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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

最多アシスト、パス本数、PK献上…プレミアリーグ最終節で達成した数々のレコードをチェック!

コロナウイルスの蔓延で、イレギュラーなスケジュールを強いられたプレミアリーグ2019‐20シーズンも、最終節は例年通り10試合が同時刻開催。マンチェスター・ユナイテッド、チェルシー、レスターがTOP4の椅子を争い、トッテナムとウルヴスはEL出場権が得られる6位争奪戦を展開しました。下位に目を移すと、プレミアリーグ残留を目論むアストン・ヴィラ、ワトフォード、ボーンマスはすべてアウェイゲーム。最後の勝ち負けでチームの運命が変わるわけではないリヴァプールは、プレミアリーグ最多勝のタイ記録となる32勝めをめざし、サウサンプトン、アーセナル、マンチェスター・シティには得点王やアシストのレコードを賭けて戦う選手たちがいました。

チームの勝利とともに、自らの記録を追いかけた選手たちは、どんな90分を過ごしたのでしょうか。現地時間の2020年7月26日16時、10試合が一斉にキックオフ。レスターVSマンチェスター・ユナイテッドを観戦しながら、他会場の経過をウォッチしていた私が最初にテンションが上がったのは、開始1分のエミレーツでした。前線でクロスに反応したラカゼットがドーソンに倒され、VARが発動。3分弱という長いチェックの後、アーセナルにPKが与えられます。ゴール左に決めたオーバメヤンは、今季プレミアリーグで21ゴール。得点王レースでTOPを走るヴァーディーと2ゴール差としたストライカーは、33分にティアニーのロングスローをトラップで浮かし、見事なオーバーヘッドを決めてあとひとつに迫りました。

42分、またもやボックス内の競り合いにホイッスル。しかしこちらは、裏に抜けたウェルベックを引っかけたダヴィド・ルイスが取られたファールです。ワトフォードとのアウェイゲームでもPKを与えていた33歳のベテランCBは、リヴァプール戦、チェルシー戦、マンチェスター・シティ戦でもやらかしており、シーズン5回のPK献上は史上ワースト。チェルシー時代は160試合で3つしかなかったのですが、ノースロンドンでは6.6試合に1回というハイペースを刻んでしまいました。

早い時間にハットトリックのチャンスをつかんだオーバメヤンは、後が続かず22ゴールでタイムアップ。シェフィールド・ユナイテッド戦でノーウッドに倒され、PKを決めてオーバメヤンに並んだダニー・イングスは、84分という遅い時間の1発で打ち止めとなりました。マンチェスター・ユナイテッド戦で沈黙したヴァーディーが結局逃げ切り。33歳のベテランは、2009-10シーズンに29ゴールで頂点に立ったディディエ・ドログバの32歳を抜き去り、史上最年長得点王という栄誉をつかみました。

一方、アシスト王のほうは、デブライネが19アシストでぶっちぎりのTOP、自らが持つDFの最多アシスト記録を更新したトレント・アレクサンダー=アーノルドが13アシストで続いていました。最下位ノリッジをエティハドに迎えたマンチェスター・シティの最終戦は、ベルギー代表のプレーメイカーが最多アシスト記録の更新を狙うゲームです。従来のレコードは、ティエリ・アンリが2002-03シーズンに記録した20アシスト。その瞬間は、79分に訪れました。

ダヴィド・シルヴァのパスを受けたデブライネが、ボックス左に流れたスターリングに絶品スルーパスを通すと、好調の7番が飛び出したクルルの脇を抜いて今季プレミアリーグ20ゴール。新記録達成には至らなかったデブライネは、「あと2つはあるだろう。みんなが2つ奪ったのか? 僕はティエリのレコードを抜いたと思っている」とジョークをかましながらも、「チームメイトが得点するためにチャンスを作ってきた。彼らがこれだけネットを揺らしてくれたことに感謝している。ティエリのような選手と同じ記録を達成できてうれしい」と喜びを表現しています。5-0の圧勝劇は、クリーンシートを16試合に伸ばしたエデルソンのゴールデングローブを決めた試合でもありました。

ニューカッスルと戦ったリヴァプールにも、偉大な個人記録を達成した選手がいます。チェンバレンのクロスを頭で合わせ、今季プレミアリーグ5ゴールめをゲットしたヴィルジル・ファン・ダイク。38試合フルタイム出場で優勝チームの一員となったのは、1992-93シーズンのガリー・パリスター、2014-15のジョン・テリー、翌シーズンにレスターの最終ラインを束ねたウェズ・モーガン、2016-17のアスピリクエタに続く史上5人めです。3259本というパス本数は、2位のロドリを680本も上回るダントツの1位で、「opta」が2006年に計測を始めてからのリーグレコードです。

今シーズンのMVPを選ぶとすれば、誰でしょうか。快足の得点王か、リヴァプールの鉄人か、マン・シティのコントロールタワーか、度重なる負傷を克服したセインツのストライカーか。チームをプレミアリーグ初制覇に導いたオランダ代表キャプテンに票を投じたくなるのですが、13ゴール20アシストのベルギー代表も落としづらいですね。数々の記録と記憶を生んだ最終節でしたが、最も記憶に残るのは、サポーターがいないスタジアムだったのではないかと思います。


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“最多アシスト、パス本数、PK献上…プレミアリーグ最終節で達成した数々のレコードをチェック!” への1件のコメント

  1. ベタナマ より:

    レッズサポですが昨季も活躍していたこともあり今季のファンダイクは目立ったかと言われるとそうでもない気がします。(勿論チームにとてつもなく貢献していますが)
    デブライネは見ていて異次元ですしMVPはデブライネまたは最年長得点王のヴァーディにあげてほしいです。

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