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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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ルカク殴り込みで大激戦のプレミアリーグ得点王レース、ブックメーカーの予想をチェック!

プレミアリーグをこよなく愛するみなさま、先週末のロメウ・ルカクの4発をご覧になりました?開始1分の先制ゴールが、とにかく圧巻でした。ジェームズ・マッカーシーのパスをボックス手前で受け、ツータッチでクックをかわして左足を振り抜いたゴールだったのですが、中に軽く出したボールを叩いたタイミングは、普通のストライカーよりワンテンポ速く、GKボルツは何もできず。バックパスのミスを拾ってチップキックで決めた2点めともども、「この男は、どれだけ膝が強いんだ」と言葉を失いました。

コールマンのクロスをインサイドで合わせた鮮やかな3点め、クックとタイロン・ミングスの間に割って入ってフィジカルの強さで2人をちぎったフィニッシュもエキサイティングで、グディソン・パークのサポーターたちはチケットの安さをかみしめたのではないでしょうか。クーマン監督が「ワールドクラス!」と手離しでリスペクトしたベルギー代表ストライカーは、プレミアリーグ23試合16ゴールで得点王レースのトップに立ちました。優勝争いはチェルシーの独走気配ですが、こちらのバトルはTOP6が2点以内にひしめく大混戦です。

ルカクが単独トップ、1点差にジエゴ・コスタ、アレクシス・サンチェス、ズラタン・イブラヒモヴィッチ。さらにその下の14ゴールが、1月に5発をまとめたハリー・ケインと孤軍奮闘のジャーメイン・デフォー。出場停止や負傷で11ゴールに留まっているものの、爆発力は上位に引けを取らないセルヒオ・アグエロまでが圏内でしょうか。なかでも興味深いのは、ルカクとジエゴ・コスタの足跡です。先週のアーセナル戦で決められず、今季プレミアリーグで初めて2戦連続ノーゴールに終わったジエゴ・コスタは「ミスター・コンスタント」。一方のルカクは開幕3試合ノーゴール、11月もゼロとときどき沈黙しながら、4節のサンダーランド戦でハットトリック、ボーンマス戦の4発と固め獲りしています。「決めまくって、疲れて休んで」を繰り返しているのが「出たがり王」アレクシス・サンチェス。秋に6試合ノーゴールでメディアに叩かれながら、その後復活して貴重なゴールを積み重ねているズラタンのペースは、チームの調子とリンクしています。

昨季得点王のハリー・ケインは、毎年恒例のスロースタートと負傷で出遅れたものの、11月に目覚めて14試合12ゴールと、差し切り態勢は万全。逆にロケットスタートを決めたアグエロは、チェルシー戦で出場停止を喰らった後はパッとせず、6試合1ゴールと停滞しています。サンダーランドのデフォーが凄いのは、すべてのゴールを自分たちよりも上位のクラブからゲット…すみません。ほめ方を間違えました。今季プレミアリーグで、6割をブービーか最下位で過ごしているチームのストライカーですので、相手が上にいるのはアタリマエです。「低迷しているチームでひとり気を吐き、サンダーランドの24ゴールのうち半分以上の14を決めている」というべきですね。彼がいなければ、デヴィッド・モイーズという名前はクラブの公式サイトから消えていたのではないかと思われます。

さて、プレミアリーグ2016-17シーズンの得点王に輝くのは誰でしょうか。「欧州の大会がなく、プレミアリーグに集中できる」「チーム内にライバルがおらず、ターンオーバーで出場時間が減ることが少ない」「下位との対戦を多く残している」という条件を満たしているのは、青い2人。ジエゴ・コスタが止まることは考えられず、3ヵ月に1回大爆発があるロメウ・ルカクは、春にもう1度ハットトリックを決めそうです。彼らの比較では、優秀なパサーに囲まれているジエゴ・コスタを推したくなります。ペドロ、アザール、マティッチ、セスク、ウィリアン、ヴィクター・モーゼス、マルコス・アロンソ…。多彩なラストパスを繰り出すプレミアリーグ首位クラブのアタッカー陣に対抗するには、ロス・バークリーとミララス、ルックマンには相当がんばってもらわなければなりません。

