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【Liverpool×MAN.CITY】アリソンのキックミス連発で勝負あり!ペップはアンフィールド初勝利!

GKアリソン、DFアーノルド、ファビーニョ、ヘンダーソン、ロバートソン、MFワイナルドゥム、チアゴ・アルカンタラ、カーティス・ジョーンズ、FWサラー、フィルミーノ、マネ。この試合に揃えた11人こそが、現在のクロップ監督のベストメンバーでしょう。プレミアリーグ23節、リヴァプールVSマンチェスター・シティ。ホームで連敗を喫した昨季プレミアリーグ王者は、直接対決に敗れると勝ち点差は10となり、優勝争いから脱落します。

宿敵の本拠地アンフィールドに乗り込んだペップもまた、今後の対戦相手のことは考えずに、最適なメンバーを選んだはずです。GKエデルソン、DFジョアン・カンセロ、ジョン・ストーンズ、ルベン・ディアス、ジンチェンコ、MFロドリ、ギュンドアン、ベルナルド・シウヴァ、FWフォーデン、スターリング、マフレズ。勝てばプレミアリーグ10連勝で、2位マンチェスター・ユナイテッドとの差は5ポイントに広がります。

開始3分、ギュンドアンを後ろから引っかけたチアゴにイエローカード。デブライネの穴を見事に埋めているMFは無事のようで、ほっとしました。ジョン・ストーンズが右に張り、ジョアン・カンセロがセントラルMFのように振舞うのは、今季のペップのアイデアです。10分までは、互角の展開。マネやカーティス・ジョーンズが敵陣で奪ったチャンスで、一気に前にいかず、戻してしまったのが気になります。16分にサラーが仕掛けたカウンターも、水色の戻りが速く、カーティス・ジョーンズがペースダウン。レッズはフロントスリーまで自陣にこもる時間が長く、20分を過ぎてもシュートがありません。

24分、ジンチェンコをかわしたアーノルドがクロスを入れると、ニアに侵入したマネのヘッドはクロスバーの上。チアゴはボールロストとパスミスが多く、カウンターを喰らう原因となってしまっています。29分、ヘンダーソンがゴール前に入れた浮き球を、サラーの前でルベン・ディアスがクリア。リバウンドを直接叩いたフィルミーノの素晴らしいボレーは、エデルソンが上に弾き出しました。

守勢にまわっていたマンチェスター・シティは、37分のワンチャンスを活かせませんでした。左からドリブルで突破を図ったスターリングをファビーニョが倒してPK。ギュンドアンはアリソンに威圧されたのか、左に打ち上げてしまいました。44分、左からのFKを蹴ったのはチアゴ・アルカンタラ。左に飛んだボールは壁に阻まれ、CKをフリーで叩いたマネのヘッドはエデルソンの正面です。前半は0-0。シュート数は5対2、マン・シティは珍しくオンターゲットゼロに終わっています。

46分、アーノルドのサイドチェンジをマネがフリーで前に持ち出しますが、縦に出したサラーへのラストパスはジンチェンコがカット。49分、左サイドからアーノルドと勝負したスターリングが簡単に抜き去り、脇にいたフォーデンにラストパスを通すと、左足のシュートはアリソンがセーブ。こぼれたボールにギュンドアンが先着し、ゴールのど真ん中に突き刺しました。ホームのプレミアリーグで2試合連続ノーゴールのレッズは、6試合連続クリーンシートの堅守を崩せるのか。55分に左足で放ったカーティス・ジョーンズのミドルは、浮いてしまいました。

58分、アーノルドのクロスがファーのカーティス・ジョーンズに入り、ジョアン・カンセロをかわして放ったシュートは、ジョン・ストーンズが脛でブロックしてCK。62分、アーノルドが縦に送ったロングフィードに先着したルベン・ディアスがクリアをサラーに当ててしまい、ボックス右から抜け出した赤いシャツを引っ張ってしまいました。PKを冷静に決めたサラーは、今季プレミアリーグNo.1の16ゴール。マン・シティは当然のようにギアをチェンジし、アグレッシブにサイドを崩そうとしています。

先に動いたのはクロップ監督。68分にカーティス・ジョーンズとチアゴを下げ、ミルナーとシャキリを投入しました。交代直後、左からスターリングがスプリント。クロスのクリアを叩いたベルナルド・シウヴァのミドルは、左に逸れていきました。ペップの1枚めは、72分。マフレズに代わって登場したのは、ガブリエウ・ジェズスです。73分、アリソンのミスキックを右のフォーデンがカットし、2人を抜き去ってゴールライン際からラストパス。詰めたギュンドアンは、年明けのプレミアリーグ8試合で7ゴールの荒稼ぎです。

勝負が決したのは76分、テンションが下がったアリソンが2度めのキックミス。ボックス右脇でプレゼントを受けたベルナルド・シウヴァがGKと1対1となり、ファーにふわりと浮かしたボールをスターリングがダイビングヘッドで押し込みました。83分、右からドリブルで持ち込んだフォーデンがロバートソンをあっさりかわし、アリソンの頭上をぶち抜くスーパーショットを決めました。85分にロバートソンが下がり、ツィミカスがプレミアリーグデビュー。セコンドがタオルを投げるような後方の選手同士の交代は、この試合をどうにかするためではありません。

シュート数は8対8、しかしスコアは1-4。フィルミーノの見せ場は前半のボレーのみで、マネは昔のマネならず。イエローをもらっていたチアゴはともかく、前線で脅威となっていたカーティス・ジョーンズを代えるという判断は妥当だったのか。マン・シティの最終ラインは、PKを与えたルベン・ディアスの対応以外は大きなミスなく、危険なフロントスリーのシュートコースを封じました。スターリングがアーノルドを制圧したのが、勝因のひとつ。サイドで勝ったとき、ギュンドアンが自信をもってゴール前に詰めており、相手のミスを逃しませんでした。

1年前、記録的な快進撃で首位を走っていたチームは、主力のCB3人が長期離脱という悪夢に見舞われ、優勝争いから脱落しました。リヴァプールのホーム3連敗は58年ぶり。マンチェスター・シティがアンフィールドで勝ったのは19試合ぶりで、ペップ就任以降は初めてです。ファビーニョがイエロー5枚で出場停止となるレッズは、やっかいなレスターに勝てるでしょうか。キックミス連発で試合を壊してしまったアリソンと、スターリングに抜かれまくってPKと先制ゴールの原因となったアーノルドのメンタルが心配です。


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“【Liverpool×MAN.CITY】アリソンのキックミス連発で勝負あり!ペップはアンフィールド初勝利!” への1件のコメント

  1. ペップの街 より:

    日本時間深夜の1時半キックオフは夜更かしには遅すぎ、早起きには早過ぎる微妙な時間帯!結局徹夜で頑張って観て、今は満足の心地よい眠気に浸されております。このゲームはシティズンズによって長く語り継がれるでしょう。Makoto さんのご指摘の通り試合を決定したのはアリソンの信じられないミス2連発ですが、ファンダイク不在による守備陣の連携の悪さとシティの不断のプレスとチェイシングがプレッシャーとなって名手の判断を狂わせたのでは。アンフィールドでの勝てなかったジンクスに終止符を打っただけで無く、スターリングの古巣アンフィールドでのゴール、フォーデンのアンフィールドでの1ゴール1アシストの最年少達成(らしいです)などなどペップのもとで新たな神話が生まれました。コンパニーもダヴィシルバもいないチームが大きなことを成し遂げました。

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