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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Chelsea×Saints】明暗を分けた1発レッド。苦戦のチェルシーは終盤の猛攻で何とか勝利!

土曜日のランチタイムキックオフだったマンチェスター・ユナイテッドは、オールド・トラフォードでエヴァートンに1-1ドロー。「マグワイアがいれば…」などとつぶやいたら、カルヴァート=ルーウィン、リシャルリソン、アンドレ・ゴメス、イオビ、コールマンと負傷者の名前を並べられて反論を喰らうでしょう。

アーセナルは、アメックススタジアムのブライトン戦でスコアレスドロー。ベストメンバーを揃えたアルテタ監督は、イヴ・ビスマを欠いたチームにシュート数21対8と圧倒されました。プレミアリーグ2021-22シーズンは既に混戦模様で、元気な中小クラブにビッグ6が苦しめられるゲームが目立っています。7節では、チェルシーも大苦戦。スタンフォード・ブリッジに乗り込んできたサウサンプトンは、マンチェスター勢と引き分けている難敵です。

CLでユーヴェと戦ったばかりのトゥヘル監督は、クリステンセン、ジョルジーニョ、メイソン・マウントをベンチに置いています。GKメンディ、DFチャロバー、チアゴ・シウヴァ、リュディガー、WBはアスピリクエタとチルウェル、センターはロフタス=チークとコヴァチッチ。プレミアリーグ5戦3発のルカクの脇に、ヴェルナーとハドソン=オドイが入っています。

開始4分、右のアスピリクエタが斜めに出したラストパスで、ヴェルナーがマッカーシーと1対1になりますが、右足でシュートを放つとGKが足でブロック。順調に立ち上がったホームチームは、9分のCKで先制しました。右から上がったボールをロフタス=チークがヘッドで触ると、コースが変わったボールにトレヴォ・チャロバーが頭から突っ込み、ネットを揺らしました。

11分の速攻は、アスピリクエタを走らせたコヴァチッチのロングフィードが秀逸でした。アーリークロスに突進したルカクは、ベドナレクに足を出されてゴールならず。ピンチをしのいだセインツは中盤でのチェックを強化し、サイドからの速い攻撃の芽を摘もうとしています。

21分、カイル・ウォーカー=ピータースが中央にパスを入れ、ウォルコットが後ろに落とすと、ウォード=プラウズの強烈なミドルは左ポストすれすれ。ヴェルナーのシュートのクリアを直接叩いたロフタス=チークのボレーは、ポストの右を抜けていきます。26分、ドリブルで上がったハドソン=オドイが左のチルウェルに預け、コヴァチッチからの絶妙なリターンで左SBがゴール前に躍り出ますが、ニアを狙ったシュートはマッカーシーが足に当てるビッグセーブで追加点を防ぎました。

カイル・ウォーカー=ピータースが、ボックス左脇で2人をかわしたのは33分。ニアに入ったウォルコットのヘッドは右に流れていきました。41分に自陣深くで奪取したリュディガーが前にいたハドソン=オドイにパスを通し、カウンターが発動。ゴール前まで持ち込んだ20番が決めるかと思いきや、追いついたリヴラメントが足を出して古巣のセーフティーリードを阻止しました。

42分にヴェルナーがヘッドで叩き込んだシーンはVARが介入し、直前にアスピリクエタのファールがあったとしてゴール取り消し。ハーフタイムのチェルシーのリードは1点です。後半もポゼッションをキープするホームチームに対して、3バックにシフトしたセインツはシュートを打てるスペースを消しています。

チェルシーが追加点を奪えば勝負あり…しかし60分に決めたのはセインツでした。右サイドで仕掛けたリヴラメントが切り返しで縦に抜けた瞬間、チルウェルが足を挟んでしまいPK。ウォード=プラウズが冷静に左隅に突き刺し、スコアをイーブンに戻しました。

ゴールが必要になったトゥヘル監督は、65分にハドソン=オドイをメイソン・マウントにスイッチ。71分、コヴァチッチの縦パスを左に流れたルカクがヒールで落とすと、ゴール前に持ち込んで2人をかわしたヴェルナーの一撃は、マッカーシーが左手に当てるビッグセーブで弾き出しました。73分、コヴァチッチに代わってジョルジーニョ。事件が起こったのは、5番がセンターに入った1分後でした。

メンディの不用意なキックをジョルジーニョがダイレクトでさばいた瞬間、狙っていたウォード=プラウズのスパイクの裏がかかとに入ってしまいました。黄色いカードは、VARによって赤にチェンジ。11対10となり、トゥヘル監督は決め手のカードを83分に使います。ロフタス=チークと代わったロス=バークリーは、2分もしないうちにボックス右のアスピリクエタに鋭いサイドチェンジを通しました。ダイレクトのグラウンダーを中央でプッシュしたのは、前半にゴールを取り消されたヴェルナーでした。

ドイツ代表の今季プレミアリーグ初ゴールの後、89分にダメ押しの3点めが決まります。ボックス右を完全に崩したメイソン・マウントが高速グラウンダー。ルカクのスライディングシュートが右のポストにヒットすると、リバウンドを取ったアスピリクエタの一撃もクロスバー。逆サイドに流れたボールをチルウェルがダイレクトで叩くと、マッカーシーが弾いた位置はゴールラインを越えていました。

こういう展開で勝ち切れるのが優勝候補。数的優位に立つという幸運はあったものの、最後の猛攻は素晴らしいのひとことです。プレミアリーグにフィットできず苦しんでいたヴェルナーは、これをきっかけに真価を発揮できるようになるでしょうか。次節は、リヴァプール戦を3-3のドローで終えたブレントフォード。トゥヘル監督のスタメンと采配に注目です。


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“【Chelsea×Saints】明暗を分けた1発レッド。苦戦のチェルシーは終盤の猛攻で何とか勝利!” への1件のコメント

  1. n より:

    タイミングの悪いVARと、相変わらず決められないヴェルナーにフラストレーションを募らせながらも、ラストは両者に救われる形での勝利。メンタル不安のチルウェルがPKを払拭するゴールを決められたのも良かったです。ロフタスチークの調子がよく、バークリーは期待以上、チャロバはDFローテーションで遜色無し、マウントの格違い、層の厚さが際立ちました。これで首位?代表が多すぎる中でのブレイクはリスクが多いですが、次節のスタメン構成が楽しみになります。

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