で、ジェイミー・キャラガーとガリー・ネビルの両氏が経営ボードVS指揮官の代理戦争を繰り広げました。リヴァプールのレジェンドが「モウリーニョは、来季はマンチェスター・ユナイテッドの監督ではなくなる」と主張すると、クラブのOBは「2020年の任期満了まで、経営ボードは彼を支えなければならない」と応戦。サポーターのみならず、プレミアリーグファンの多くが、こういった話に関しては持論があるのではないでしょうか。

「シーズン中の解任もあるかもしれない」と語るジェイミー・キャラガーは、モウリーニョ監督が連れてくる選手たちが、未来の強化につながっていないといっています。「彼は明日のためではなく、今のための指揮官」。ズラタン・イブラヒモヴィッチ、アレクシス・サンチェス、ネマニャ・マティッチなどピークを迎えた選手や実績あるベテランを揃え、さらに29歳のトビー・アルデルヴァイレルトを引き入れようとしたスタンスについて、「マン・ユナイテッドらしいやり方を貫いたり、若手に投資したりはできない」と評しています。「それをするのは、モウリーニョ自身も外すということ」。早期のタイトル獲得を求めたからこそモウリーニョ招聘だったわけで、結果が出なければ解任やむなし、選手とのトラブルや戦術の空回りでプレミアリーグ4位キープすら難しくなれば、クラブは見切る可能性があるという見解でしょうか。

一方のガリー・ネビルは、「監督を代えるなら契約延長前の1月にジャッジすべし。信じて任せたのなら、マグワイアやアルデルヴァイレルトなどの優秀なCBを買わなければならない」という意見です。1億2000万ポンド(約180億円)を出し渋るな、契約を延長した筋を通せというわけです。2人の主張がぶつかっているポイントは、「与えられた条件のなかで結果を出せなければ、任を解かれてもしょうがない(キャラガー)」「充分なサポートがないなかで、監督だけに背負わせるべきではない。経営は批判されるべき(ネビル)」といったあたりでしょう。

最も冷静な見立ては、「プレミアリーグ2018-19シーズンはまだ始まったばかり。このタイミングで、指揮官の去就についてとやかくいうのはかわいそう。トッテナムに勝てば、あっさり風向きは変わる」だと思いますが、さておき。ニッポンの居酒屋でも終電をすっ飛ばして盛り上がりそうな、エキサイティングでおもしろいディベートに乗っかるならば、私はキャラガー推しです。クラブはモウリーニョ監督をサポートしなかったのではなく、プランに賛同しなかったのだと考えるからです。ネビルさんの意見に対しては、「アルデルヴァイレルトがどうしても必要ならば、モウリーニョさんは経営ボードを口説き落とさなければならなかった」という答え方になります。

左右のSBは大ベテラン、中盤の軸は30歳になったマティッチ、前線には12月で30歳になるアレクシス・サンチェス。要所にベテランを配したモウリーニョ監督は、ルーク・ショー、バイリー、リンデロフ、ポグバ、マルシアル、ラシュフォードといった若いタレントを活かしきっていなかったように思います。今季はぜひ、彼らのポテンシャルを引き出し、「勝ちながら育てる1年」にしてほしい。リンガードやマクトミネイを使いこなした監督ゆえ、できないことはないはず…。そんな思いでチームを見ていたので、バイリー、リンデロフ、ルーク・ショー、アンドレアス・ペレイラを起用した最初の2試合については、納得しています。大型補強に頼らずとも、今いる選手たちを名将がうまく動かせば勝てるという経営ボードの判断は、ギャンブルではありますが、ひとつの見識なのではないかと思います。

不安は、ハードマネジメントが若手との軋轢を生むことだけ。ポグバ、マルシアル、ルーク・ショーをやる気にさせてくれれば、昨季よりもゴールを決められるチームになる可能性は充分です。さらにアンドレアス・ペレイラ、マクトミネイ、ジオゴ・ダロトなど次世代を担うタレントが育てばいうことなし。プレミアリーグ制覇はならなかったとしても、攻撃の戦術に進化があり、次につながるシーズンになれば、引き続きモウリーニョ監督を応援します。

キャラガー&ネビルは、マンチェスター・ユナイテッドよりもしんどい連敗スタートとなったエメリ監督の評価においても激論を戦わせています。次稿は、さながら「朝まで生プレミアリーグ第2弾」。新生アーセナルについての両者の意見とやりとりを紹介します。

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


“激論キャラガーVSネビル!「モウリーニョ監督とマン・ユナイテッド経営陣、どちらが妥当⁉」” への2件のフィードバック

  1. かーど より:

    ここでモウリーニョを追い出すなら同じ事の繰り返しな気がしますね
    同じく追い出したチェルシーだって選手との軋轢も含めてコンテが同じ轍を踏んでますし

    既に書かれましたが試合後の彼のコメントも軋轢を回避しようとしてるの伺えるので彼とコーチ陣が打開策を見つけるまで耐えるべきだと思います

    それでも成績不振で手に負えなくなったなら後任の監督には目先の結果よりも後の繁栄に繋げられる人を選んで欲しいです

  2. C より:

    2年目のモウリーニョは確かに強かった。実際シティがいなきゃ優勝していたし、3年目で崩壊したとしても、多少のバッシングはあるとは思いますが、「まぁ2年目に優勝したしいいか」という評価に落ち着いたはずです。
    結局のところ、新しい挑戦をするその年に、プレミアリーグにペップが来たのが彼の運の尽きでは無いでしょうか。まぁ、それは他のライバルクラブにも言えることですが…
    少なくとも、「優勝出来てない」「若手を生かせない」「万人受けしないサッカー」の三重苦を背負っている現状では、モウリーニョの去就に関する話題が無くなることは無さそうですね。

C へ返信するコメントをキャンセル