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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ヘンダーソンVSグイェ。好調のマージ―サイド勢を支えるセントラルMFは、数字を見ても素晴らしい!

エヴァートンは勝ち点13で単独2位。リヴァプールは勝ち点10でチェルシーやアーセナルと並びながら得失点差の6位ですが、アーセナル、トッテナム、レスター、チェルシーと戦ったうえでのこの数字は、実質的にはエヴァートンの上をいっているでしょう。今季のプレミアリーグは、マージーサイドの2チームが元気です。「彼らが強いシーズンはおもしろい」という説には、2013-14シーズンのスリリングな優勝争いを覚えている方なら賛同していただけるのではないでしょうか。本日のプレミアリーグ6節は、リヴァプールがアンフィールドでハル・シティ、エヴァートンは敵地でボーンマス。両者とも勝ち点3を奪う可能性は、決して低くはないと思われます。

序盤戦の組み合わせに恵まれたとはいえ、開幕戦のトッテナムに引き分けた以外は全勝のエヴァートンは合格点。トップクラブを相手にしても、相当戦えるのではないかと思います。昨季は崩壊してしまった守備がクーマン新監督によって立て直され、エースのルカクは3節のストーク戦で初めて先発すると、サンダーランドとミドルズブラ相手に4ゴールの固め撃ち。ロス・バークリーとギャレス・バリーが好調で、ジャギエルカとアシュリー・ウイリアムズのCBコンビは安定しています。アーセナルとチェルシーのロンドン勢を撃破し、トッテナムを敗戦寸前まで追いつけたレッズは、開幕からの2試合で5点を奪われた守備も改善しつつあります。顔ぶれは攻撃的なチームに見える両チームですが、好調を支えているのは中盤で奮闘しているキーマンでしょう。

リヴァプールはジョーダン・ヘンダーソン。エヴァートンはこの夏アストン・ヴィラから加わったイドリサ・グイェ。昨季のプレミアリーグでは幸せではなかった2人のセントラルMFは、上位に食い込んでいるチームにとってなくてはならない存在になっています。プレミアリーグ公式がリリースしているスタッツを見ると、チームの強さに連動するパス本数とタッチ数、守備への貢献度が窺えるタックル数の3部門において、ヘンダーソンとグイェが三冠王を争っています。

【プレミアリーグ2016-17シーズン ボールタッチ数ランキング】
1位/ジョーダン・ヘンダーソン(リヴァプール)      469
2位/イドリサ・グイェ(エヴァートン)          438
3位/ナチョ・モンレアル(アーセナル)          435
4位/ダニエル・ドリンクウォーター(レスター)      432
5位/アフマド・エルモハマディ(ハル・シティ)      423
6位/マルアン・フェライニ(マンチェスター・ユナイテッド)417
7位/エデン・アザール(チェルシー)           415
8位/フェルナンジーニョ(マンチェスター・シティ)    408
9位/サンティ・カソルラ (アーセナル)            407
10位/カイル・ノートン (スウォンジー)          405

【プレミアリーグ2016-17シーズン パス本数ランキング】
1位/ジョーダン・ヘンダーソン(リヴァプール)       388
2位/イドリサ・グイェ (エヴァートン)          350
3位/ダニエル・ドリンクウォーター(レスター)       344
4位/フェルナンジーニョ (マンチェスター・シティ)    338
5位/マルアン・フェライニ (マンチェスター・ユナイテッド)333
6位/ギャレス・バリー(エヴァートン)           323
7位/サンティ・カソルラ(アーセナル)           314
8位/ジャック・コーク(スウォンジー)           308
9位/エンゴロ・カンテ(チェルシー)            303
10位/アダム・フォーショー(ミドルズブラ)         298

