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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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アグエロVSジエゴ・コスタ!得点王争いのトップを並走する2人の直接対決は、どちらが勝つ!?

いやー、しびれますね。プレミアリーグ14節のランチタイムキックオフには、今シーズン最大の目玉カードが組まれています。マンチェスター・シティVSチェルシー。すなわちペップVSコンテ。プレミアリーグに新しい戦い方を持ち込んだ2人の名将が、今後しばらく続くであろう激闘の第一歩を記します。そして今ひとつのバトルは、ストライカー対決です。現地紙が必ず特集するだろうと物色していたら、「デイリー・ミラー」がやっておりました。「Sergio Aguero vs Diego Costa: Head-to-head look at the Premier League’s leading marksmen(セルヒオ・アグエロVSジエゴ・コスタ:プレミアリーグ最高の狙撃手たちの直接対決)」いち早く10ゴールの大台に乗せ、プレミアリーグ得点王争いのトップで並走する2人のストライカーのどちらが、勝利を決めるゴールを叩き込むのでしょうか。まずはそれぞれの足跡を振り返ってみましょう。

2011年の夏、23歳でアトレティコ・マドリードからイングランドにやってきたセルヒオ・アグエロは、初年度から23ゴールを決めてサッカーの母国にその才能を知らしめると、以来プレミアリーグ5シーズンで102ゴール。プレミアリーグ優勝2回、キャピタルワンカップ2回、コミュニティシールド1回と5つのタイトルをクラブにもらたしています。彼にとって最高のゴールは、2012年5月13日、QPR戦における94分の一発でしょう。90分まで1-2、QPRは10人。追加タイムで2点を奪い、勝ち点3を積まなければマンチェスター・ユナイテッドの優勝が決まります。92分にジェコのヘディングが突き刺さるも、このままではドロー。残り時間がなくなり、泣きながら応援するサポーターが続出するなかで、93分20秒、バロテッリとのワンツーからドリブル突破に成功したアグエロが、クラブを44年ぶりの頂点に押し上げるゴールを叩き込みました。

2014-15シーズンには26ゴールを挙げ、得点王に輝いたマン・シティのエースは、13節までにプレミアリーグだけで12ゴールを決めていたこの年に劣らない好調なシーズンを過ごしています。プレミアリーグでは11試合出場10ゴール、チャンピオンズリーグは5試合6ゴール。デブライネ、スターリング、ダヴィド・シルヴァがサイドを制すると、必ずニアに入ってきてDFを困らせるアグエロは、ダヴィド・ルイスと両脇のCBの間にできるスペースをどう突くかを考えているのではないでしょうか。リーグ戦直近7試合で1失点と好調のチェルシー守備陣は、今までと同じ守り方で抑えられると思わないほうがいいかもしれません。

対するジエゴ・コスタもまた、アトレティコ・マドリードで経験を積み、同い年のアグエロから3年遅れでイングランドに登場。初年度から20発の大台に乗せ、チェルシーをプレミアリーグとキャピタルワンカップの二冠に導いています。昨季はクラブの不振と歩調を合わせるように調子を落とし、12ゴールに留まりましたが、新シーズンは絶好調。アザールやペドロとのコンビネーションが冴えわたり、3人で20ゴールを挙げています。アグエロと違ってPKを蹴らないことを考えれば、現在、最も抜け目のないストライカーには彼を選ぶべきかもしれません。今シーズンは2試合連続ノーゴールが1回もないジエゴ・コスタは、前節のトッテナムとのロンドンダービーでは沈黙しており、エティハドでの一戦は「決める番」です。ペップはどんな戦術でチェルシーのエースを止めるのでしょうか。ワントップに気を取られ過ぎると、脇から飛び出してくるアザールやペドロにやられるのが、首位チームのやっかいなところです。

「デイリー・ミラー」は、アグエロについて「最初の6試合で11ゴール」「機敏なフットワークは健在」「慢性的な筋肉痛に悩まされてきたが、ウィンストン・リードにエルボーをかました3試合の欠場と慎重なケアで、深刻な問題が起こることを避けてきた」とレポート。ジエゴ・コスタのほうは「欧州にチェルシーがいないため試合数が少なく、フィットネスにおいては恩恵を受けている」「コンテのシステムを楽しんでおり、既に10ゴール4アシスト」「3-4-3のフォーメーションでサイドチェンジをかませながら自由に動くアザールとペドロがいることが、大きなプラス」と評しています。

一方で、「アグエロはPKを3回外している」「ジエゴ・コスタは序盤戦で4枚のイエローカード」とウィークポイントも指摘。「アグエロはもっと走り回ってグアルディオラが気に入っているプレッシングスタイルでプレイしなければならない」「ジエゴ・コスタは裏を狙うだけでなく、守備についてさらに自問自答し、動き方を変えようとしている」と、新しいチームにおける役割の変化についても言及しています。

さて、決戦はどうなるでしょうか。サイドでのマッチアップでスターリングとノリートが勝てば、チェルシーは5-4-1で守勢にまわり、マルコス・アロンソとヴィクター・モーゼスが押し込めば、決して強固とはいえないマン・シティのSBは対応に苦労するでしょう。私は、チェルシー持ちです。フィニッシュに徹するアグエロの動きはわかりやすく、中央が厚いチェルシー守備陣は集中してケアできそうですが、サイドに流れてアシスト役にまわったり、おとりとなってウイングに打たせたりと変幻自在なジエゴ・コスタを黙らせるのは難しいのではないでしょうか。決戦まで、残すところ14時間。2人のストライカーと守備陣の駆け引きに注目しましょう。

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“アグエロVSジエゴ・コスタ!得点王争いのトップを並走する2人の直接対決は、どちらが勝つ!?” への4件のフィードバック

  1. nori より:

    コンテが前節前半の問題点をどう修正してくるか、ホームではありますがチェルシーの攻撃封じにグァルディオラがどんな楔を打ってくるか、奇跡のゴールが試合を決めるような展開を期待します。

  2. シティふぁん より:

    今季ビックチーム同士の対決があまりおもしろくありません
    もちろんシティには勝ってほしいですが両チームが良いプレーをしてほいですね
    予想としてはシティがポゼッションする展開になり
    チェルシーが先制しそうな気がします

  3. 雨好 より:

    シルバやギュンドアンが前節出ていない事も踏まえてずっと固定で出ているチェルシーとコンディション面で差が出そうです。攻守がハッキリとした試合になると思うのでなるべく少ないチャンスをモノにして欲しいですね。また、デブライネとっては久しぶりの帰還になると思いますが、最近の調子ではなく、大人しくして貰えると助かりますね…笑

  4. makoto より:

    noriさん>
    デブライネやダヴィド・シルヴァを外に置かれたら、マン・シティのサイドを止めるのは難しいですね。完成度が高いチェルシーでも、なかなか抑えられません。

    シティふぁんさん>
    一方的な展開が多かったですよね。チームの熟成度が上がってくるこれからは、いい試合が増えるのではないでしょうか。

    雨好さん>
    マン・シティは、CLを戦っている疲労が出ている感があり、プレスに迫力がなくなってますね。押し込んで早い時間にセーフティリードを築けなければ、チェルシーのチャンスが広がるのだと思います。

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