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スティーブン・ジェラードが契約延長の交渉を開始…って、よく考えると凄いニュースですね!

「契約延長が決まった」ならともかく、まだ決まっていないどころか交渉も始まっていない段階での記事。さらに、交渉がスタートする具体的な日付もない「今週中」というアバウトな情報で、それも「始まる模様」と、やるのかどうかすら定かではない表現です。今週頭のイギリスメディアの報道をみて、このレベルでニュースになってしまうのが凄いな、と思った次第。それほど、スティーブン・ジェラードがリヴァプールでキャリアを全うするのかに、プレミアリーグファンが注目しているということなのでしょう。

昨季限りで、フランク・ランパードがクラブを離れると決まったとき、多くのチェルシーサポーターが「チェルシーでキャリアを終えられればよかったのに…」と残念がっておりました。ランパードは、元々はウェストハムでプロとしての第一歩を踏み出した選手で、チェルシー育ちではありませんが、それでも13年間の長きに渡って、自らのキャリアの最盛期をチェルシーの発展とともに過ごし、サポーターからレジェンドとして称賛を集めるに至ったわけです。対して、ジェラードはリヴァプールのアカデミー出身、紛うことなき生え抜きです。ただでさえ熱いアンフィールドのサポーターたちは、当然、ジェラードの引退の瞬間をアンフィールドで迎えたいと思っていることでしょう。ランパードとチェルシーが「最高の出会い」だったとすれば、ジェラードとリヴァプールの関係は、「運命」だったのだと思います。

先頃、「来季もプレーを続ける」と現役続行を明言しつつ、「リヴァプールから話がなければ、僕はその先について考えなければならない」と語っていたジェラードですが、ロジャース監督が本人に残ってほしいと語り、オーナーにも再契約を進言したという状況でもあり、今回はスムーズにまとまるでしょう。これから何年かは、秋の深まるこの時期に、ジェラードの話がメディアを盛り上げるのでしょうね。スコールズやギグスのとき、晴れ晴れとした心持ちで彼らに拍手を送ったように、そう遠くない将来、ジェラードがアンフィールドでサポーターに別れを告げる姿を観られればと願っています。

さて、今シーズンの終わりに、ジェラードは35歳になります。リヴァプールは、そろそろ偉大なキャプテンの後継者を作らないといけないわけで、誰がそのスピリッツと役割を継ぐのかというお話は、サポーターならずとも気になるところ。私は、リヴァプールとロジャース監督は既に手を打っているという認識で、キャプテンシーをもってチームを束ねる力は副キャプテンのヘンダーソン、スケールの大きいプレイでチームを動かす力はエムレ・カンでしょう。選手が順調に育つか、移籍話に巻き込まれないかなど、不確定要素が多々あるので実際にどうなるかはわかりませんが、出場試合が少なくなっていくであろうジェラードの不在を、彼らが自然に埋めていければいいですね。

適材適所で即戦力を獲得して強化を図るマンチェスター・シティ。若手選手を獲得してレンタルで育て、クラブの軸を創ろうとしているチェルシー。経営の安定と強化のバランスを意識しながらチームづくりを進めるアーセナル。大型補強で短期的な成果を狙いながら、次世代のクラブのありようを模索するマンチェスター・ユナイテッド。それぞれのスタイルに対して、好き・嫌いや各論でのさまざまな批判はあるでしょうが、成功か失敗かは未来のプレミアリーグが決めること。どの手法にもメリットもリスクもあり、未来は誰にもわからないということに謙虚になれば、どれが正しい、どれが間違っているとは軽々に断定はできないでしょう。そんななかで私は、ひとりひとりの選手をいちばん大事にしているのはリヴァプールではないかと思います。アッガーが母国に戻りやすいよう、移籍金を欲張らずに優しく送り出したときにも感じましたが、この姿勢は、好きです

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“スティーブン・ジェラードが契約延長の交渉を開始…って、よく考えると凄いニュースですね!” への4件のフィードバック

  1. Macki より:

    キャプテンの契約話は気になる所ですが、ご指摘の通りレッズの選手として終わると思いますし、本人やサポーター&チーム全体もそう考えていると思います。時期キャプテンは悩ましいですね、ヘンドやカン辺りが軸かもですね。個人的にはヘンドです。
    チームの姿勢が変わったのは現在のヘンリーオーナーになってからかと思います。全オーナーは酷すぎました、、、。アッガーの件は今でも涙ものです。現代フットボールの世界では難しいかもしれませんが、クラブが選手を大事に短期的な視点にならず長期ビジョンを示して歩んで欲しいと思います。

  2. こーこ より:

    まぁ選手によって大分違う気がしますけどね
    オーナー変わってからもマキシやカイトは追い出されるような形で放出されましたし

  3. リバサポ より:

    マキシやカイトなどの選手は前オーナーの負の遺産的な感じで放出されましたからね。しょうがないんでしょうが…
    しかし、ビッククラブに在籍し続けるというは難しいですね。ここ最近、長年在籍し続け、そのクラブで引退した選手はギグス、キャラガー、ネビル、スコールズぐらいですか。アーセナルだと最後はベルカンプぐらいまで遡りますし、ファンとしてはクラブに骨を埋めてくれる選手って一定数いると思うんですが、複雑ですね…

  4. makoto より:

    Mackiさん こーこさん>
    確かに、後味のよくない移籍もありましたが、軸となる選手や功労者を長く大事に、という印象がありました。アーセナルもそのあたりはなかなかなのですが、給与を理由に出ていった選手が多いイメージがあり…。すみません。このあたりは、「印象」ではあります。なので、本文では「好きです」にとどめさせていただきました。

    リバサポさん>
    そうですね。衰えとサラリーのバランスをみつつ、最後までチームの顔でいてもらうのは、難しいです。

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