【プレミアリーグ2016-17シーズン タックル数ランキング】
1位/イドリサ・グイェ(エヴァートン)          31
2位/サム・クルカス(ハル・シティ)         21
3位/ジョーダン・ヘンダーソン(リヴァプール)    21
4位/クラウディオ・ヤコブ(WBA)         21
5位/ダニエル・ドリンクウォーター(レスター)    20
6位/ギャレス・バリー(エヴァートン)        19
7位/アルトゥール・マスアク(ウェストハム)     19
8位/オスカル (チェルシー)            18
9位/アンドロス・タウンゼント(クリスタル・パレス) 18
10位/ジョー・アレン (ストーク)          17

ヴィラで35試合に出場したものの、ダントツの最下位だったクラブゆえに評価を上げられなかったグイェは、ギャレス・バリー頼みで不安定だったトフィーズの中盤を落ち着かせています。昨季はファール数でプレミアリーグNo.1だったファイターは、今季は31回も成功しているタックル数のほうでぶっちぎりのリーグ1位。ファール数は相棒ギャレス・バリーの半分以下の4回しかなく、攻守のつなぎ役と中盤のスペースを埋める仕事を余裕をもってこなしています。一方のヘンダーソンは、昨季はかかとの負傷に悩まされ続けてプレミアリーグ17試合出場に留まったものの、いい状態で臨んだ2016-17シーズンはアンカーに定着。チェルシー戦で決めたスーパーミドルは、アーセナルのジャカと今季最高のゴールを争うのではないかと思われる素晴らしい弾道でした。SASと絡みながらゴール量産の仕掛け役となった2013-14シーズンとは違う中心選手としての活躍ぶりに、サッカーセンスの高さを感じます。負傷さえなければ、ヘンダーソンの今シーズンは実り多き1年となるでしょう。

フェライニ、フェルナンジーニョ、カソルラ、ドリンクウォーターと、パス&タッチのランキングは役者揃いです。プレミアリーグを制するのは、中盤の真ん中を支配するクラブなのではないでしょうか。本日の注目の一戦は、フェライニVSドリンクウォーターと、カソルラVSカンテですね。好調のマージ―サイド勢に加えて、好カードにおける中盤のせめぎ合いにも注目してまいります。

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“ヘンダーソンVSグイェ。好調のマージ―サイド勢を支えるセントラルMFは、数字を見ても素晴らしい!” への5件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    ヘンダーソンの復活はレッズには朗報であり、欠かせない選手になりましたね。1枚上のポジションが合っているという
    解説が多い中、現在のポジションで開花しそうな雰囲気です。専門職のチャンにはいい意味でのプレッシャーになるでしょう。
    本日のゲームはレッズとしては落としてはいけないハル戦で、ユナイテッドvsレスター、ガナーズvsチェルシーと大一番が多いので楽しみな土曜の夜になりそうです。

  2. レッズサポ より:

    ボールタッチ数3位のモンレアルが結構きになる。
    彼はSBですよね。なぜ、ボランチ並みの数字なのか…

  3. nyonsuke より:

    更新お疲れ様です。

    バーンリー戦まで守備が落ちつかなったレッズはヘンドの調子とともに攻守のバランスが良くなりましたよね。
    慣れないポジションと役割を与えられたヘンドの戦術理解度とサッカーセンスはミルナーともに改めて非凡な選手であることを示しましたね。
    中盤の底と左SBの補強を行わずヘンドとミルナーでいけると判断したクロップ監督の英断も当たったと思います。
    昨季とは違うと思わせるレッズ、あとは下位チームとの戦い方ですね。
    今日のハル戦は必勝です。

  4. トシカズ より:

    はじめまして!トシカズと申します。プレミアリーグのプログがあるのですね!
    知らなくて失礼致しました。応援していきますね。

  5. makoto より:

    Mackiさん>
    まめにポジションをチューニングして、ボールに絡んでますよね。エムレ・ジャンもがんばってほしいです。

    レッズサポさん>
    守備でも攻撃でも中に入ってくるからですかね。ビルドアップ時によく触るのも理由のひとつでしょう。

    nyonsukeさん>
    むやみに高額な選手を獲らないクロップさんには好感が持てます。選手を大事にしてますよね。

    トシカズさん>
    こちらこそよろしくお願いします。毎日更新してますので、ぜひお立ち寄りください。

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