ヨーロッパリーグがあるハリー・ケインとイブラヒモヴィッチですが、高さという武器があるのが強み。バレンシアやマタがハイクロスを放り込んでくるマンチェスター・ユナイテッドのストライカーが一見有利そうですが、最近の彼らはズラタンへのボールが減っており、エリクセン、デル・アリ、ソン・フンミン、カイル・ウォーカーから多彩なラストパスをもらえるハリー・ケインのほうがシュートチャンスは多くなるかもしれません。ガブリエウ・ジェズスが登場したマンチェスター・シティは、チャンピオンズリーグでアグエロが奮闘した後、若手3トップ作戦を導入してエースを休ませる機会が増えるのではないでしょうか。アレクシス・サンチェスはジルー投入で左にまわることが多く、ゴール数よりもアシストが伸びる可能性もあります。そしてデフォーは…。得点王レースのTOP6で最多となるPK5ゴールのストライカーは、ヤヌザイやボリーニのラストパスに期待するより、彼らがボックスで引っ掛けられるのを待ったほうが…とは冗談ですが、チャンスの絶対数で上位クラブの点取り屋たちにはかなわないでしょう。

材料が揃ったところで、ブックメーカーの予想をチェックしつつ、私も乗ってみたいと思います。ブックメーカー大手の「ウィリアム・ヒル」のオッズは、ジエゴ・コスタとハリー・ケインが4.0で1番人気、イブラヒモヴィッチが4.33、ルカク5.0、アレクシス・サンチェス8.0、アグエロ10.0、デフォー17.0。なるほど。プロはそうつけますか。私の予想は、フラットならジエゴ・コスタ推しですが、ベットするなら色気を出してルカクに大枚はたき、対抗にイブラヒモヴィッチ、ジエゴ・コスタを押さえで少々といった按配です。サンダーランド、ハル・シティ、スウォンジー戦を残しており、内弁慶でアウェイ未勝利のレスター&バーンリーをグディソン・パークで容赦なく叩けるルカクの爆発力に期待してみました。さあ、あなたの本命は、誰ですか?

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“ルカク殴り込みで大激戦のプレミアリーグ得点王レース、ブックメーカーの予想をチェック!” への3件のフィードバック

  1. イレブン より:

    僕の得点王のイメージは、綺麗に決めるタイプでなく、泥臭く点を取るタイプです。歴代では、ゲルトミュラーやクローゼ、リネカーでしょうか。現代ではメッシやクリロナなどパスの連係と、スピードと超絶テクニックを兼ね備えた選手が多くて、ボックス内で頑張るは少ないですね。
    昔のタイプではデフォーが近いかも。他の5人もボックス付近でプレーしますが、泥臭くても取れるということでは、サンチェスとアグエロに期待します。

  2. makoto より:

    イレブンさん>
    なるほど。私が好きなのはワンタッチゴールに長けたオールラウンダーで、ファン・バステン、ニステルローイです。今のプレミアリーグでは、ズラタンなのですが、マンチェスターに来るまではマッチョなキャラがあまり好きではなかったため、敬遠していました。来てもらってからは、お人柄に対する理解が深まり、大好きです。得点王を獲ってほしいのですが、ジエゴ・コスタが上にいくのでしょう。アレクシス・サンチェスはあるかもしれませんね。

  3. makoto より:

    返信ありがとうございます。
    確かに僕もイブラヒモビッチのフェアなプレイ、自他選手へのスマートな対応などを観て好きになりました。彼がなぜバロンドールをとってないのか不思議なほどの選手ですね。
    得点王に関しては、PKを蹴らないイブラヒモビッチかディエゴ・コスタに取って貰いたいです。

    —–
    イレブンさん>
    PKを蹴らない選手のほうが、得点王として純度が高い感覚はありますね。「蹴るのはダメ」ではないのですが。

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